アセトアルデヒドという物質がある。酒を飲むと体内でアルコールが分解され、生成される物質である。このアセトアルデヒド、シックハウス症候群の原因物質とされたり、内臓のがんの原因物質とされたり、かなり悪者である。
このアセトアルデヒドを酢酸(つまり「酢」だ)に分解してくれる、ありがたい酵素がある。ALDH、アセトアルデヒド脱水素酵素という。
このALDHが体内で働かないと、大変なことになるのだが、遺伝的に、たまーに体内で働かない人がいる。そういう遺伝体質を持っているのはモンゴロイドのみであるという。ほとんど世界中の人たちの体内ではALDHがバリバリ働いているが、モンゴロイドの何パーセントか、まったくALDHが働かないか働き方が弱い特殊な人達がいるという。つまりそういう人達は世界でも珍しい特殊な人達だと言える。その珍しい人達の一人に私は含まれる。ビールを舌先でちろりと舐めただけで、それはもう大変なことが起きる。
「この世界で生きて行くなら酒が弱いのはダメ。お酒、飲めるようになりなさい」と私の顔を見るたびに言っていた韓国人のリーさんのことを思い出す。私がリーさんとお会いしたのは15年ほど前。私の上司とリーさんとの3人チームで韓国の大企業にシステム提案を行った時のことだ。3ヶ月ぐらいの間に、1週間韓国に行っては提案活動をしてお客様の要件を聞き、日本に戻って提案を練り直して、また韓国に行く、と言う様な生活を送った。競争相手はアメリカの最大手コンピュータメーカだった。
リーさんは私達が韓国にいる間、通訳としてガイドとして、強力な営業マンとして、大活躍だった。普段は韓国の中堅コンピュータ会社の社長さんだ。本来多忙なはずのリーさんが、私達が韓国に滞在している間は、夕飯までずっと付き合ってくれた。リーさんは酒が強く、紹興酒が好きだった。流行の焼肉屋さんや、オンドルの家庭的な料理を出すお店や、たまには和食も食べたいだろうと寿司屋に連れて行ってくれたこともあった。行く先々で紹興酒を一本空け、こう言う。「この世界で生きて行くなら酒が弱いのはダメ。お酒、飲めるようになりなさい」。
あの頃リーさんは今の私と同じ年頃だったのではないかと思う。大学受験を控えた息子さんがおり、何を話していても最後は息子さんの話しになった。あちこちの山を息子さんと一緒に登ってきた。息子は強い。息子は優しい。息子は頭がいい。何としても韓国で一番の大学に合格させたい。あなたにはわからないかもしれないが、韓国人は子供が大好き。韓国人が日本人に対して持つイメージや、これからの韓国のことなど話すことはたくさんあった。だが最後は息子さんをどうしても大学に合格させたい。合格したらまた一緒に山に登りたいと言う話しになった。
「あなたは、コンピュータはあくまで人間の仕事の質を高めるためにあるべきで、本当は人間がやらなければならないことまでコンピュータにやらせようと言うのは間違っている、とお客様に言った。私も同じ考え。若い人が自分の考えをしっかり話すのを聞くのは気持ちがいいね。私はあなたを応援するよ。でも、この世界で生きて行くなら酒が弱いのはダメ。お酒、飲めるようになりなさい」リーさんはそう言って、私に紹興酒を勧めた。私はリーさんが大好きだったが、ALDHはいつまでたっても働かないままだった。
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横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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