中小企業のES=人間性尊重経営のパイオニア/有限会社人事・労務 ES組織開発・人事制度改革ブログ

社員の幸せ、職場の幸せを基準に経営を、社風を変えたいと本気で思っている社長さん・人事担当者の方へのエールをあなたへ!

ES経営とシャドーワークの関係

2014-07-18 16:51:24 | ES
前回の続きです。社員のやる気を尊重する経営は、ESの大切な考え方です。
しかし、そこには、レベルがあるということでした。

やる気のレベル、マネジメントのレベルをしっかり見極めて自由度を考えなくては
いけないと言うことを述べさせていただきました。



さて、マネジメントレベルの話です。ロバーツカッツのマネジメントモデルの図
からも分かるように、社員に対し、しっかりどのレベルになったら、シャドーワーク制度
の適用になるかを伝えなくてはいけません。

かくいう私自身、それを部下にあいまいにしてしまい、苦い経験をした思い出があります。
マネジメントレベルの低い部下に多くを求めすぎたため本人も悩んでしまい会社を
やめさせてしまった経験があるのです。今思うと、もっと冷静になって以下の
ことに注意して経営をしていればなあと思ったものです。

まず、ロバーツカッツの図に従うと、まずは、テクニカルスキルですね。
一般社員は、与えられた仕事をいかに忠実に効率よく
できるようになるかですね。ルーチンの仕事以上の仕事を求めてはいけないのです。

さて、続いてヒューマンスキルのレベルです。この段階は、2つに分けられます。
まずは、主任クラスです。
このクラスは、1人ないし2人くらいの部下と人間関係をつくり、仕事のやり方の
見本を示し、部下に教え、結果をだすことです。たいていは、このレベルの扱いで
失敗します。

部下をもっているのだから、部下のやる気をひきだすことも、新しい仕事を創造することも
そして結果を出させることもすべてを求めてしまうのです。

そのレベルは、次の課長レベルそして、部長(社長)レベルなのです。
ロバーツカッツはそのレベルをコンセプチュアルスキル=組織に影響力を与え
PDCAをまわす能力と言っていますが、
このレベルは、大別して2つに分けられます。

まず、課長レベルは、自分で新たな、プロジェクトを創造するレベルです。
会社の問題点を見つけ課題設定をして結果をだす。

まさに、シャドーワークを動かすのは、このレベルです。
カヤックをはじめプロジェクト単位で動くES経営を実践する未来企業がこれからは
主流になってくると思っていますが、それは、このレベルの社員が中心となって

対話をとおして、イシューをみつけプロジェクトリーダーとしてチームを纏めていくのです。

そひて、部長(社長)こそ、究極のしごとは、あたらしい企業の生存領域を探し、
ビジョンを示し社員のやる気を刺激しプロジェクトのオーナーとして社内外の
経営資源を提供したりつながりをつくる仕事となるわけです。

全部で、4階層です。会社では、社内等級制度など5等級、7等級と設けている
会社が少なくないのですが、大別すると3階層、中くらいの会社で4等級、5等級くらいだと
私は考えています。

まずは、クレドと等級がどうなっているのか、等級基準をしっかり部下に指し示し、
仕事の責任の範囲を毎回確認しあうことが大切ですね。

そして、基本、この創造する能力とつながりをつくる能力は、ますます未来を切り拓く

企業の人材には、欠かせない能力となり、これは、組織のESを柱とした文化を
築いていくことによってのみ実現可能となるのです。

そしてこれらの能力は、身につけるのが難しい。だからこそ、ES経営に実践が大切なのですね。
チャットワークさんや、パタゴニアさんの会社を拝見して思うことは、
未来企業と言われる会社は、ESの社風をつくることに時間と投資を惜しまないのです。

着眼点がちがう。

さあ、弊社社員のシャドーワークは、進んでいるかな?

社員のやる気はどこまで尊重すればいいのか?シャドーワークのすすめ。

2014-07-18 16:03:08 | 組織開発・社風改革
ここのところ社長から質問される事項に、

「社員のやる気を尊重して仕事をやってもらうようにしているのですが、何ヶ月たっても、一考に形になりません。
社員のやる気を尊重する経営を進めているつもりですが間違っているのでしょうか」

という相談を受けることがたびたびあります。

弊社でも、ES経営を推進していますので、社員の「やるべきこと、やれること、やりたいこと、人間関係、社風」の中で、
一番大切なのは、やりたいことですよ!なんて話をします。



最近のマネジメント書籍でもそんな風潮で、そうか!社員のやりたいことを、やらせたら会社は
うまくいくんだと経営スタイルを変える会社も少なくありません。

私は、この考え方は、正しいと思っております。しかし、社員のやる気の度合いと、
マネジメントを学ぶという2点に照らし合わせてその問題は解決していかなくては
なりません。

あなたの、部下のやる気とは、どんなもんなのでしょうか?

もし、社員が社内起業家として力を発揮してほしいくらい社長である
あなたが望んでいるなら、自分自身を振り返って考えてみてほしい
のです。

事業が立ち上がるためには、その事業に命をかけるくらい、1週間でも、1ヶ月でも
睡眠時間を削って時には、何日か徹夜をするくらいの気概が本人にあってそれでも
成功するかどうかです。

私も含め、事業を立ち上げた当初は、そんな経験を大変だけど気概をもってやった社長さんが、少なくないはずです。自分の事業を立ち上げたときに振り返り、本当に、
本人がやりたい事業なのか?少なくとも、私の会社そしてクライアントには、やりたいことの
基準は、そこですよ!とお話をさせていただいています。

そうなると、ほとんど、そのレベルに達する人は出てこないのです。では、
本人のやる気を尊重するためにはどうするかですが、そこで登場するのが、
シャドーワークと日常業務の兼ね合いです。

まず、本人のやる気が、形になるためには、本人のマネジメント能力の問題があってこそ。
いくら、やる気があっても、それを形にするマネジメント能力はしっかりとその基本を身に着けて
貰わないといけません。そこに、正直、本人の自由はないです。そのかわり、社長は、部下のマネジメントに対ししっかり責任を追わなくてはなりません。

もし、その人が、あなたの会社に来た当初から、マネジメント能力があるなら、その人は、あなたと出会う前に独立しているはずです。

社員には、しっかりと、本人がたとえやる気が無くとも、これは、部下であるあなたが、やりたいことを
やるために必要なことだからやってくださいとハッキリ宣言することが必要でしょう。


ロバーツカッツは、マネジメントモデル
としてそのことを纏めています。まずは、有無をいわさず、
テクニカルスキルをみにつける、そしてヒューマンスキルを身につけ、やっと
コンセプチュアルスキルが身についてから本人が社内起業家としての実力を発揮するのです。

しかし、私は、やる気がある程度見える社員は、命がけのやる気レベルじゃなくとも、その本人の
人間性を発揮し、ESマネジメントの視点から、シャドーワークをお勧めいたします。

シャドーワークは、ES経営の会社では、まず間違いなく取り入れている施策です。
パタゴニアの長期の研修期間、3Mの30%は、自分の好きな仕事をやる時間を設ける制度
などシャドーワークは、ヒューマンスキルを身につけある程度の自律性と責任制を持った社員からは、
その程度においてあなたの会社の社内ルールとして採用してくのをお勧めいたします。