ポトマック自然観察日記

アメリカ東部の自然紹介をきかっけに、日本や世界の自然観察を共有。

栃木・矢板市 ミツモチと県民の森 Mt. Mitsumochi, Yaita, Tochigi, June 26, 2021

2021年06月28日 | 日記
最近はこの高原山エリアを攻めていますねえ。気づかない内に足がむくようになりました。森が綺麗だし、沢が多く水が豊か、夏鳥が多いらしい、そして人が少ない。

この日は、全国植樹祭記念緑地の駐車場よりミツモチ(1,248m)頂上を目指しながらウォッチングしました。綺麗な森を楽しめました。



大きな木がダンスしているかのよう。その1。



木のダンス、その2。もう仰け反ってノリノリ状態。



トレイルを歩き始めて暫くすると、突然のヒルの総攻撃!初めて洗礼を受けましたが、10歩ごとに足元を確認、撃退。被害はゼロでした。それにしてもしつこい。奇妙な姿ゆえに写真はなしです。

そのトレイル上で、テン(Marten)と思われる糞(「テンの高糞」)とクロヒカゲ(Lethe Diana, 蝶)のツーショットに遭遇!



糞と一緒の写真だけではかわいそう。森の中で暮らすシックで美しい蝶です。



お目当のサンコウチョウやオオルリが見当たりません。評判に違って鳥が少ないか、と言う印象です。それでも、トレイル上でカラ類の混群がお相手してくれました。こちらが「シューシュー」と口で音を鳴らすと、「何だなんだ」という感じで続々と集まってきました。

コガラ(Willow Tit)が高いところから私を見下ろしています。「何だなんだ・・」



コゲラ(Japanese Pygmy Woodpecker)も近くまで来ますが、こちらをチラ見するさえこと無く、食べ物探しに夢中。



ぐんぐん歩を進め頂上も間近。高い木が減って見通しが良くなりました。振り返ると麓からその先の平野部分まで見通せます。そんなところで上空にはこの猛禽。ああ、名前が分かりません。残念。



頂上でゆっくりお弁当を食べてから下山。トレイルから林道に差し掛かる植林エリアで遠くから何か熱い視線を感じました。



若く美しいニホンジカのメス!少しすると、木々の間から全身を見せてくれました。「見て、私綺麗でしょ?」と言わんばかり。



暫くお互いに見つめ合いました。良い時間が過ぎました。少し愛おしくさえ感じて来ました。

そしたら突然少ししゃがんで「ジャー」と始めました。この美しい出会いの瞬間も台無しに?。



お目当の夏鳥達は見られませんでしたが、この高原山のある地域というのは、何か爽やかな空気感のある、そしてどこか懐かしい感じのする、私のお気に入りのフィールドとなりました。車を麓に走らせ、城の湯温泉で一風呂浴びて車に乗り、帰宅の途につきました。また来よう、と思いながら。









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栃木・沼原湿原 Numappara Wetland, Tochigi Pref., June 4, 2021

2021年06月07日 | 日記
有名なニッコウキスゲには未だ早いと知りつつ、いつも気になる沼原湿原を訪れました。

まず車を発進させましたら直ぐにコジュケイ(Chinese Bamboo Patridge)のカップルが道路を歩いていました。車中から急いでシャッターを切ったので少し、いや、だいぶピンボケです。



沼原湿原に向かう林道では、サルが数頭現れました。少し車を停めて観察しますと・・。



むしろ向こうの方が私を観察しているようです。



朝7時ぐらいに到着した駐車場はさらっと車で埋まっていますが、3時間も過ごした沼原湿原では私以外には4人しか見掛けませんでした。多くの皆さんは那須岳の方に登山に行くのですね。

この景色好きです。いつも同じ写真を撮ってしまいます。沼原湿原を手前にその向こうに見えるのが那須連山北部、右から流石山、大倉山、三倉山(どれがどれか少し難しいですが)。いずれも1,800m級の高山です。



湿原の木道を歩くのは楽しいものです。足元で目に付いたのはこのハルリンドウです。いっぱい咲いていました。



次は満開のズミ。ピンクと白の繊細な組み合わせ。



そして耳にアピールするのはヒメハルゼミ達です。見つけられますか?



アップにしてみましょう。木道の上で見つけました。不思議な飛び方で、少し大きなハチが飛んでいるかのようです。



陽に当たるとこんな美しい姿を見せてくれます。



さてさて、鳥の方は?遠くの針葉樹の先端に鳥を見つけました。よく見てみるとモズ(Bull-headed Shrike)です。かなり距離があったのですが、カメラをズームにして観るまでは何か別の鳥かと思うくらい大きく見えました。

あれっ、と思うと隣の木の先端に留まりました。そこでシャッターを切ると、先程紹介したばかりのヒメハルゼミを捕食したようです!



こんな可愛い鳥も観られました。コムクドリ(Chestnut-cheeked Starling)です。姿だけでなく英語名も可愛いです。確かに頬に栗があるように見えます。そのお顔立ちのせいか、なぜか幼く見えませんか。



沼原湿原では、両生類の観察も楽しいですよ。アカハライモリなら何回でも見つけられます。赤いお腹の見える下がオス、上がメスです。



さらに興味深いのはクロサンショウウオ(Black Salamander)です。あちこちで白い大きな卵嚢がありましたが、もちろん、まるでオタマジャクシのようなその幼生も居ました。ウーパールーパーのようにエラが出ていますね。



湿原に来るたびに、如何に多くの生き物にとって水が大事なことかを思い知らされます。今回紹介した生き物達もみんな水や土をベースにした生態系の一部ですね。
コメント (3)
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