JSP_Blog

IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

青い時間

2010-07-09 08:36:51 | 日記
 夕闇の青い色が街を染める頃、通り沿いの生垣に咲く青いあじさいが美しい。暑くなって窓を開けている家が増えたせいか、最寄り駅から帰宅するまでのあちこちに、これまで聞こえなかった生活の音が聞こえて来る。
 おばあちゃんが孫を呼ぶ声。おそらくその孫娘がおばあちゃんの言うことも聞かず、大声で何かのアニメ主題歌を歌っている声。水道の蛇口を閉めるキュと言う音。包丁が何かを切っている音。笛の練習の音。遠くの踏み切りの音。
 生きている人が立てる音が町に満ちて、なんとなく元気になる穏やかさがある。

 私の自宅は、駅からかなり急な坂を登っていかなければならない。くねくねと曲がった坂道の周囲にも暖かな光を窓から放つ家々が連なる。同じ地域に25年暮らしてきた。ここ数年、この地域の高齢化が進み、ご主人が亡くなって広い家を手放すところが増えた。この間まで高齢のご夫婦とやはり高齢の娘さんが住んでいたはずだったところが、急に更地になったかと思うまもなく、4軒の建売住宅に変わっている。4件の家には灯がともり、もう新しい家族が入居していることがわかる。家の前には子供のおもちゃが散らかっている。

 20年ほど前、私はここでたぬきに会っている。帰宅途中に2度会った。それからずっと見かけていない。少なくともそれまでは、たぬきも生きて行ける環境があったのだろう。たぬきは2度とも「何か用か?」と言う顔をして私の顔を覗き込み、何も用がないことがわかると、さっさと行ってしまった。落ち着いていた。
 今は、たまにリスを見かける。電線を伝ってすばやく移動する。こちらは落着きが無い。

 わが家から20メートルの所には、晴れた夜、必ずぐたぐたと道に体を伸ばしている猫がいる。のどを鳴らす音がかなり大きい。誰も見ていない場合は、しゃがみこんで数回なでる。のどの音が大きくなる。ベランダに出ている隣家の犬が私のその姿を見つけて吠える。すると、わが家の犬が気付いて吠える。夜に入った時間の穏かさは、帰宅と同時に吹き飛んでしまう。


monipet
  動物病院の犬猫の見守りをサポート
  病院を離れる夜間でも安心

ASSE/CORPA
  センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
  「できたらいいな」を「できる」に

OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
  短納期HEMS開発をサポート!

GuruPlug
  カードサイズ スマートサーバ

株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする