暖かくなって来るというだけでなく、日が長くなって行く、というのが春の嬉しいところだ。寒いし暗いし、という環境が与えるマイナスの心理的影響がぐぐっとプラスに転じて行く。こりゃ何か新しいことを始めてみなくては、と言う気持ちが、ポコポコと湧いて来る。
そんな時、今の自分にぴったりの何かが見つかれば良いのだが、そう簡単に問屋は卸さない。発散されないエネルギーは備蓄されてしまう。おそらくカラオケやらバッティングセンターなどは春になると売り上げが伸びるのではないだろうか。ちょっとでも発散しないとおかしなことをしでかす人も出て来ようというものだ。会社では、そういう時期に新人が入社して来る。既に社会人になって久しい方々の備蓄されたこのやるせないエネルギーが怒涛の荒波となって一気に襲い掛かって行く恰好の対象が、明るく爽やかに入社して来るのである。
新人たちの中にはご年配の方々が発する暑苦しい波に、うまいこと乗ってすいすいと好きな所に行ってしまうサーファーのようなツワモノがいないわけではない。しかし大半は荒波に翻弄され、上下左右の判断もつかなくなって「なぜ、僕(あたし)は、ここにいるの?」と一人ぼっちで流星群に問いかける夏の夜を迎えるはめになる。おそらく多くの新人にとって、あまたの年配者から長期に渡って直接的にエネルギー放射を受ける生まれて初めての経験なのだ。これまでは多くても父母や祖父母あたりしかビームを送って来なかっただろうし、極めて遠慮がちにちょろちょろ流れて来ていただろう。たぶん、マスコミにデビューするようなことでもなければ、この先二度とこんなに多くの人々から注目を浴び続ける場面には遭遇しそうもない。例えば結婚披露宴などで年配者に注目を浴びたとしても数時間が関の山だ。それが入社から何か月も続くのだ。その間、自分達よりほんの少し先輩から大大先輩まで、あの人この人関係なく、熱く冷たく視線も言葉も降り注ぐ。
これは疲れる。一番疲れるのは多くの先輩諸氏が「新人とはこういうもの」という型を持っていてそれを暗に、または明に、グイグイ押し付けて来るからだ。敏感な新人も敏感でない新人も、こうグイグイ来られては、とりあえず演じざるを得ない、新人を。その演じる「新人」のかぶり物のようなものが疲れるのだ。自由になれる盆暮れぐらいにしか脱げないかぶり物だ。ただし、ずっと「新人」をかぶっていると、1年も経つと、どうやら中の本物と新人が癒着し、かぶり物を脱げなくなっているから恐ろしい。かぶり物なのか本物なのかわからないぎこちない1年前の「新人」もすぐさま本物の爽やか新人達に強烈なエナジーを降り注ぐ。そこだけは毎年誰も手を抜かない。自分に貯まってしまっている物を優しくまたは厳しく吐き出さないときっとバランスが取れないのだろう。
そうやって新しい春がめぐって来ると、やっと本当に就職や会社や自分の未来について考え始めることができるようになって来る。ただ、いわゆる腹をくくるなどと言う言葉がしっくり来るには、もう少し何回かの春の到来が必要だ。誰がどんなふうに腹をくくって変わっていくのか、もう少しするとはっきりしてくるだろう。春は楽しみなことが多い。(三)
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
そんな時、今の自分にぴったりの何かが見つかれば良いのだが、そう簡単に問屋は卸さない。発散されないエネルギーは備蓄されてしまう。おそらくカラオケやらバッティングセンターなどは春になると売り上げが伸びるのではないだろうか。ちょっとでも発散しないとおかしなことをしでかす人も出て来ようというものだ。会社では、そういう時期に新人が入社して来る。既に社会人になって久しい方々の備蓄されたこのやるせないエネルギーが怒涛の荒波となって一気に襲い掛かって行く恰好の対象が、明るく爽やかに入社して来るのである。
新人たちの中にはご年配の方々が発する暑苦しい波に、うまいこと乗ってすいすいと好きな所に行ってしまうサーファーのようなツワモノがいないわけではない。しかし大半は荒波に翻弄され、上下左右の判断もつかなくなって「なぜ、僕(あたし)は、ここにいるの?」と一人ぼっちで流星群に問いかける夏の夜を迎えるはめになる。おそらく多くの新人にとって、あまたの年配者から長期に渡って直接的にエネルギー放射を受ける生まれて初めての経験なのだ。これまでは多くても父母や祖父母あたりしかビームを送って来なかっただろうし、極めて遠慮がちにちょろちょろ流れて来ていただろう。たぶん、マスコミにデビューするようなことでもなければ、この先二度とこんなに多くの人々から注目を浴び続ける場面には遭遇しそうもない。例えば結婚披露宴などで年配者に注目を浴びたとしても数時間が関の山だ。それが入社から何か月も続くのだ。その間、自分達よりほんの少し先輩から大大先輩まで、あの人この人関係なく、熱く冷たく視線も言葉も降り注ぐ。
これは疲れる。一番疲れるのは多くの先輩諸氏が「新人とはこういうもの」という型を持っていてそれを暗に、または明に、グイグイ押し付けて来るからだ。敏感な新人も敏感でない新人も、こうグイグイ来られては、とりあえず演じざるを得ない、新人を。その演じる「新人」のかぶり物のようなものが疲れるのだ。自由になれる盆暮れぐらいにしか脱げないかぶり物だ。ただし、ずっと「新人」をかぶっていると、1年も経つと、どうやら中の本物と新人が癒着し、かぶり物を脱げなくなっているから恐ろしい。かぶり物なのか本物なのかわからないぎこちない1年前の「新人」もすぐさま本物の爽やか新人達に強烈なエナジーを降り注ぐ。そこだけは毎年誰も手を抜かない。自分に貯まってしまっている物を優しくまたは厳しく吐き出さないときっとバランスが取れないのだろう。
そうやって新しい春がめぐって来ると、やっと本当に就職や会社や自分の未来について考え始めることができるようになって来る。ただ、いわゆる腹をくくるなどと言う言葉がしっくり来るには、もう少し何回かの春の到来が必要だ。誰がどんなふうに腹をくくって変わっていくのか、もう少しするとはっきりしてくるだろう。春は楽しみなことが多い。(三)
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