アメリカの大統領選挙は史上稀に見る激しい民主党の候補者争いを制したオバマ氏がその勢いのまま老練な共和党マケイン候補を負け犬にするのか、はたまた、クリントン候補支持の民主党保守派がオバマ候補支持でまとまることは難しく、オバマ候補にはマケイン候補は負けんのか。民主党の予備選挙で「獲得選挙人数」こそ難敵ヒラリー・クリントン候補を上回ったものの、投票総数では1,800万票を集めたヒラリーに僅かとはいえ及ばなかったオバマ候補にはこの両方の可能性がある。
蓋し、2008年アメリカ大統領選挙の争点は、率直に言って、(1)オバマ候補が民主党支持層をまとめきれるかどうか、(2)2006年の中間選挙で勝たせすぎた民主党に対するアメリカ国民の幻滅と8年に及ぶブッシュ政権への倦怠のいずれが、無党派層の中でも最大部分を占める通常は共和党候補に投票している有権者の投票行動により影響を与えるかの二点に絞られていると思います。
而して、この二点は(マケイン・オバマのどちらがアメリカの新しい大統領に就任したとしても)、アメリカの対外政策の大枠を決めるものになる。特に、民主・共和のガチンコ勝負が予想されるSwing States(大統領選挙の度に民主・共和の勝者が入れ替わる州)、就中、前回2004年からの社会階層別とエスニックグループ別の人口変化・州経済の変化・キリスト教原理主義の影響力の変化を加味した場合、KABUが予想する”Hottest Swingers”である:ニューハンプシャー, ペンシルバニア, バージニア, フロリダ, オハイオ, ミシガン, ウィスコンシン, ミネソタ, アイオワ, ミズーリー, アーカンソー, コロラド, ニューメキシコ, オレゴン, ネバダの15州における有権者の動向がひいてはアメリカの対外政策の大枠を定める。そう私は考えています。
よって、「日本にとってどちらが大統領になるのが有利か」等々の議論を展開するとしても、それらの議論はアメリカ社会の現実認識を踏まえるべきだ。そう思い、下記の記事を紹介することにしました。出典は、”Obama opens race with edge over McCain: poll”「世論調査:オバマ候補がマケイン候補をリードした構図で大統領選挙本戦開始」(Washington Post, Reuters, June 11, 2008)。
アメリカ大統領選挙と英文法に関しては下記、弊検定と『再出発の英文法』を適宜ご参照いただければ嬉しいです。
・アメリカ大統領検定:6級・5級・4級
http://minna.cert.yahoo.co.jp/ormh/cert_list
・『再出発の英文法』の目次
http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/53719779.html
Presumptive Democratic presidential nominee Barack Obama has opened the general election campaign with a six-point lead over Republican John McCain, according to an NBC News/Wall Street Journal poll released on Wednesday.
Obama, an Illinois senator, leads McCain among registered voters, 47 to 41 percent. In the previous NBC/Journal poll in late April, Obama was leading the Arizona senator by three points, 46 percent to 43 percent.
Among respondents who said they voted for Sen. Hillary Clinton in the Democratic primaries, 61 percent favored Obama and 19 percent said they preferred McCain.
The poll found Obama leading McCain among African Americans, Hispanics, women and blue-collar workers.
Among white men, who made up 36 percent of the electorate in the 2004 presidential election, McCain has a 20-point lead over Obama, 55 percent to 35 percent, NBC reported.
Obama's lead over McCain expands when New York Sen. Hillary Clinton is added as Obama's running mate, the poll found.
An Obama-Clinton ticket would defeat a Republican one of McCain and former Massachusetts Gov. Mitt Romney by nine points, 51 percent to 42 percent, NBC said.
