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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

練習

2015-05-18 08:26:33 | 日記
 自分一人だけでアイデアを出し、まとめ、形にする、ということをいとも簡単にやってしまう人がいる。私はなかなかこれが出来ない。誰かとつまらないアイデアを出し合ったりして脳の中の細胞のベクトルを必要な方向に向けてからでないと良いアイデアにたどり着かない。結果的に一人でアイデアを出すことになったとしても、前段階として何人かとかなり前向きな意見交換をする準備体操を必要とする。

 この準備体操を一人で行おうとすると、自分の中に全く別の見方をして全く別のアイデアを出す自分を何人か作り上げなければならない。これが難しい。だがおそらく、一人で仕事をしているクリエイター達は自然にこれをやっているのだろう。

 自分自身のアイデアに対して批判的になるだけなら簡単だ。だが問題は単に批判するだけでなく、主たる立ち位置から見たのでは気が付かなかった見方を元に考えた、もっと面白いとか役に立つとか、より良いアイデアを出さないと行けない。簡単な例で言えば、発想の主たる部分が男性的であるなら、女性的な見方で発想したアイデアや、子供やお年寄り、体の不自由な方々などから見た発想でアイデアを出して主たるアイデアを補正できると良い。
 
 これを自然にやるためには、今自分が世間から見えている年齢や性別、もしかすると種まで超えた別モノになって、この世界を生きる練習を積まずにはできない。唯一誰の心にも住んでいそうな別の人格は、子供の頃の自分ではないかと思う。連続して少しづつ成長してしまったために、ずっと前にどこかに行ってしまったかもしれないが、若い人ならまだ心の中に住んでいるという人もいるだろう。少年少女の感覚で今の自分が出したアイデアの弱点を補正するアイデアを出すことはそう難しいことではないかもしれない。
 
 しかし、子供以外で今の自分とは異なる別モノになりきって考えるためには、その対象をつぶさに観察している必要がある。しっかり観察できていれば、異性目線になってみたり動物目線になってみたり昆虫目線になってみたり、いろいろな見方ができるようになってくる。
 
 つまり、一人で面白いアイデアを出し、まとめ、形にするためには、そのモノになり切ってみるぐらい何かをとことん観察してみることが、まず大切だということだろう。見方を変えれば、例えば趣味を持つことや、年を取った家族親族の面倒を見ることや、大好きな異性と付き合うことなど、実はどこにでもあるごくあたりまえの生活の中で日頃やっていることかもしれない。
 
 細かなところまで観察できたら、その人なら、そのモノなら、どのように感じ考えるか、なり切って考える練習を積んでみたい。こんな時、その人ならどんなアイデアを出すか、そう考えてアイデアを出すと、いつもの自分が考え出したものとは異なるアイデアが生まれて来るだろう。
 
 何事も練習しないと上達しない。アイデアを出す練習は、実は大切な誰かを思うことの練習かもしれない。どんどん練習したほうがいい。(三)
 

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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