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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

UFB

2015-10-05 08:27:48 | 日記
 残念な表現の一つに「水の泡」という表現がある。せっかくあれだけやったのに水の泡だな、というように使う。何も無かったかのようにすぐに消えてなくなってしまう泡の様子から生まれた表現だ。

 ところが、なかなか消えない水の泡が最近様々な業界で注目されている。以前、このブログでも取り上げたことがある。ただし、当時はその水の泡を「ナノバブル」と呼んでいた。水の中にあっても、そもそも見えない。だから消えてなくなってしまったのかどうかは肉眼では確認のしようがない。それほど小さな泡の話しである。

 このナノバブルにもっと注目を集めよう、これは日本が世界に誇るすごい技術だ、ナノバブルの最も小さい泡のことをウルトラファインバブルと命名して国をあげて盛り上がろう、オッー!と様々な産業界の方々が集まってファインバブル産業会なるものが昨年結成されている。何かと省略して呼びたがる国民性でウルトラファインバブルもUFBなどと呼んでいる。なんだかUFOのようで面白い。

 しかし、この小さな泡がどうすごいのかは、実のところまだまだはっきりしていない。あちこちで驚くような応用事例が世に出てはいるが、いやいや真の力はこんなもんじゃない、と多くの関係者は常に次を期待している。

 それほど、この目に見えない小さな泡が持つ可能性というか能力というかは計り知れない。軽量な気体であるのに泡のサイズが小さすぎて他の分子とぶつかり合ってブラウン運動をしてしまい水面に浮上しない。壊れることなく数か月は水中に存在する。はかなく消える「水の泡」とは大きく印象が異なる。

 これまでは窒素の泡、酸素の泡、通常の空気の泡などが、応用の仕方によってとんでもない力を持つと実証されている。主に殺菌作用を利用した魚業や農業の現場での事例が多い。殺菌作用を利用したと書いたが、もっと研究が進めば実は別の作用も解明されてくるかもしれない。今のところ科学的な説明抜きに結果だけは驚くべきものが多い。

 例えば養殖魚が大型化する。野菜も根が太くなって大型化した。実証期間が短いため魚も野菜もまだ多品種の実験報告がない。これからが面白い。

 数分ウルトラファインバブル水に釣れた魚を浸すだけで冷凍しなくても魚の鮮度が何日も保たれる。これは明らかに殺菌効果に着目した応用事例だが、同じ殺菌効果に着目して抗生物質とは異なる菌やウィルスへの対抗手段を研究し始めている研究者もいる。抗生物質を使った対抗手段は多剤耐性能力を持った菌やウィルスを生み出してしまい人間の手で作り出せる抗生物質ではすでに征服できないものが現れている。この状況を打破するのにウルトラファインバブルが役立つかもしれないと考えたわけだ。

 細菌やウィルスを新しい抗生物質ではなく自然界に存在する気体の泡で撃退してしまおうというアイデアだが、現在研究はオゾンの気体を使って行われているらしい。いずれ面白い研究結果が発表されることを期待している。

 最近では酸素のウルトラファインバブルを触媒のように使うことで石油に二酸化炭素を吸収させて石油を増量させることに成功したという話しまで持ち上がっている。事の真偽は不明だが実用化されることになれば厄介者だった二酸化炭素が急に利用価値を持つことになり、エコな未来への期待が膨らむ。「水の泡」という表現が残念な意味ではなく期待膨らむ表現として使われる時代が来てもおかしくない。(三)


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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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