水曜日(6月11日)に公表されたNBC NewsおよびWall Street Journalの合同世論調査によると、民主党の大統領候補に決まったと推定されているバラク・オバマ氏は、対する共和党のジョン・マケイン候補に6ポイント差をつけて本番の大統領選挙戦をスタートさせた。
イリノイ州選出のオバマ候補は、大統領選挙の登録有権者において47%対41%で優位に立っている。4月末に行われた前回の同じNBC NewsおよびWall Street Journalの調査では、オバマ氏はアリゾナ州選出のこの上院議員(マケイン候補)を46%対43%の3ポイントでリードしていた。
民主党の予備選挙ではヒラリー・クリントン上院議員に投票したと答えた回答者の中では、61%の人々がオバマ候補支持、19%がマケイン候補が好ましいと回答した。
この調査によれば、オバマ候補はアフリカ系アメリカ人、ヒスパニック、女性、そして、ブルーカラー層でマケイン候補に対して有利に立っていることがわかる。
白人男性の間では、実は、彼等白人男性は2004年の大統領選挙では有権者の36%を占めていたのだけれども、その白人男性についてはマケイン候補はオバマ候補を55%対35%と20ポイントリードしているとNBCは報じている。
マケイン候補に対するオバマ候補の優位は、もし、ニューヨーク選出のヒラリー・クリントン上院議員がオバマ氏の伴走者になったとすれば更に広がる。この世論調査はそのような結果を示している。
オバマ大統領-クリントン副大統領という公認候補組み合わせリストは、共和党側のマケイン候補と前マサチューセッツ州知事のミット・ロムニー氏の正副大統領の組み合わせを9ポイント差で、すなわち、51%対42%で打ち負かすだろうとNBCの調査結果は語っているのだから。
Both presidential candidates are in the process of selecting a running mate.
Both Obama and McCain have promised "change" if they are elected to succeed U.S. President George W. Bush in the November 4 presidential election.
In the poll, 54 percent of respondents said they were looking for a president who would bring greater changes to current policies, even if that person is less experienced and tested, NBC reported.
Forty-two percent said they preferred a more experienced and tested person become president, even it means fewer changes.
The NBC/Journal poll of 1,000 voters was conducted from Friday through Monday. Clinton ended her bid for the White House on Saturday. The survey has a margin of error of 3.1 percentage points.
民主・共和の両大統領候補とも現在、伴走者(副大統領)選びの最中である。
オバマ、マケインの両候補とも、11月4日の大統領選挙で米国のジョージ・W・ブッシュ大統領を引き継ぐことになった場合には「変化」を起こすことを公約している。
而して、この世論調査によれば、54%の回答者は現在の政治に大きな変化をもたらしてくれる大統領を求めていることがわかる。もし、その人物が経験も実績も乏しいとしても、彼等は変化をもたらしてくれる大統領を求めている。そうNBCは報じている。
42%の回答者は、たとえそれがより少ない変化を意味しようとも、より経験と実績に富む人物が大統領になることを望んでいる。
この合同世論調査は金曜日から月曜日(6月6日~9日)にかけて1,000人の有権者から引き出された結果である。クリントン女史はその土曜日(6月7日)にホワイトハウスへの夢を断念した。また、この調査には3.1ポイントの誤差が含まれている(ことをお忘れなく)。
◆資料:
・「オバマ vs ヒラリー」社会的グループ別の支持層の構図
・「オバマ vs マケイン」現状の勢力予想-Swing Statesはどこか?
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/9b/3e441ca64d06bc4ba159c9ddb0f5c2c9.jpg?random=c5fe695496ceb4906cfeeab26246d0e4
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/bd/a23a63b226ce75c8a1c91da903bad243.jpg?random=6dd1b3569c48a8603385e6a7d1c54e03
・勝負はやはりスーパーチューズデーでついていた?
[ここで圧勝できなかった時点でヒラリー候補には逆転の可能性は極めて低かった?]
[ヒラリー候補が制した州での「オバマVsマケイン」の動向は一興です]
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/9e/7ec55ee9833dbb8aae7ba5dce41a6562.jpg?random=902c67a90ca30fa51c0c6f1442a62a2f
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/35/c5cc2ec7f678beb685a7b08f526599b9.jpg?random=35f60c8f481be7852179acb04ab8b652
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