ヨーロッパの限りない大地

ヨーロッパの色々な都市を訪問した思い出をつづっていきたいです。

30年前の「世界を創った人々」

2007-03-20 23:02:35 | ヨーロッパあれこれ
世界を創った人びと(全25巻)
1978~79年頃に発行
平凡社

最近たまたまこのような本を見つけました。
ここで取り上げられている錚々たる顔ぶれを、ざっと上げて見ますと
アレクサンドロス大王
カエサル
聖パウロ
聖アウグスティヌス
聖ベネディクト
カール大帝
聖フランチェスコ
ダンテ
コロンブス
ロレンツォ・デ・メディチ
レオナルド・ダ・ヴィンチ
エラスムス
コルテス
エリザベス1世
セルバンテス
シェイクスピア
ガリレオ
レンブラント
ルイ14世
ピョートル大帝
ゲーテ
ロベスピエール
ナポレオン
ヴィクトル・ユゴー
トルストイ

「世界を創った人」となっていますが、ほとんどヨーロッパ(ロシア含む)の人です。
この本の詳しい選考基準はあまりよく分かりません。中国の人や、モンゴルのチンギス・ハンなども入っていてもよさそうなものですが、このあたりは30年前で、学問の分野ではまだ今よりもヨーロッパの影響力が強かったから、という感じでしょうか。
またアメリカの人などはやはり歴史の浅さで出てこないのでしょうか。
あとイエス・キリストやムハンマド(マホメッド)なども、世界宗教の始祖として入っていてもよさそうなものですが、やはり取り上げるのはいろいろ難しい問題があったのでしょうか。
その一方、聖人が何人か取り上げられているのは興味深いです。
やや意外な感じがしたのは、ロベスピエールです。
彼については「恐怖政治」のイメージが強いのですが、表題では「フランス革命の清廉の士」とありました。
もちろん恐怖政治のことも取り上げていましたが、やはりこのあたりは30年前の評価だからでしょうか。なんとも言えません。
とりあえず自分としては、今一番興味を持っている、ロレンツォ・デ・メディチとナポレオンを読んでみました。
大判で、写真や絵画も多く、文章も勿論ちゃんとしているので、たいへん楽しめました。
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ピョートル大帝の夜(フォンテーヌブローにて)

2007-03-17 23:40:28 | フランス物語
建物内部を見学し終わり、外に出る。
入り口と建物の配置から考えると、いわゆる「裏庭」になってしまうが、もちろんヴェルサイユ宮殿などと同様、そんなちゃちい所でない。
本当に立派な庭園である。
建物と同時に、庭園にかけた手間も計り知れないものがある。
写真は「鯉の池」とその中のあずまや(パヴィヨン)だが、緑の中ぽつんとあずまやが浮かんでいるようにしか見えない。
ホロホロ庭園内を歩いている時に「いい景色だ」と思って撮ったのだろうが、どうもさえない。
見学ガイドの写真を見ると、フォンテーヌブローの建物と共に写された「鯉の池」とあずまやの写真がある。
さすがにいい構図を使っている。
残念ながら、そちらの方がよっぽどきれいである。

この池の名前は、アンリ4世の時代にここに鯉を持ってきたことに由来している。
そして16世紀から、この池は祝祭の舞台になり、水上槍試合や花火大会が行われたとのこと。
あずまやはルイ14世時代に建造された。
そしてナポレオンの時代に修復されたという。
1717年にはロシアのピョートル大帝もここを訪問している。
このあずまやでは夜食が用意されていたらしいのだが、「大帝らはそれまでに既にたらふく食べかつ飲んでいた」という記録がある。
当時の貴族はそんなものだったんだろうが、大帝のエピソードとして、改めてわざわざ記録に残しているのが面白い。
本当に当時の人も驚くほど、豪放磊落に痛飲し、暴食したんだろうな、と勝手に想像してしまう。
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フォンテーヌブロー 二つのキーワード

