桜の咲き乱れる一日を、中村紘子ピアノリサイタルに誘われました。
S席チケットは、息子夫婦からのプレゼントでした。
ピアノが好きで、中村紘子さんが好きで、テレビ、ラジオなどでは、よく聴きますが、
生の演奏はもちろん、お姿を拝見するのは初めてです。
ベートーベンのピアノソナタ、悲愴
紘子さんですので、もちろんショパン
黒鍵、革命、英雄
これらの曲はテレビ、ラジオ、CDなどで数え切れないくらいほど度聴いていますが、
やはり生は違います。
普通、1楽章、2楽章の間は拍手が、入らないのですが、あまりの盛り上がった演奏のせいか
拍手が入ったとき、彼女が一瞬観客のほうへ顔を向けて、「これから2楽章に入りますよ」、との表情が印象的でした。彼女の観客目線での演奏が、クラッシックの硬い雰囲気を和らげてくれたような気がしてうれしくもなりました。
いつ拝見してもそうですが、フランス人形のようにお美しくて、また堂々したお姿は
グランドピアノにすわるととても豪華な花のようです。
ダイナミックな演奏にききほれながらもドレスに目がいきます。
うっとり!
彼女がショパンコンクールに入賞した後のことだと思うのですが、
オーケストラをバックに振袖姿で、ソリストを務めていた映像を覚えています。
まだ十代だったでしょう。とっても可愛らしく華のあるお姿はあの頃と少しも変わっていませんでした。
アンコールも大サービス、ちっともなり止まない拍手に、度々舞台の袖を出たり入ったり
「困っちゃた!」みたいな可愛らしいゼスチャーで会場を沸かせ、5曲も聴かせてくれました。
とても楽しい一日でした。
ごきげんよう!