電車は日豊本線を下ってゆく。
市役所。
農業高校は廃校となり、体裁のよいショッピングモールになっていた。
この街に必要なものを壊して、いらないものを作ったな。
疲れている。
ここでもゆっくり休めない。
父の入る老人ホームを探す。
アルコールをやめてもうすぐ2年になる。
テレビを見なくなった。新聞、本をよく読むようになった。
ずっとオンだから、オフにならないんだな。
コーヒーばかり飲んでいる。もっと覚醒しなくてはと無意識なのだろう。
浅い眠りの中で、明け方、夢を見た。
ジンを飲んでいた。リアルな夢だった。
そうか、簡単だからな。コンビニでもスーパーでも500円も出せば、
悪夢の続きが観れるのだ。
どっちがよりつらいのか。
音楽でこのすき間を埋めようとCDばかり買っている。
ギターも買った。レコードプレイヤーも買った。新しい服、靴、インテリア。
心はまだ静まらない。軽い買い物依存症が始まっている。
不安と自己否定。
きっと誰かに同情してほしいだけなのだろう。
いつか先輩にお会いするときは、ぜひご一緒に一杯やりたいっす~。
って、実は自分もあまり飲まないのですが。(笑)
ただ、やめてから2年経って気が付いたことは、オンとオフの切り替えがうまくいってないなということです。
人間は、どんどん変わっていくべきだと思っています。
「酒の無い人生がどんなものか」
想像すらできなかった2年前、今は、それの真っ只中にいる、我ながら、おもしろいなと思っています。
こうして、少し、おおげさに書いてみたりするのもまた、息抜きだったりするワケです。