年寄り同士の会話から。6時頃から畑にでかけ、7時頃帰り支度をしていたら、近くに住むSさんが軽自動車を停め、話しかけてきた。Sさん、少し前まで続けていた草刈り請負仕事を辞めて、おまけに老人クラブが解散してしまったので、毎日やることがない。今は娘を揖斐駅まで送るのが、毎日の仕事だそうだ。時にはボランティアで草刈りもするし、頼まれれば草刈りの刃の研磨もするという。Sさんの歳は89歳、普通だったら免許返納しているだろう。しかし、Sさんいわく返納はしない方が良いと。知り合いの二人が返納したらしいが、買物やら用事があるときに家族かタクシーを頼むしかなくて、不便きわまりないそうだ。さて、我が身に置き換えると、いつ免許返納するかどうか悩ましい問題となることは間違いない。事故を起す可能性は高くなる一方で、返納すれば行動範囲が限定され、老いが確実に進む。全自動運転の車は、高齢者にとってこそ必要なのかもしれない。
今朝の畑での作業はサツマイモの試し掘り。シルバーウィークに娘家族が来る(お盆にある事情から来れなかった)ので、サツマイモ、枝豆、カボチャなどの収穫をしてもらおうという計画である。サツマイモは安納芋と少しのベニハルカ。安納は挿し穂を自ら育成したので、かなり株数か増えた。
これで3株 やや小振り テレビでよく見る幼稚園児の芋掘りのようには我が家の畑はできない(土が固い)
まず、スコップで大きく掘ることが必要
手前は黒豆 収穫は10月 その先の小振りなのが早生の枝豆(4月に1回目、7月に2回目を蒔き、今回は7月に蒔いたもの)
今週から収穫できそう いつもだと畑で根と上の茎と葉を切り、家で一鞘づつもぎ取る 意外と面倒くさい
テレビで都市近郊の農園が有料で枝豆を一株毎来園者に抜かせていてこれが大人気だった 我が家も娘家族に抜かせてみよう
11日に蒔いた大根 少しここで失敗した この種収穫出来るのは130日経過でそれだと年明け 12月まして11月には食べれない!
去年蒔いたのは80日で11月から食べれた(ただし、大きくなりすぎたので種を代えたのだが収穫日数をチェックしなかった)
去年の種が少し余っているが、果たして発芽するだろうか
ニンジン 8月21日に種を蒔いた 今年の夏は雨が多かったので、発芽率は大変良い
ブロッコリー 8月17日にポット蒔き 9月7日に植付け
春日豆 7月19日にポット蒔き 8月5日植付け 花が咲いている
そのほかの野菜の状況
サトイモ 雨が多く、今年の水やりは随分楽だった
ナス、シシトウ、ピーマン
ナスの中でも米なすは極めて好調
カボチャ 万次郎 まだまだ収穫中である
スイカ もちろんうらなり 果たして収穫するまで株が持つか?
