ポトマック自然観察日記

アメリカ東部の自然紹介をきかっけに、日本や世界の自然観察を共有。

三宅島②(伊豆岬) Miyake Island (Cape Izu) June 4, 2017

2017年08月20日 | 日記
6月3日の晩にお世話になった民宿のご主人が、早朝、伊豆岬まで車で送ってくれました。島では村営バスでの移動に頼っていた我々にとり、大きな助太刀でした。伊豆岬の風景です。岬と言うよりも、草原の丘陵地が海に迫るところ、と言った感じです。



まず出迎えてくれたのはイソヒヨドリ(Blue Rock Thrush)でした。逆光で色が見えずに残念!



ウミネコ(Black-tailed Gull)の背景の通り結構波は荒かったです。でも水の色はきれい。



伊豆岬での目的の一つ、カラスバト(Japanese Wood Pigeon)です。低い声で唸るので草の間に姿を見つけるのですが、カメラを向けるとすぐに飛び去ってしまいます。本当にシャイな鳥です。普通のハトより体は大きいのですが、首がすらっとしていてスタイルは良いですね。



そしてもう一つのお目当て、シマセンニュウ(Middendorff's Grashopper Warbler)の亜種であるウチヤマセンニュウ(Styan's Grasshopper Warbler)です。絶滅危惧種ですが、伊豆岬ではこの季節に見られる確率が高いようです。



伊豆岬でのウォッチングを終えバス停に向かう道すがら、何か小さくて可愛いものが我々の先をピョンピョンと跳ねています。



追いかけてみると、何とイタチ!島では増えすぎて困っているようです。



次のバスを待つ時間、バス停前に入口のある御祭神社に行ってみました。鬱蒼とした原生林、そして神社前の巨樹。ここも鳥の声がまるでシャワーのよう。気が付くと、ここだけで1時間も費やしてしまいました。特別な空間です。




三宅島①大路池 Miyake Island (Tairo Pond) June 3, 2017

2017年08月17日 | 日記
18年ぶりにバードアイランド・三宅島に行って来ました。金曜日の仕事を終え、一旦帰宅し準備を整えると浜松町駅を経て竹芝桟橋へ。いきなり船旅の風情が出てきます。10時半に船が出港すると、暫くは甲板に出て素晴らしい東京湾の夜景を楽しみます。



翌朝5時過ぎ、三宅島に到着。村営バスでまず目指すは最高のウォッチングポイント・大路池です。この池に向かう途中の山道は、既に鳥の声をシャワーのように浴びるよう。やはり三宅島の鳥の多さはすごい!



大路池は是非一周したいところ。そうすると、もれなくこの巨樹「迷子椎」と出会えます。





ああ、ヤマガラ、と言いたい所ですが、三宅島ではオーストンヤマガラ(Oh Ston Varied)。好奇心旺盛で、人間に近寄って我々を観察しているかのようです。



これはミソサザイ。でも、この島では、モスケミソサザイ(Mosuke Wren)。姿は可愛く、声は素晴らしく美しい。小さな体から精一杯の力を出しています。



そして、もちろん三宅島のシンボル、アカコッコ(Izu Islands Thrush)。



この時期、島のあちらこちらで桑の実がなっています。正に食べ放題!私も同行者も、手が赤くなるほど摘んでは口にほうばりました。とっても甘いのです。黒いものが良く熟した食べ頃です。



大路池エリアには、アカコッコ館と言う日本野鳥の会のレンジャーが常駐する自然観察センターがあります。島中の自然に関する情報がありますし、訪問は必須。じっくり館内を見学しましたが、最も印象に残ったのは、この島で長年魚の生態を研究していたJack Moyerさんの記念コーナーでした。



島の自然を米軍の射撃訓練から守ったり、クマノミの性転換を発見したりと、島への貢献は大。また、子供たちへの環境教育にも熱心でした。2004年に亡くなっています。



さあ、島の探検が始まりました。