ポトマック自然観察日記

アメリカ東部の自然紹介をきかっけに、日本や世界の自然観察を共有。

沖縄・本島北部 Okinawa Island March 9 - 11, 2017 (2)

2017年05月30日 | 日記
今回の宿泊地には拘りがありました。本部半島の「備瀬のフクギ並木」にある古民家(「かねや」)に泊まりました。We stayed at a traditional Okinawan house in a district famous for Bise Fukugi Tree Road.





この写真奥にあるフクギ並木の集落自体が素晴らしい自然環境です。それから、地元の方々が実に良くメンテされています。毎朝、並木道を綺麗に掃いていらっしゃるのです。鳥もたくさんいました。これはコゲラ(Japanese Pygmy Woodpecker)です。



海岸沿いの散歩道もとても快適。沖合に見える島には、空に向かって突き出すような頂きがあり、とても印象的。久米島だそうです。そう言えば、あの島でも太平洋戦争中はかなり辛かったと聞いた記憶が・・。

それにしても、手前のこの実は一体何でしょう?



少し周囲を観光しました。世界遺産でもある今帰仁城跡を散歩。琉球王国の統一、そして薩摩の干渉と言った歴史を知り、思いを馳せました。(沖縄滞在最終日に首里城にも行きました。)



まだ3月の上旬。関東では考えられないですが、クロアゲハ(Black Swallowtail)が乱舞していました。ここでは越冬するのでしょうか?



もちろん、夕暮れ時のビーチは最高に綺麗でした。



美しい自然とはまるで対照的な沖縄の複雑な歴史を感じざるを得ない一日でした。
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沖縄・本島北部 Okinawa Island March 9 - 11, 2017 (1)

2017年05月29日 | 日記
これから3回に分け、沖縄本島北部のウォッチングを記録します。前回の沖縄訪問は20年前以上。お相手は新婚時代の妻でしたが、今回は大学1年生の長女。時の移ろいを感じざるを得ません。

まず最初に向かう先は比地大滝キャンプ場(Hiji Great Falls Campsite)と言いたいところですが、いえいえ、その前に沖縄そばで有名な前田食堂に寄りました。比地大滝に向かうハイキング・トレイルでのウォッチングがお目当てです。

いきなり出たあ。キャンプ場手前、キャンプ場入口付近、トレイル付近、と三か所で、それぞれ別の個体だと思いますが、格好いいタカが我々を待っていました。さすが沖縄!でも、いくらフィールガイドと睨めっこしても何という名前のタカなのか分からないのです。サシバ、ですか?I wonder which species these hawks are. Are they Grey-faced Buzzard?? Please, someone, verify it!







タカの登場で驚き順序が逆になりましたが、このキャンプ場の案内図を良く見ましょう。可愛く描かれています。ヤンバルクイナ(Okinawa Rail)は声だけで姿を見かけることは難しいそうです。



このトレイルは比地川沿いを行きます。素晴らしい、和やかな清流です。しかし、少し行くと残念ながら人工的な堤が見えてきました。少し救われる気分になったのは、その左に階段状の魚道を見つけたためです。絶滅危惧種である琉球アユ(Ryukyu Ayu fish, an endangered species)へのため?いずにしても嬉しい配慮です。



このトレイルの終点はもちろん比地大滝(Hiji Great Falls)。立派な滝でしたよ!



よ~く目を凝らしますと、滝の中程右側、水しぶきを浴びながらキセキレイ(Grey Wagtail)が這いつくばっています。時々横っ飛びになり、まるで滝に飛び込まんかのよう。何をしているのでしょう。水を飲むだけなら、こんなリスクを冒さなくても良い筈。しばらく観察しましたが、何故なのか良く分かりませんでした。



最後はこのトレイルで目に付いた沖縄らしい植物の風景です。やはりこの巨大なシダは目に付きました。沖縄に来ているんだなと言う気分にさせられました。


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那須塩原 冬の鳥見 Winter birds in Nasu-shiobara, March 5-6, 2017

2017年05月22日 | 日記
まだ、冬のウォッチングのことです。前回に続き那須塩原の山沿いにある田園地帯を行きました。3月5日から6日にかけてです。そう言えば、今回からは所々で英単語を使います。日本語の出来ない方からのアクセスもあるためです。自分としても、日本の身近な鳥や動物の名前を英語でも覚えていきたいと思います。

冬は鳥が見やすいですね。まずは、カシラダカ(Rustic Bunting)の登場です。写真は一羽ですが、枯れ木に群れを成していました。



これはヤマガラ(Varied Tit)。好奇心旺盛で、人間のことをウォッチングしに近くまでやって来ます。



そして、カワラヒワ(Oriental Greenfinch)。青空に映えます。微妙に黄色くも緑色にも見えました。



車からウォッチングしていましたので、景色が良い所を見つけては小休止。これは雄大な那須岳(Mt. Nasu)。眺めても良し、登っても良しの山です。



さらに車を進めると、突然風景が広がり、田圃が見えてきました。その中に、何かお地蔵さんのようなものが横一列に10匹ぐらい並んでいます。何だろうか?と思っていましたら、近づいてみると、それはニホンザル(Japanese Macaque)の群れでした!車を止めカメラを構える間に、正に一列で全員森の中に隠れて行ってしまいます。しかし、その最後を堂々とゆっくり私に睨みをきかせながら歩いていく個体が居ました。やはりボスザルでしょうか。



ボスがゆっくり退場されると、今度は頭上でノスリ(Common Buzzard)が旋回していました。私にとってノスリはかなり珍しい鳥なのですが、英語では"Common"が付くのですね。(英語名からの気付きは中々多いものです。)



