小学校時代、運動会ではヒーローだった。
運動会のプログラムの最後の競技は「大玉おくり」と決まっていた。そこでヒーローになるには相当なアピールが必要になるのでそれではない。「大玉送り」の一つ前に「男子リレー」がある。一般的な児童は紅白帽をかぶるが、各学年から選ばれた選手はそのステータスとなる「鉢巻」を額に巻くことができるのだ。
「鉢巻」を与えられるのは各学年で4人ずつ。選ばれし走者は児童全体でわずか24人だけなのだ。皆さんもその希少性をご理解いただけたのではないだろうか。そのステータスを私は6年間守り続けてきた猛者なのだ。
現在とは違い背も低く、体重も軽く、すばやさにプラスが振られた状態だったのだろう。50メートル走のタイムを計測する前の日は靴と靴下を厳選する気合の入れようで、如何に鉢巻が欲しかったのかが伺える。ただし、当時の小学生が履く運動靴は大体皆同じものであることを伝えておく。
体育の授業での運動会の練習とは別に、リレーの選手は休み時間や放課後を使ってバトントスの練習をするのだ。
小学生照「休み時間に遊べないじゃんかー(ニヤニヤ)」
ツイートする言葉と気持ちは裏腹に、周囲に「オレ、選手やで!」とアピールする小学生。いたよね、そんなヤツ。
運動会のプログラムは実質リレーで終わるので、最後のトリを飾る「アンカー」は本当に憧れの的であった。自分も6年生になったらアンカーになりたいと思いながら、毎年リレーを走っていた。
6年生でも無事に「鉢巻」を手に入れることができたので、実質「アンカー」にも選ばれたことになる。これは大興奮だ。自分の中では他の走者を置き去りにしてトップでゴールする姿が校庭のトラックに浮かび上がっていた。自宅に帰ってから母親に「今年は絶対に見に来てね」とお願いした(※)ことも覚えている。
運動会本番の何日か前からリレーの練習も行った。本番さながらで走る順番を確認する。1年生→2年生・・・→5年生→6年生の順番だ。昼休みを利用して行うため、大勢の児童たちが自分の色の走者を応援する。その中でアンカー。最後に走るアンカー。一番目立つアンカー。まだ本番では無いのにもかかわらず超興奮する。私のクラスメイトも応援してくれている。あの娘にいいところを見せたい!
既に練習で分かってしまったのだが、私のチーム、1位確定。4年生くらいの走者がごぼう抜きを披露し、後はバトントスのミスが無い限り1位確定。それでも手を抜くことなくバトントスの練習をしっかり継続して、万全の状態で運動会に臨む。
練習と本番の違いは、圧倒的な声援の量だ。「やってやる!」と思わない選手など誰一人としていない。1年生から6年生までの児童が各世代別の代表を応援し、そして自分の色の走者に声援を送る。そんな中で「鉢巻」を巻いた選手たちがトラックを駆け抜ける。声援がシャワーのように降り注ぎ、昼を過ぎて傾きかけた太陽が選手たちの一挙手一投足を照らす。そんなボルテージが最高潮の中で登場するアンカーたち。そう、6年生の選手たちは集大成となる走りを見せることになるのだ。
トップでゴールテープを切る選手。
この日一番の声援を受け、彼はチームの皆と喜びを分かち合ったのであった。
・・・
・・
・
もう30年近く前の話。
---終わり
※毎年必ず応援に来てくれた優しい親である。
(照)
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「できたらいいな」を「できる」に
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株式会社ジェイエスピー
横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
運動会のプログラムの最後の競技は「大玉おくり」と決まっていた。そこでヒーローになるには相当なアピールが必要になるのでそれではない。「大玉送り」の一つ前に「男子リレー」がある。一般的な児童は紅白帽をかぶるが、各学年から選ばれた選手はそのステータスとなる「鉢巻」を額に巻くことができるのだ。
「鉢巻」を与えられるのは各学年で4人ずつ。選ばれし走者は児童全体でわずか24人だけなのだ。皆さんもその希少性をご理解いただけたのではないだろうか。そのステータスを私は6年間守り続けてきた猛者なのだ。
現在とは違い背も低く、体重も軽く、すばやさにプラスが振られた状態だったのだろう。50メートル走のタイムを計測する前の日は靴と靴下を厳選する気合の入れようで、如何に鉢巻が欲しかったのかが伺える。ただし、当時の小学生が履く運動靴は大体皆同じものであることを伝えておく。
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6年生でも無事に「鉢巻」を手に入れることができたので、実質「アンカー」にも選ばれたことになる。これは大興奮だ。自分の中では他の走者を置き去りにしてトップでゴールする姿が校庭のトラックに浮かび上がっていた。自宅に帰ってから母親に「今年は絶対に見に来てね」とお願いした(※)ことも覚えている。
運動会本番の何日か前からリレーの練習も行った。本番さながらで走る順番を確認する。1年生→2年生・・・→5年生→6年生の順番だ。昼休みを利用して行うため、大勢の児童たちが自分の色の走者を応援する。その中でアンカー。最後に走るアンカー。一番目立つアンカー。まだ本番では無いのにもかかわらず超興奮する。私のクラスメイトも応援してくれている。あの娘にいいところを見せたい!
既に練習で分かってしまったのだが、私のチーム、1位確定。4年生くらいの走者がごぼう抜きを披露し、後はバトントスのミスが無い限り1位確定。それでも手を抜くことなくバトントスの練習をしっかり継続して、万全の状態で運動会に臨む。
練習と本番の違いは、圧倒的な声援の量だ。「やってやる!」と思わない選手など誰一人としていない。1年生から6年生までの児童が各世代別の代表を応援し、そして自分の色の走者に声援を送る。そんな中で「鉢巻」を巻いた選手たちがトラックを駆け抜ける。声援がシャワーのように降り注ぎ、昼を過ぎて傾きかけた太陽が選手たちの一挙手一投足を照らす。そんなボルテージが最高潮の中で登場するアンカーたち。そう、6年生の選手たちは集大成となる走りを見せることになるのだ。
トップでゴールテープを切る選手。
この日一番の声援を受け、彼はチームの皆と喜びを分かち合ったのであった。
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もう30年近く前の話。
---終わり
※毎年必ず応援に来てくれた優しい親である。
(照)
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