「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
「何度断っても電話をかけてくる」、「ホームページに『商品・サービスの売り込み等は、固くお断り致します』と記載しているのにもかかわらず、売り込みのメールを送付してくる」
これらは外部の会社から弊社への営業行為の現況です。会社や上司から「断られても繰り返し電話をかけるように」また、「1日に決められた数のメールを送るように」と指示されているのだとは思いますが、このような一方的な営業をしてくる会社に対しては、マイナスのイメージを持つ人は少なくないのではないでしょうか。また、こうした営業活動がはたしてどれだけの成果を上げているのか、疑問に思わざるを得ません。
営業パーソンにとって、新規開拓は必須の業務です。コロナ禍でテレワークを取り入れる組織が増え、法人営業の場合は新規開拓のための電話をかけても担当者の在席率が低くなったため、営業活動の難易度が上がったことは事実です。しかし、そういう状況だからこそ、限られた条件の中で顧客を着実に獲得するためには、営業活動の「はじめの一歩」である顧客への電話のかけ方やメールには、今まで以上の工夫が必要なのではないでしょうか。
では、こうした状況の中で、営業パーソンはどのように工夫をすればよいのでしょうか。
まず、はじめにお伝えしたいことは「下手な鉄砲も数撃てば当たる」ことはないということです。顧客には様々な業種や規模があります。メールにしろ電話にしろ、相手先である顧客企業の情報をしっかり収集して、それに合わせた活動をしなければ顧客になりえることはないのです。たとえば、社長宛にメールを送付するのならば、単に「社長様」とするのではなく、予めホームページで社長の名前を確認して宛名に記載するべきです。また企業の理念やビジョンに合致したセールストークにする、従業員数等も確認してそれに応じた提案をするなど、個別の工夫をすることが必要です。つまりは、どの企業にも通じるような文章を単にコピーアンドペーストして送っていることが容易に想像できてしまうような文章では、相手には全く響かず結果にも結びつかないということです。
電話の場合も、同様に顧客の側からはっきり「必要ありません」と断られたら、少なくとも翌月に再び営業することは控えなければ、顧客の側からは「こちらの話を無視している、失礼な会社だ」とネガティブなイメージだけを持たれてしまうことになってしまいます。
以上、新規営業のポイントのごく一部をご紹介しましたが、コロナ禍を経て、これからの営業は量を追及するのではなく質を上げることを優先し、効率よく進めることが今まで以上に必要です。さらには、営業活動も個人だけに任せるのではなく、チームなどの組織単位で取り組むことも肝要です。営業活動に伸び悩んでいる営業パーソンに「1日100件電話しろ」、「飛び込み営業を何件行え」と叱咤していても、効果はなかなか望めないはずです。下手な鉄砲は数を打っても、それだけでは打率は上がらないのです。
努力はしていてもなかなか営業成績が上がらないと悩んでいる営業パーソンの皆さん、もし「数を打つ」ことだけを重視してしまっているようでしたら、あらためてここで組織単位で営業のやり方を見直し、必要な見直しを行ってみることをお勧めします。