小鳥からサルの群れ、そして猛禽の観察と、この那須野が原の生態系が良く分かるウォッチングでした。

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那須塩原 冬のウォッチング:「師匠」との出会い

2017年05月13日 | 日記
あれは2月11日でした(すいません、まだ3カ月前のことをアップしています)。私にとって新たなマイ・フィールドになった那須野が原で、今後ずうっと師匠と仰ぐべき自然観察の大先輩に出会ったのでした。

始まりは、彼のブログでした。余りに私と趣味や観点が似ていて、思わずメールをしてしまい、「連れて行って下さい」との申し出に快く応じて下さったのでした。初対面ながら、彼のSuzuki Jimnyに乗り込んで、広い那須野が原をウォッチングです。

いきなりキツネの巣を覗きに。ちょっとしたこうした傾斜地に巣穴があったそうです。この日の現場検証では、現在は使われていないと判断されました。



次に向かったのがオオタカの巣。広い松林の中から師匠はこともなげに「ああ、ここです」と車を止め指をさして教えてくれました。タカの姿は見られませんでしたが、じっくり観察し、巣の大きさを実感。



とにかく網目のような小道、林道、農道をスイスイ進む師匠。そして、何かを見つけては車を止め、窓を開けてウォッチング。ちょっとしたサファリです。これはホオジロ。



雪が残る場所に差し掛かれば絶好のフィールドサインを見つけるものです。最初は「何だろう」と二人で首を傾げたものですが、「イノシシだろう」と言うことで見解は一致。きっとグループで新雪を踏みしめながら移動して行ったのですね。



イノシシの動きを想像しては楽しんで、さて車に乗り込むと、ものの20メートル位行ったところで師匠がまた車を止めます。何と、クマ捕獲のための檻。その大きいこと!



車の先に小鳥の群れがいます。そうっと車を止めエンジンを切ってウォッチング。赤っぽくて小さな可愛い鳥たち。そう、ベニマシコの群れでした。被写体として小さいし距離が遠いっ!



「さあ、ムササビの棲み処に行ってみよう」などと言われますと、大学時代は生物同好会獣班に1年くらい所属していた私としてはゾクゾクしてしまいます。その当時は良く高尾山で観察したものでした。そうか、この那須野が原にも居たのか・・、とちょっとした感動。まず見つけたのは、大きな杉の根元にあったムササビの落とし物。そう、その周囲には巣穴がある筈です。



あったあ!正にムササビと言う穴。その上には樹皮を引っ掻いた後もあります。穴を掘られ引っ掻かれ、ホスト役の杉の木も大変です。



ムササビの落とし物をさらに探していると、今度はネズミのサインです。ちょこまか動いたのでしょうね。



この地の大河・那珂川では、サクラマスが遡上して産卵すると教えてくれました。淡水魚ファンでもある私が異常に反応したため、師匠が清流の魚採りの名人であるとカミングアウト!ああ、何と関心が共通なことでしょう!その産卵場にも連れて行って頂きました。実に爽やかな、良い「気」の流れているような場所です。



「最後にフクロウの巣をチェックしましょう」と言われた時には、「おお、そこまで行きますかっ!」と衝撃を受けました。この日は、キツネ→オオタカ→ホオジロ→イノシシ→クマ(の檻)→ハギマシコ→ムササビ→サクラマスと言う信じられない位のリッチなメニューであり、その締めに「フクロウ」と来るとは何と言うことでしょう。師匠が場所を知る大きな洞(うろ)をチェック。中を覗き込むと、その広さと深さにはちょっと驚きました。この日は空っぽでしたが、いつかはここでヒナが誕生するのでしょう。



「ミゾゴイを見たことがあるか?」と聞かれました。答えはNoですが、この師匠が最後に話題にしたお薦めの鳥です。きっと将来見られると思います。

師匠によれば、この那須野が原の自然環境も大分変わってきているそうです。気候変動や森林減少などが思いくところですが、時の経過と共に観察できる動物や鳥の種類が変化してきているとか。私も自分自身がそう実感出来る程長くこのフィールドに通い詰めたいと思います。

素晴らしい師匠、自然愛好仲間を見つけました。Oh, what a day it was!


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West VirginiaそしてVirginia

2017年05月07日 | 日記
1月末、アメリカ出張中の週末、懐かしい面々と二か所で短いながらも成果の多い自然観察をしました。

まずは、West Virginia。"Wild and Wonderful"を標榜するだけあって、友人宅の庭からの景色は正に雄大。



さらに目を凝らすと、えっ、見慣れたシカ(White-tailed Deer)とは言え、大きな群れで移動中!これはまるでサファリですね。



あれほど見慣れた鳥なのに、アメリカを離れ3年も経つと名前が思い出せない・・。そうだ、Tufted Titmouseでした。(フィールドガイドを引っ張り出して確認した次第。)



それにしても、さすがアメリカそしてWest Virginia。お隣さんで飼っているヒツジの群れが庭に入って来て遊んでますよ。



次は、場所を移動して、Virginiaのポトマック川沿いにあるDyke Marsh。湿地での自然観察です。夏と違って、冬はとても静かでした。



そんな中、早速「いたっ!」と声を上げる場面に。Bald Eagleです。少し遠かった。



その後の鳥は数が少なかったです。とにかく寒い日でした。





これは何ですか?とってもユニーク。



久しぶりのアメリカでのウォッチングは、懐かしくもあり、少しセンチメンタルなものでした。離れて良く分かる、自然観察に素晴らしいかつての地元だったのです。
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