「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
優れた組織にリーダーシップは不要です。リーダーシップ研修を手掛ける会社が「リーダーシップ不要とは何事か!」と思われたかもしれません。べつに逆説的な意味で申し上げているわけではありません。本当に不要だと思っています。実際、リーダーシップが存在しない優れた組織はいくつかあります。
なぜ不要なのかを考えてみましょう。
一般的なリーダーシップの定義は「組織(チーム)の目標を設定して、メンバーをその方向へ導いていく能力のこと」といったところでしょうか。これはこれで正しいと思います。ただし、そのリーダーがとんでもないボンクラだったらどうでしょう。あなたはボンクラに導かれたチームに居たいですか?
アメリカの企業やベンチャービジネスならば、まともなメンバーはさっさとボンクラリーダーの元を去って行くことでしょう。結果としてダメなメンバーだけが残り、チームは崩壊します。ボンクラリーダーも淘汰されます。
しかし、日本のようなメンバーシップ型の組織ではなかなかそうはいきません。リーダーがダメでもメンバーが去って行くことはあまりありません。日本的な組織文化と言ってしまえばそれまでですが・・・。
さらにまずいことは、日本の組織、特に大きな会社では「とんでもないボンクラリーダー」があまり多くいないことです。「ちょっと勘違いしているマネージャー」は山ほどいますが、優秀なメンバーはそう簡単に会社を辞めたりしないので、ほとんどの場合、組織は「何となく回って」行きます。
しかし、大企業の中でこの状態が長く続くと、ダメなマネージャーと優秀なメンバーの差がいつの間にか縮まって行き、最後は可もなく不可もないチームが寄り集まった、ただ図体が大きいだけの組織になります。
優れた経営者はそのことを感覚的に理解しています。だから突然新規事業を立ち上げたり、分社化したり、他社と合併したりします。私の知り合いのある経営者はそれを「ぬか床をかき混ぜるようなもんだ」と言っていました。
では、組織の中でチームを率いる立場の人は不要なのかと言えば、そうではありません。マネージャーはどんな組織でも必要です。仕事の品質を確保し、納期を守り、コストを抑える、つまりマネジメントを担う人たちがなければ、大きな会社でも1か月足らずで崩壊します。(ここでリーダーとマネージャーの違いについて述べることはしませんので、ご自身で検索してください)
さて、最初に述べたように「優れた組織」にリーダーシップは不要です。では、あなたの会社は「優れた組織」でしょうか。どの職場のどのメンバーも、1人1人が組織の目標を理解し、目標に向かって自律的に動いているでしょうか。
・・・してませんよね。
だとしたら「組織の目標を設定して、メンバーをその方向へ導いていく」人間が必要になります。リーダーシップとは、優れた組織になるための必要悪のようなものです。そのため、当社は多くの企業でリーダーシップ研修を実施しています。矛盾しているようですが、リーダーシップ研修の目的はリーダーシップを不要にすることです。
ところで、研修には明らかに「リーダーに不適格」という方が参加することもあります。その時は、はっきりとそのことを申し上げます。「Xさんはリーダー向きではありません」と。
ボンクラをリーダーにしてはいけません。そんな人が研修で習った「リーダーシップ」を発揮しようものなら目も当てられません。ボンクラリーダーは必要悪ではなく、ただの「悪」です。
経営者の皆さん、「ぬか床をかき混ぜる」前に当社のリーダーシップ研修を一度試されてはいかがでしょうか。