じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

メリットペイ

2006-06-01 00:18:45 | 教育
★ NHKの解説番組で教員の給与のことが取り上げられていた。一般公務員よりも優遇されている教員の給料。これに対して財務省などからは見直すべしの声が上がっている。番組では、なぜ教員の給料が優遇されているのか、超過勤務の実態を踏まえてわかりやすく解説していた。そもそも超過勤務の実態も40年前のデータが生きているのを知って驚いた。文科省では教員の勤務実態を改めて調査するそうだが、興味深く見守っていきたい。

★ それにしても教員の勤務実態には大きな個人差がある。これは民間の企業でも同様だが、仕事は「できる人」に益々集まる傾向にある。ただ民間ならその仕事に応じて評価され、給与上の優遇や昇進などが行われるが、教員の世界では他の公務員と同様に平等主義が原則としてある。超過勤務が数十時間もある教員もほとんど超過勤務のない教員も給料の面で差がないのである。建前としては「カネのために教職に就いているのではない」ということだが、長年の行政と組合の対立から勤務評定が有効に行われてこなかったということも背景にある。

★ 昨今、公教育にも市場原理が少し導入され学校間の競争が喚起される中で、教員人事も少しだけ流動化してきた。勤務評定も実現できる(誰がどういう基準で評定するのかなど不明瞭だが)ようになってきた。これに応じてほんの少しだけ給料に差がつくメリットペイが実現される動きになってきた。よく働く教員とあまり働かない教員。指導力に優れた教員と指導力不足の教員。これからは選別され、待遇に差が出てくる。これが刺激となり教育効果が上がれば願ってもないことだが、優れた教育サービスを受けられる生徒とそうでない生徒が生まれることも懸念されるし、「優れた」という意味もなかなか一概にはいえない難しさがある。

★ 市場化は社会の流れなので当面、静観したいが、あまり数値目標ばかりを掲げて、社会保険庁のようにズルをする人がでないように望みたいものだ。
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