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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

ローカルコミュニケーション

2015-05-25 08:36:28 | 日記
 ある朝、出勤途中の電信柱にオカメインコを探している、というA4版の張り紙を見つけた。あっちの電柱にもこっちの電柱にも貼ってある。数えはしなかったがかなりの枚数だった。いなくなったインコのカラー写真が大きく印刷されており、その下にインコの名前。それに連絡先の携帯電話番号と探している方の名前が書いてあった。
 
 前の晩はかなり遅い時間に同じ道を帰ったのだが、張り紙は無かった。とすると早朝に張って歩いたのだろう。飼い主の家族について想像を巡らしながら出勤した。
 
 おそらく張り紙はパソコンで用意したものだろう。パソコンが使え、カラーで印刷する機材を持っていて早朝にこれだけ多くの枚数を張って歩く機動力を持っている。飼い主の関係者には若い人がいるにちがいない。例えば老夫婦のオカメインコがいなくなり、孫の何人かが張り紙を作って張って歩いたか。小学生程度のお子さんを持つ若い夫婦の家庭で、家族総出で張り紙を貼って歩いたか。それともお子さんのいないカップルか。
 
 空想しただけで答えはわからない。翌日朝にはもう全ての張り紙が取り外されていた。張り紙の成果でたくさん情報が集まり、どこかに迷い込んでいたインコが無事元の飼い主に戻った、という顛末なら嬉しい。しかし貼るのも剥がすのも大変だったろうと思う。
 
 張り紙を貼って歩いた孫達が昨夜インコが戻ったお祝いをし、早速翌朝の段取りを決めてさっさと剥がして歩いたのだろう、と考えてみたり、町内のエライ人に電柱にみだりに張り紙をしてはいかんと張り紙に書かれた携帯番号に連絡を入れられ、まだインコは見つかっていないがしぶしぶ剥がしに回ったとか、これもいろいろと想像した。結果がどうなったかを知らせてくれる張り紙でもあれば地域の活性化に繋がったかもしれないが、それは無かった。
 
 ネットが幅を利かせてテレビが廃れるほどの社会になっているのに、現実世界の極めて小さなエリアでは、まだ電柱に張り紙をするようなアナログな手法しかこの手の情報を伝達する手段が無いということなのか。電柱は景観を損ない交通の邪魔になっているのは確かだが、情報の掲示機能としては随分役に立って来た。自治会の掲示板などもあるにはあるが、数が少ないしあまり即時性が無いように思う。正直なところ私はあまり利用していない。
 
 狭い地域に効率的に情報を伝達する方式がまだ確立されていない、という状況は大きなビジネスチャンスでもある。気候温暖化が引き起こす様々な自然災害や地震・津波への対策など地域毎にこまめな情報が欲しい。自分の住むエリアに特有の、生活に密着した情報が得られればありがたい。そうした情報が小難しい操作を必要とすること無く、電柱に貼られた張り紙のようにすっと目に入ってくる仕組みができれば便利だ。
 
 おそらく、各家庭に入り込む電力自由化を契機にしたスマートメーターや学校で進む教科書の電子書籍化などに相乗りする形で、良いアイデアがモノになってくるような気がするが、どうだろう。マスコミでは扱いきれない地域の情報ネタを配信する仕組みはこれから多くの地域で立ち上がってくるに違いない。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
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