次に8月29日に書いた「有機農業は難しい」の続きを書く。私の中で未消化なまま、書いてしまったので随分わかりにくい話しとなってしまった。このため、杉山修一「ここまでわかった自然栽培ー農薬と肥料を使 わなくても育つしくみ」(農文協、22年3月)を参考に大幅にわりやすく書いてみたい(難しい説明はとばす)
興味のある方はこの本をじっくり読んで欲しい 著者は学者であるが、比較的わかりやすく書いている
表紙の写真は木村さんのりんご園
まずは、木村秋則「奇跡のリンゴ」からの孫引き。木村さんは、今や自然栽培の元祖ともいうべき方で弘前市のリンゴ農家。1978年無農薬栽培を開始したが、病気と害虫による被害のため8年間リンゴを収穫することができなかった。その間、有機栽培(堆肥を使用、酢や焼酎やニンニクなどを使って被害を抑える)を試みたが全て失敗。岩木山のブナ林が豊かな自然林(農薬を使わないのに、病気や虫におかされず、土はふかふか、かぐわしい匂いを発する)を維持できているのに気づき、りんご園をこの自然林に近づけるための試みを行った。まず、大豆を園一面に蒔き、頻繁に刈り取っていた下草を刈らずに伸ばし放題にした。3年後にはリンゴの花が咲き、実がつき始め、収穫できるようになった。この園で起こったことは生物多様性が増え、生物同士の相互関係が複雑化した(害虫には天敵が現れ、雑草は競合化し、りんご園の維持に害を与えなくなった)。
そして有機農業、有機栽培は自然栽培とは違うもの。従来の栽培は化学肥料、化学農薬、機械による耕起、雑草の除去を行うが、有機は化学由来の資材を使わないことが特徴。化学肥料に代えて、有機肥料、化学的に合成された農薬に代えて自然にある資材を農薬として使う。一方、自然栽培は無機、有機にかかわらず、堆肥、肥料、農薬の投入を行わないし、不耕起が大きな特徴。ただし、自然栽培をめぐっては大きな誤解がある。自然栽培を続けると、自然に作物の生産性が向上すると。しかし、条件の悪い土壌で何年も自然栽培を続けても、収量が改善することはない。条件を良くするためには、木村さんがりんご園で行った大豆の使用(根粒菌を使って土壌中の窒素を増やす)、害虫を減らす天敵が住んでくれる環境を整える、雑草の繁茂を抑える方法などの確立が必要となる。
植物が必要とする栄養(塩)は、窒素(N)、リン(P)、カリ(K)などである(市販の肥料袋には含有率が必ずかかれている。8:8:8とか)。この栄養により、植物は光合成を行い、成長し、花や実をつける。土壌中には、土壌の種類などによって違うものの、窒素を固定する細菌が存在する。この固定細菌により無機窒素となった栄養を植物は吸収する。土壌中の有機物に含まれる有機窒素は微生物が分解し、無機窒素となって植物に吸収される。土壌鉱物中にあるリン、カリウム、カルシウム、マグネシウムは水に溶け、植物の根によって吸収される。これが自然のしくみである。この自然に外から肥料を投入すると植物に吸収されるが、一部は外に流れ出す。しかも、土壌中に窒素が多くあると微生物は働きを止めてしまう。自然栽培で難しいのは、病害虫の防除、雑草との競合である。
自然栽培と違い慣行栽培は条件の悪い農地でも、化学肥料や土壌改良剤を投入することで生産性を向上できる。しかし、自然栽培では既に述べたように土壌、栽培地の気候に大きく左右されるし、知恵、忍耐などが必要となる。決して楽ちんな農法ではないことは間違いない。とてもおじさんにはできないとますます思う次第だが、その中の知恵を少し拝借することは出来そうである。
今朝の畑での作業はサツマイモの試し掘り。シルバーウィークに娘家族が来る(お盆にある事情から来れなかった)ので、サツマイモ、枝豆、カボチャなどの収穫をしてもらおうという計画である。サツマイモは安納芋と少しのベニハルカ。安納は挿し穂を自ら育成したので、かなり株数か増えた。
これで3株 やや小振り テレビでよく見る幼稚園児の芋掘りのようには我が家の畑はできない(土が固い)
まず、スコップで大きく掘ることが必要
手前は黒豆 収穫は10月 その先の小振りなのが早生の枝豆(4月に1回目、7月に2回目を蒔き、今回は7月に蒔いたもの)
今週から収穫できそう いつもだと畑で根と上の茎と葉を切り、家で一鞘づつもぎ取る 意外と面倒くさい
テレビで都市近郊の農園が有料で枝豆を一株毎来園者に抜かせていてこれが大人気だった 我が家も娘家族に抜かせてみよう
11日に蒔いた大根 少しここで失敗した この種収穫出来るのは130日経過でそれだと年明け 12月まして11月には食べれない!
去年蒔いたのは80日で11月から食べれた(ただし、大きくなりすぎたので種を代えたのだが収穫日数をチェックしなかった)
去年の種が少し余っているが、果たして発芽するだろうか
ニンジン 8月21日に種を蒔いた 今年の夏は雨が多かったので、発芽率は大変良い
ブロッコリー 8月17日にポット蒔き 9月7日に植付け
春日豆 7月19日にポット蒔き 8月5日植付け 花が咲いている
そのほかの野菜の状況
サトイモ 雨が多く、今年の水やりは随分楽だった
ナス、シシトウ、ピーマン
ナスの中でも米なすは極めて好調
カボチャ 万次郎 まだまだ収穫中である
スイカ もちろんうらなり 果たして収穫するまで株が持つか?
