反転住宅に入居するなら一番に入ろうと思いました。いざその日が来ると少し怖じ気付きましが。私はお化けを信じる人間なので。反転住宅の真ん中の臍に当たる202号の部屋に、怖じ気ついている私を何かから押される気持ちで入居しました。前に内覧したとき、骨壷が一杯反転住宅に並んでいたのが見えたこともあり、一人で反転住宅に入居しようとは、思っていなかったのです。最初は3人で三鷹市の募集に応募し、借りることを許されたのですが、土壇場になって2人はそれぞれの事情で入れなくなり、結局一人で借りることになったのです。反転住宅は、家賃と経費が高いので、大学院に行くつもりで自分に投資しようと、入居を決めました。お金がないから入れないという人が居るけど。そんなことを言っていたら、なにも出来ないままで、年をとってしまいますよ!と私は言います。
入居をしてお化けが出るどころか、1日目の朝の目覚めの爽やかさを感じながら、体がしなやかになったような感覚を持ち、やさしい気持ちになりました。引越しで疲れていたから、熟睡したのかなと思いましたが、次の日も同じように、陽が暮れてくると眠りに誘われて、7時ごろになると瞼がふさがりだし、まだ寝るには早いと思いながら、8時くらいまで布団にはいるのを我慢してという日々でした。今もそうですが、子供のようになり、不安や恐怖は都会生活で人と繋がっていると逃れることは出来ませんが、、反転住宅の厳しい環境は逆に、解放させてくれるのを感じました。
反転住宅入居1年半余りで、心身が反転して年齢不詳、自他共に若くなりました。63歳になる自分の年を嬉しくさえ感じられるのはなんだろう!と、今日死ぬ覚悟が出来るという事はその人の体がエネルギーに満ちているからで、夢と希望に満ちた体は、死を恐れない!という実感が最近になって感じられてきます。