ポトマック自然観察日記

アメリカ東部の自然紹介をきかっけに、日本や世界の自然観察を共有。

高尾山 Takao-San

2014年03月18日 | 日記
ミシュランから三つ星をもらうほどの観光地、高尾山。私の場合は、大学一年で始めた動物観察(特にムササビ)、そして二年生で始めたバードウォッチングで最も通った東京でのフィールドでした。アメリカからの帰国後、その気になっていた高尾山に友人と2月にハイキングです。

終点の小仏バス停までの通りからの風景はやや不思議ですね。山、畑、渓流、民家の混在した昔ながらの田舎の風景に、突然中央自動車道を猛スピードで行き交う自動車の群れが見えたかと思うと、間もなくとんでもないほどのコンクリートの塊、圏央道が視界に入ってきます。ちょっと驚くほどの違和感を感じるのはわたしだけでしょうか。



早く山に分け入りたい気分です。小仏バス停に到着、小仏峠を目指し歩き始めますと、登山地図に赤字で書いてあった寶珠寺の「カゴノキ」が見えました。。ここで寄り道、この巨木を下からじっくり眺めます。





小仏峠、城山、一丁平園地を通じて高尾山に至る山道は、よく整備されていて、小さなお子さんがいても全く問題ないですね。植物の観察や動物のフィールドサインを探しながらのウォーキングはとても楽しいものです。最初の写真はこの日良く見かけた「アオキ」、そしてタヌキさん(?)の落し物。そして山道をどんどん進みます。







この日ハイキング客も少なく、珍しく静かな高尾山でした。季節の良い週末は人でごった返す頂上も、人が少ないとやはりくつろげる所です。この日は鳥はあまり見られませんでしたが、コゲラは頭上に見ることができました。



こうして山道を歩いてきてこの真っ赤な薬王院を見ると、いつもハッとさせられます。この薬王院のお蔭で周囲の自然が長年に亘って保護されてきたため、私の大好きなムササビもここに暮らしています。東京から近い所で此処ほど簡単にムササビを見られるフィールドは無いのではないでしょうか。もちろん、この日は昼間の訪問でしたので、夜型の彼らを見ることはできませんでしたが、巣穴はあちこちに見つけることが出来ました(真ん中の写真)。直径10センチぐらいでしょう。







やはりここは神聖な土地柄、こだわって観て行けばやや神妙にならざるを得ないスポットが多々あります。このタコ杉もその一つ。



人通りが多い、アスファルトで整備された一号路を回避して、蛇滝コースで下山しました。修験者が修業した蛇滝(最初の写真)もその他無名の数々の小さな滝も、それぞれ眺めていて良いもの。水の動きがあるって実にいいですね。









やがて湯の花梅林に出て、走ってバスに飛び乗り、高尾駅に戻りました。南北の生態系が入り混じった貴重な自然を残す高尾山。都心から近く気軽に来られる貴重なフィールドです。