「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
対面で行うミーティングであっても、オンラインで行うミーティングであっても、時間に余裕を持ってミーティングの開催場所にやってくる(参加する)人がいる一方で、ぎりぎりにやってくる人もいます。
これはミーティングに限った話ではありません。では、あなたは時間に余裕を持って対応するタイプでしょうか?それともギリギリ派タイプでしょうか?
もちろん、会議の集合時間までに余裕を持って開催場所に行きたいと考えている人であったとしても、その前にハードな仕事を行っていたりすると、少々遅れてしまうというようなことはあるかもしれません。
しかし、そういうことを含めて考えても、余裕を持って会場に来るタイプの人は毎回早めに会場にやってきます。反対に遅れてくるような人はいつも遅れてやってくることが多いように感じています。これはまさにその人のスタイル、つまり習慣なのではないかと私は考えています。
習慣とは、広辞苑によれば「日常の決まりきった行い、後天的に習得し、比較的固定して、少ない努力で反復できる行動様式」とされています。これで言えば、上述の話はまさに習慣と言えそうです。
良きにつけ悪しきにつけ「日常の決まりきった行いであり、固定していて、反復する行動様式」と言えると思います。そのように考えると、良き習慣はともかく悪しき習慣については、その行動を改めることは簡単なことではないようです。
この習慣に関して、以前(2015年9月10日付 朝日新聞 折々の言葉:鷲田清一)フランスの哲学者のアランの言葉が紹介されていました。
それによると、アランは習慣を「習慣。考えずに行動するすべ。しかも考えてやるよりも、もっとうまく行動するすべ。」と定義しています。(アラン 定義集(神谷幹夫訳)
この記事では、「車に乗るとき、運転操作に集中しつつ、音楽を聴いたり助手席の人とおしゃべりに興じたりできるのは、習慣が私たちの活動を最小限の筋肉の動きにまとめてくれるから。一つの行動の型を訓練によって身体に住みつかせることで、別の行動を並行してできるようになる。身体は賢い。」と解説されています。このように考えると、せっかく一つの行動の型を体に住みつかせるのであれば、せっかくならプラス(前述の例では余裕を持った行動)の型を習慣にしたいと思うのです。
一つの行動の型を体に住みつかせるための訓練は、場合によっては努力や時間が必要かもしれません。しかし、あなたが悪しき習慣を改めたいと考えつつも、なかなか改善できないと思っているのなら、ぜひ、アランのこの言葉を思い出していただき、少しずつで構いませんので、着実にトライしていただきたいです。そうすることで、「考えずに行動するすべ、しかも考えてやるよりももっとうまく行動するすべ。」を獲得できるのだと思います。