マタイの福音書には、無酵母パンの最初の日に、おそらくイエスの弟子の一人の家あるじの家で、使徒たちが最後の晩さんの食事を用意し「過ぎ越しの用意を整えた」ことが記されていました（マタイ２６：１７～１９）。次に、いよいよ夕方になり、イエスは十二使徒たちと、食卓について横になられました（注記：当時は横になって食事をするのが習慣でした）。使徒たちが食事をしている間に、イエスは十二使徒の一人が、「わたしを裏切る」と、証しされました。ユダ・イスカリオテが、イエスの指摘に自ら自分がイエスを裏切る者であることを明らかにした場面が、次の通りマタイの福音書に記されています。
「さて、夕方になってから、イエスは十二弟子と共に食卓について横になっておられた。彼らが食べている間に、イエスはこう言われた。「あなた方に真実に言いますが、あなたがたのうちの一人がわたしを裏切るでしょう」。そこで彼らはひどく悲嘆し、それぞれみんなが、「主よ、まさかわたしではありませんね」と言い始めた。イエスは答えて言われた、「わたしと一緒に手を鉢に浸す者、それがわたしを裏切る者です。確かに人の子（イエス）は、自分について書かれているとおりに去って行きますが、人の子（イエス）を裏切るその人は災いです。その人（ユダ・イスカリオテ）にとっては、むしろ生まれてこなかったほうが良かったでしょう」。彼（イエス）を裏切ろうとしていたユダ（ユダ・イスカリオテ）が答えて言った、「ラビ、まさかわたしのことではありませんね」。イエスは彼に言われた、「あなた自身がそう言いました」」（マタイ２６：２０～２５）。
上のマタイの福音書に記されている通り、イエスは、十二使徒たちと最後の晩さんの始まった時に、十二使徒のうちの一人がイエスを裏切ることを明らかにされました。イエスの弟子たちは、イエスのその驚くべき指摘に、ひどく悲嘆し反応したことが記されています。それは無理からぬことです。イエスは、弟子たちの反応に対して、誰がご自分を裏切る者であるかを明らかにしました。その時、ユダ・イスカリオテは、「ラビ（師よ！）、まさかわたしではありませんね」と、イエスに答えました。イエスは彼に「あなた自身がそう言いました」と、お答えになりました。この「あなた自身はそう言いました」と言う、当時の表現方法は、「あなた自身がそうであることを認めました」という意味です。イエスは、ユダ・イスカリオテについて「災い」と指摘し、「生まれて来なかった方が良かった」と、言われました。ユダ・イスカリオテは、この地上が義の宿る楽園に回復され、それまでに亡くなった人が復活の祝福にあずかる時、復活の見込みがない、ことをイエスは明らかにされました（ペテロ第二３：１３）。
麦の穂も 切り花となり 花売り場 今日の一句
道ばたの花壇の「チューリップ」