次に8月29日に書いた「有機農業は難しい」の続きを書く。私の中で未消化なまま、書いてしまったので随分わかりにくい話しとなってしまった。このため、杉山修一「ここまでわかった自然栽培ー農薬と肥料を使 わなくても育つしくみ」(農文協、22年3月)を参考に大幅にわりやすく書いてみたい(難しい説明はとばす)
興味のある方はこの本をじっくり読んで欲しい 著者は学者であるが、比較的わかりやすく書いている
表紙の写真は木村さんのりんご園
まずは、木村秋則「奇跡のリンゴ」からの孫引き。木村さんは、今や自然栽培の元祖ともいうべき方で弘前市のリンゴ農家。1978年無農薬栽培を開始したが、病気と害虫による被害のため8年間リンゴを収穫することができなかった。その間、有機栽培(堆肥を使用、酢や焼酎やニンニクなどを使って被害を抑える)を試みたが全て失敗。岩木山のブナ林が豊かな自然林(農薬を使わないのに、病気や虫におかされず、土はふかふか、かぐわしい匂いを発する)を維持できているのに気づき、りんご園をこの自然林に近づけるための試みを行った。まず、大豆を園一面に蒔き、頻繁に刈り取っていた下草を刈らずに伸ばし放題にした。3年後にはリンゴの花が咲き、実がつき始め、収穫できるようになった。この園で起こったことは生物多様性が増え、生物同士の相互関係が複雑化した(害虫には天敵が現れ、雑草は競合化し、りんご園の維持に害を与えなくなった)。
そして有機農業、有機栽培は自然栽培とは違うもの。従来の栽培は化学肥料、化学農薬、機械による耕起、雑草の除去を行うが、有機は化学由来の資材を使わないことが特徴。化学肥料に代えて、有機肥料、化学的に合成された農薬に代えて自然にある資材を農薬として使う。一方、自然栽培は無機、有機にかかわらず、堆肥、肥料、農薬の投入を行わないし、不耕起が大きな特徴。ただし、自然栽培をめぐっては大きな誤解がある。自然栽培を続けると、自然に作物の生産性が向上すると。しかし、条件の悪い土壌で何年も自然栽培を続けても、収量が改善することはない。条件を良くするためには、木村さんがりんご園で行った大豆の使用(根粒菌を使って土壌中の窒素を増やす)、害虫を減らす天敵が住んでくれる環境を整える、雑草の繁茂を抑える方法などの確立が必要となる。
植物が必要とする栄養(塩)は、窒素(N)、リン(P)、カリ(K)などである(市販の肥料袋には含有率が必ずかかれている。8:8:8とか)。この栄養により、植物は光合成を行い、成長し、花や実をつける。土壌中には、土壌の種類などによって違うものの、窒素を固定する細菌が存在する。この固定細菌により無機窒素となった栄養を植物は吸収する。土壌中の有機物に含まれる有機窒素は微生物が分解し、無機窒素となって植物に吸収される。土壌鉱物中にあるリン、カリウム、カルシウム、マグネシウムは水に溶け、植物の根によって吸収される。これが自然のしくみである。この自然に外から肥料を投入すると植物に吸収されるが、一部は外に流れ出す。しかも、土壌中に窒素が多くあると微生物は働きを止めてしまう。自然栽培で難しいのは、病害虫の防除、雑草との競合である。
自然栽培と違い慣行栽培は条件の悪い農地でも、化学肥料や土壌改良剤を投入することで生産性を向上できる。しかし、自然栽培では既に述べたように土壌、栽培地の気候に大きく左右されるし、知恵、忍耐などが必要となる。決して楽ちんな農法ではないことは間違いない。とてもおじさんにはできないとますます思う次第だが、その中の知恵を少し拝借することは出来そうである。
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