急に日が暮れるのが早くなったように感じる。まだ暑いが秋はもう隣にいる。
長いこと、今年は鳴かないが「まだかまだか」と騒がれた蝉だが、今はまだ頑張って夜遅くまで鳴いている。暗い中で鳴いている蝉に混じって聞こえてくるのが、秋の虫たちの声だ。すぐに蝉も鳴かなくなり、草むらの虫たちの鳴き声が夜の深いところから聞こえて来るようになるのだろう。
夜が長くなると、考える時間が長くなるように思う。長い夜をただなんとなくテレビを見て過ごす、というのも悪くはない。ただ毎日そうだと飽きる。人と会ったり、映画を見たりするのもいい。だが毎日続ける、というのは難しい。と、すっと手を伸ばした先にあるのは「本」だ。読書をする、というのは長い夜を過ごすための最善の方法であるように思う。本にも色々なジャンルがある。頭や心の何かを刺激してくれる興味深い本が読んでもらうのを待っている。
最近読んだ本の中で、最も心踊ったのはブライアン・グリーンという人の書いた「隠れていた宇宙」という本だ。「エレガントな宇宙」「宇宙を織りなすもの」と続いて、とうとうここまで来た。事実は小説より奇なりというが、現代物理学はどんな奇妙な物語をも完全に凌駕している。定説はまだないものの、多元宇宙の存在を否定する学者が少なくなっていることを上下巻の力作の中で熱く語っている。
中学生だった私が一生懸命読んだ本にキース・ローマーという作家が書いたSF小説で「多元宇宙SOS」という本があった。40年も前の話だが、アメリカを中心とするSFの世界ではその頃パラレルワールドの世界観が急速に拡大した。そこに「何でもあり」、どんなことでも起こりうる、という量子論の考え方を取り入れた世界観を持つSFが現れ、例えばグレッグ・イーガンのような科学者なのかSEなのか小説家なのかわからないような面白い本を書くSF作家が現れた。ブライアン・グリーンの本は、しかし、SFではない。現代物理学の最先端にある諸説を丁寧に説明しているだけだ。それなのに面白い。「なぜ」を追求したいたら、宇宙はひとつではない、ということが明確になってしまった。もしかすると、われわれの世界は11次元の世界かもしれない、でないと計算が合わない。いやもしかすると2次元でホログラムのように「情報」だけがうごめいている世界かもしれない。いやはや忙しい。
この世界がどのように生まれ、どのように変わっていくのか。どんなものから出来ているのか、どんな広がりを持っているのか。世界中の天才たちが解釈した数々のアイデアに触れると、自分の固まっていた頭もギシギシと動き出さざるを得ない。夜が長くなると、読んだ本に触発されて、いろいろなことを思い出したり考えたりする。忘れていたことを、ふいに思い出して懐かしくなったり恥ずかしくなったり。
読んでもらうのを待っている本をいつまでも待たせては可哀想だ。
秋の夜は、夜にどっぷりつかりながら、静かにページをめくってみる、これがいい。(三)
monipet
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センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
「できたらいいな」を「できる」に
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
長いこと、今年は鳴かないが「まだかまだか」と騒がれた蝉だが、今はまだ頑張って夜遅くまで鳴いている。暗い中で鳴いている蝉に混じって聞こえてくるのが、秋の虫たちの声だ。すぐに蝉も鳴かなくなり、草むらの虫たちの鳴き声が夜の深いところから聞こえて来るようになるのだろう。
夜が長くなると、考える時間が長くなるように思う。長い夜をただなんとなくテレビを見て過ごす、というのも悪くはない。ただ毎日そうだと飽きる。人と会ったり、映画を見たりするのもいい。だが毎日続ける、というのは難しい。と、すっと手を伸ばした先にあるのは「本」だ。読書をする、というのは長い夜を過ごすための最善の方法であるように思う。本にも色々なジャンルがある。頭や心の何かを刺激してくれる興味深い本が読んでもらうのを待っている。
最近読んだ本の中で、最も心踊ったのはブライアン・グリーンという人の書いた「隠れていた宇宙」という本だ。「エレガントな宇宙」「宇宙を織りなすもの」と続いて、とうとうここまで来た。事実は小説より奇なりというが、現代物理学はどんな奇妙な物語をも完全に凌駕している。定説はまだないものの、多元宇宙の存在を否定する学者が少なくなっていることを上下巻の力作の中で熱く語っている。
中学生だった私が一生懸命読んだ本にキース・ローマーという作家が書いたSF小説で「多元宇宙SOS」という本があった。40年も前の話だが、アメリカを中心とするSFの世界ではその頃パラレルワールドの世界観が急速に拡大した。そこに「何でもあり」、どんなことでも起こりうる、という量子論の考え方を取り入れた世界観を持つSFが現れ、例えばグレッグ・イーガンのような科学者なのかSEなのか小説家なのかわからないような面白い本を書くSF作家が現れた。ブライアン・グリーンの本は、しかし、SFではない。現代物理学の最先端にある諸説を丁寧に説明しているだけだ。それなのに面白い。「なぜ」を追求したいたら、宇宙はひとつではない、ということが明確になってしまった。もしかすると、われわれの世界は11次元の世界かもしれない、でないと計算が合わない。いやもしかすると2次元でホログラムのように「情報」だけがうごめいている世界かもしれない。いやはや忙しい。
この世界がどのように生まれ、どのように変わっていくのか。どんなものから出来ているのか、どんな広がりを持っているのか。世界中の天才たちが解釈した数々のアイデアに触れると、自分の固まっていた頭もギシギシと動き出さざるを得ない。夜が長くなると、読んだ本に触発されて、いろいろなことを思い出したり考えたりする。忘れていたことを、ふいに思い出して懐かしくなったり恥ずかしくなったり。
読んでもらうのを待っている本をいつまでも待たせては可哀想だ。
秋の夜は、夜にどっぷりつかりながら、静かにページをめくってみる、これがいい。(三)
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横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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