中小企業のための「社員が辞めない」会社作り

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プライベート時間の過ごし方

2014年02月02日 | コンサルティング

皆さんはアフター5や休日をどのように過ごしていますか?

時間管理の研修の際、受講者に自分の1か月間の仕事時間と自由時間(自由に使える時間)を計算してもらうのですが、そうすると仕事時間は200時間未満と思いのほか少なく、その分自由に使える時間に余裕のある人が多いように感じています。

 

次に、自由時間の使い方を尋ねると、年代に関係なく圧倒的に「家に帰ってのんびりする」人が多く、「同僚や仲間たちとの飲み会・食事会」、「趣味(買い物・習い事・映画鑑賞)」と続きます。皆さん、プライベートな時間を楽しんでいる様子が伝わってきます。

そうした中、「読書時間はどれ位ですか?」と尋ねると、「皆無」という人が何と全体の9割を占めます。

そう言えば、最近電車の中などでは朝なら新聞を読んでいる人と寝ている人以外は、みんなスマートフォンを見ていて、読書をしている人をあまり見かけません。スマートフォンを見ること自体を否定するものではありませんが、読書をする人が減っていることは明らかだと思います。

ではここで、ビジネスパーソンは1年間にどれ位本を読んだり、勉強などの自己啓発を行っていると思いますか?

厚生労働省が毎年行っている能力開発基本調査の2011年度のデータによると、自己啓発を行った人は正社員で47.7%、一人当たり延べ受講時間は平均で年間72.1時間です。この時間を長いとみるか短いとみるか考え方は様々でしょうが、1月平均にすると6時間、一日平均ではわずか12分ですから、これはやはり短いと思います。

他方、同じ調査で「自己啓発をする上で問題がある」と答えた人が79.4%いましたが、その中身として「仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない」が56.5%と最も高くなっています。

つまり、冒頭の時間管理研修での実態(自由時間が思いのほか多い)と厚労省調査の結果(仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない→自己啓発の時間が少ない)には隔たりがあるようにも思えます。

自由時間は業種・業態や年代によって大きく異なるでしょうから、一概に「自由時間があるのにもかかわらず、自己啓発時間が短い」とは言えないでしょうが、それでも自由時間の割にはあまり自己啓発が行われていないのではないかと感じてしまいます。

ビジネスの現場で自律型人材が求められるようになって久しいですが、日頃危機感を持ちつつも目の前の仕事に追われ、自己啓発になかなか手がつかないという方は、まずは最も身近な自己啓発として本を読むことから始めてみてはいかがでしょうか。

毎年10月27日から11月9日までの2週間が読書週間とされていますが、自分なりの読書週間を定めてみるのもいいのではないでしょうか。

ちなみに、厚労省のデータでは労働者1人当たりの年間休日数は平均112.6日です。一年の1/3は休日だと思うと、本を読む時間も少なからずありそうですね。

(人材育成社)