2007-03-17 00:06:11 | フランス物語
写真の「ルイ15世の翼館」から建物の中に入っていく。
内部の装飾を一言で言うと、「イタリア、ルネサンスへの憧れ」となるだろう。
豪華絢爛な装飾はその強い気持ちをよくあらわしている。
面白かったのは、百合の花飾りをつけた象の絵だ。
この象はフランソワ1世の象徴とのこと。
全土にわたり他の全てのものよりも優れている権力をイメージしているとのことだ。

内部のことでもう一つキーワードを言うなら
「勤勉なナポレオン」くらいだろうか。
「ディアナの回廊」という見事な天井画と、地球儀が印象的な図書室がある。
ここの蔵書はもともとナポレオン1世の蔵書であった。
また地球儀も彼がチュイルリー宮殿で使用していたものだという。
あとナポレオン関係では、「浴室の通り抜け」も印象に残った。
ここに小さな浴室がある。
彼は深夜にまで執務した後、陽光が射してくると、風呂を要求した。
そして5時に再び横になり、遅くとも7時には目を覚ました、という回想録がある。

そんな勤勉な彼も、「皇帝の私室」(別名「退位の間」)で1814年4月6日、退位証明に署名し、同年4月20日、馬蹄形の階段そばでの儀式のあとエルバ島に向けて出発する。
そう思うと、この部屋の、これまた小さな丸テーブルが、物悲しくなってくる。
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フランソワ1世とルイ15世の両翼(フォンテーヌブロー)

2007-03-13 23:17:25 | フランス物語
入り口から馬蹄形の階段のある建物までの中庭の両翼には、また別の建物がある。
まず左側には「フランソワ1世の翼館」という建物がある。(写真)
その名前の由来はよくわからない。
前述の参考書には
「(白馬の中庭には)聖王ルイが建てた古い修道院があり、1528年にフランソワ1世がその建物とフランス国王の宮殿をつないだ。」とあるので、その関連かもしれない。
現在はその建物の中は、特に見学するようなものはなさそうだ。
「F」というロゴが、その名残をとどめている。

右側の建物は「ルイ15世の翼館」と呼ばれている。
煉瓦と石造りでできており、1739年~1740年、そして1773年~1774年に「ユリシーズの回廊」のあった翼館を取り壊し建造された。
この建物に入り口及び案内所がある。
また内部は「ナポレオン1世博物館」となっており、彼の肖像画や結婚式の模様を描いた絵画、彼の剣やサーベルや帽子、さらには金箔張りのゆりかご、などなどが展示されている。
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フランス版「AXE」のCM

2007-03-12 22:51:46 | パリの思い出
最近テレビを見ていたら、AXE日本上陸!とかで、ビキニのお姉さんが走りまくったり、マネキンに抱きついたりするCMをしていた。
誇大広告じゃないかと心配しているが、まあ景気のいい話なので許してあげてもいいと思う。
ちなみにフランスで6年くらい前、たぶんAXEらしいCMを見ました。
「ハーメルンの笛吹き男」を現代版でパロッたストーリーが面白かったので紹介します。

欧米のとある不潔な町、ある若い男が街のねずみを自分の笛で見事に追っ払った。
約束どおり町の市長さんから褒美をもらいに行くが、これが葉巻を吸った悪徳市長、お札1枚だけひらひらさせ、その男を追っ払おうとした。
若い男の手が自分の懐に伸びる。
拳銃か!と身構える悪徳市長とその取り巻き。
しかしその男が取り出したのは、AXE!
さっと一ふき、誘惑の香り。
まずそばにいた市長秘書がひっつめていた髪をほどき、うっとり。彼に寄り添う。
さらに若い男は市庁舎を出て、町の通りを歩いていく。
彼がさらっていったのは勿論子供たちではない。
看護婦からウエイトレスから、町中の若い女性がみんな彼について町を出ちゃいましたとさ、
というオチだった。

ホンマかいな、という感じだったので、さすがにその時はわざわざ買いませんでした。
でもちょっと試してみたいな~というのが正直な気持ちです。

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