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やっとかめ

 名古屋弁で「やっとかめ」というのは「久しぶり」という意味だ。例えば、久しぶりに会った友人に「やっとかめだがね。元気にしてりゃあたか?」などと使うのが一般的だ。まあ、名古屋弁の中では割とポピュラーな言葉なので、少しは全国的に認知されているかもしれない。
 18日の日曜に、本当に「やっとかめ」に、弟家族がやってきた。父の日のプレゼントを渡すためにやってきたのだが、この前会ったのが5月のはじめだから、1ヵ月半ぶりになる。それくらいで「やっとかめ」というのは少々大げさかなとは思うが、私としては随分会っていなかったような気がした。彼らが来るたびに、このブログで子供たちの様子を書きとめてきたため、伯父から見た子供たちの成長記録をかいている気もしている。来るたびに何かしら成長のあとを見せてくれるので、思わず書き残しておきたくなってしまう。
 男と女の双子である。二卵性なので、顔は全く似ていない。性格も、おとなしい姉とやんちゃの弟と、好対照をなしている。今までなら、私たちの顔を見るや否や泣き始め、30分ほどは親にへばりついてぐずっていたのに、今回はまるでそんなことはなかった。家に入った瞬間から、元気に動き回り、私が「やっとかめ」と声をかけてもニコニコしている。えらく変ったもんだなと感心していると、弟の方がやたら走り回って忙しい。姉のほうは絵本を出しておとなしく見ていたが、弟が気になるらしく、集中できない。弟はそんなことは全くお構いなしに、家中を走り回って、手あたり次第に色んなものをもってくる。父親が後ろで追っかけても、なかなかつかまらない。とにかく素早い。
 台所においてあったゼリーの箱を見つけ、父親に取ってもらって居間に運んできた。妻が双子に食べさせるようにおいていったものだが、目ざとく見つけた嗅覚はさすがだ。マスカット・いちご・オレンジなどの果物が入ったぜりーだ。二人とも1つずつ手にして開けろと親にせがむ。母親がスプーンで交互に食べさせると、休むまもなくパクつく。1つ食べても足りないらしく、次をせがむ。おいしいらしくて嬉しそうな声をあげながら、一心に食べる。どれだけでも入っていきそうだ。こんな旺盛な食欲があれば健康なんだろう。未熟児で生まれた二人がこんなに元気に育ってくれたのはうれしい。弟夫婦がここまで育てるには相当な苦労があっただろうが、こんな元気だったら、それも報われるだろうなどと、大した協力もしてこなかった伯父としてはいい加減なことを考えていた。

 
 二人の誕生日は7月1日。もうすぐ2歳になる。前と比べれば彼らの話す言葉が随分明瞭になってきた。「パアパ」「マアマ」と親を呼ぶ声はかわいらしい。弟の方を抱いて犬小屋まで連れて行って、弁慶に会わせたら、「ワンワン」と呼びかけた。さすがに弁慶に触らせることはできなかったが、それでも動物を見るのはうれしいのかじっと見ていた。父の部屋に、二人が生まれた日に撮った写真が壁に掛けてあるが、その写真と比べるとよくぞここまでという感慨を新たにする。でも、まだまだこれからだ。どんどん大きくなって、もっともっと両親を困らせなければならない。
 
 よし、誕生日にはまた何かプレゼントしてやるからな。待ってろよ。
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