4bit-fruitsのライブを、大阪、マザーポップコーンに見に行った。
パーキンソン病を患っている、ギター内村さん、今回のライブで、一旦バンドを、離れるとのこと。音楽をやめるわけではなく、このバンドに一区切り着けるとのこと。
ボーカルのあゆみちゃん、ずいぶん成長したなと思った。衣装、身振り、もちろん歌も、表現力が増したなと思った。キーボードのきしこさん、とても効果的な音をバンドに与えていた。
なんとも、気持ちの入った清々しい演奏だった。
このバンドが一旦終わるわけだ。
どこかで感じたことのあるデジャヴ。
大学を卒業するときだ。
これで、バンド、ロック、音楽は終わりだと思った。
自由を失い、荒波の海にサバニを漕いで行くのだと、さしたる覚悟も無いまま、不安と焦燥が全てをカバーした、あの気持ちを思い出した。
今日の内村さんのギター、良かった。
歌心のある、あたおのドラム、全てを包み込む筒井さんのベース。
ギターは、今日くらいシンプルで良いんじゃないかと思った。
5月26日の名古屋のライブの時にも同じことを思った。
以前と同じような、鮮やかな早弾きは影をひそめたが、バンドのアンサンブルとしては、とても良かった。
4bit-fruitsの本質は、どこか危ういバランス感覚だと思っている。楽器を持つ4人は、実は違う方向を向いている。主張の強い音が常に放射状に放たれた光の速さで響き合っている。
ギリギリのアンサンブルを、つなぐのがボーカルのあゆみちゃん。
この刺激的なサウンドが好きだ。
丸くまとまったバンドなんか退屈だ。
音楽は、時間と空間を、使って感情を表現する芸術だと思う。
録画も録音もそれを再現したに過ぎない。
ぜひ、もう一度、いや、何度でも、4bit-fruitsのライブが見たい。