ポトマック自然観察日記

アメリカ東部の自然紹介をきかっけに、日本や世界の自然観察を共有。

蓼科山 Mt. Tateshina, Nagano Pref., July 18, 2020

2020年07月19日 | 日記
実に久しぶりの登山そして自然観察でした。7号目の駐車場より写真の鳥居をくぐり、日本百名山の一つ蓼科山の頂上に向かいました。天気はあいにくの曇り時々霧雨です。



目に付いたのは登山道沿いの苔や地衣類の美しさ。湿気が多いことに感謝すべきですね。下の写真では、倒木から何本もの幼樹が育っています。







森中に鳥の鳴き声が絶えず響いています。しかし、やはり夏鳥はみつけにくい!その中でも悪戦苦闘して撮った数枚です。じっと待っている時に撮れるものです。

まずは、蓼科山荘のベンチで休憩中に出会ったウソ(Eurasian Bullfinch)です。3羽が急に目の前に飛んできて・・。



フィ・フィという気合いの抜けそうな不思議な鳴き声と共に飛ぶものなのですね。

さて次は・・、この鳥の名前が分かりません。好奇心が強いのか私の方に近づいてきました。キビタキ(Narcissus Flycatcher)の幼鳥でしょうか。



2時間弱の登りの後、ようやく頂上に到着。晴れていれば360度の絶景が待っていた筈なのですが(また来なければならない)。



下山時には登山道脇の「芸術作品」をじっくり探しました。園芸種には無い可憐さがあるシャクナゲ。



こちらは倒木と苔のコラボ。



この2本の高木は印象的。捻れ倒れた左の木を右の木が支え、「大丈夫か、まだまだ頑張ろう」と声をかけているかのよう。







下山後、ビーナスラインを通って霧ヶ峰方面へ。小学5年時の林間学校で訪れた車山や登山リフトから観たニッコウキスゲの思い出がある場所。そして、大人(=おじさん)になり、新田次郎の『霧の子孫たち』を読んで再訪したいと思っていました。

さて、お目当てのニッコウキスゲは・・?



結構咲いているではないですか!各地でシカの食害にあっていると耳にしますが、当地も例外でなく、電柵で囲われ保護されています。



そして、トレイルの先に何やらバードウォッチャーが二名。近づき、彼らの視線の先をチェック(常套手段です)。



ホオアカ(Chestnut-eared Bunting)です!私にとり初認。上と下は別の個体で、お互いに相当の距離を置きながら囀りあっています。縄張りを主張し合っているのかもしれません。



長野県の高原の美しさには圧倒されます。その晩は松本で友人と酒を酌み交わしました。西に上高地そして北アルプス、東に霧ヶ峰・美ヶ原があり、山好きにはたまらないロケーションの都市です。

そしておいしい地酒の相手は、田舎田楽、馬刺し、鯉の洗い、イワナの塩焼き、蕗味噌・・。周囲の豊かな自然環境のお陰ですね。