月は自転と公転を同じ27日で行っているために、地球に対しいつも同じ面を見せている。今回NASAが発表した地球サイズの水を持つ岩石惑星たちも、系の中心にある赤色矮星に対し常に同じ面を向けて回転しているらしい。見つかったのはみずがめ座の方へ40光年行ったところだという。宇宙は少なく見積もっても138億光年の倍以上の広がりを持っていると考えると40光年など隣の家ほどの近さだ。とはいえわずが7~80年程度で寿命が尽きる私たちにとっては「ちょっと行ってくる」と言って出かけられる距離ではない。かなり速い宇宙船を作ったとしてせいぜい光速の100分の1ぐらいの速度で飛ぶぐらいだろうから「ちょっと行ってくる」と出かけてから到着までざっと4千年だ。帰って来ると8千年。宇宙は今も相当な速さで膨張を続けているので、往復にはおそらくもっと時間がかかる。
向こうでもちょうど今ごろ地球を見つけていて、天文学者始め世界の皆さんが「オー」と言っている頃かもしれない。両者で話し合いをして途中で落ち合えば4千年で済むが、話し合いを始めるまでに光で通信していると挨拶の往復だけで80年かかるので、何世代もかけて途中で落ち合う結論を出すまでに4千年ぐらい軽くかかってしまうだろう。先方の皆さんは年中昼間の世界チームと年中夜の世界チームの2チームに分かれて性格が全く異なる方々かもしれないので地球からメッセージを受け取ってもすぐに調整が付かない。そのために返信ひとつ返すにも何百年もかかってしまう可能性は十分ある。しかも地球側も返信が来る前に一度核戦争などが起きてしまえば、何百年後かに届いた返信を受け取っても意味が分からない。やっと文明が復活して意味を理解して正しい返信を返すまで千年2千年とかかってしまうこともあり得る。もっと近い所に地球型の惑星を探す方がよほど効率的だ。NASAの方々もそう考えていらっしゃるだろう。
地球から最も近い恒星と言えばケンタウルス座のアルファ星だ。わずか4~5光年の近さにある。そのぐらいの近さで水がある地球型の岩石惑星が見つかれば千年もかからずに往復できる。発見に100年かけても7千年ぐらいお得だ。
発見された40光年先の恒星系はトラピスト1と呼ばれているそうだが、これは惑星群を発見した、チリにあるベルギーとスイスの共同研究用望遠鏡の名前から取っているそうだ。そしてその望遠鏡はカトリック修道院の一つトラピスト会修道院にちなんでいるという。要するにすごく長い名前の望遠鏡の略語がトラピストだったということらしい。酒飲みビール好きが集まって研究していたので、トラピスト修道院発祥のトラピストビールと同じ略語を無理やり作り出したと言うことかもしれない。トラピストビールは作り始めが11世紀頃と言うから今から千年ぐらい前の話しだ。永く平和な時代を続けることこそが世界を探求する最も重要な課題だと言えそうだ。(三)
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製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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