もう何年も前のこと。得三は京都の拾得を元にして造ったと聞いた。納得した。丸テーブルの配置なんかがなんとなくそんな風だ。
学生時代、拾得には2度出してもらった。何度も断られて、それでも何度も音源を持ち込んだ。
卒業を間近に控えて、やっと決まった時の感動は今も忘れない。
そして、昨日、得三にブッキング依頼の音源を持ち込んだ。自分のバンドではない。
シンガーソングライター「某(それがし)ゆきの」の音源だ。
ソロになって初めて、ライブを見たのも7年ぶり、それが10日前で、ほんとに些細なことが
きっかけで、偶然が偶然を呼び、ほんとに安物の小説でもこんなご都合のよろしい話は
ないと言い切れるほどのめぐり合わせで、この運びとなった。
ライブのあとは物販とか、レジまわりとかゴタゴタするので、開場直後に入って、すぐに
一番しっかりしてそうな店員さんに渡した。 「某(それがし)ゆきの」は、かつてのバンド「新井薬師自警団」で得三に出演経験があると伝えたところ、なんと、覚えていると言う。
そして、知人が営む勝川のカフェのオーナーとも友達だという。
しかし、あとは、音源を聞いたオーナーが決めることなので、一喜一憂してもしょうがない。
さ、ライブが始まる。
初めて見るバンドが二つ。
夜のストレンジャーズは、ブルースで、ブギで、ロックンロール。
シンプルでカッコいい。
YOUTUBEて゜予習したが、それより数百倍カッコよかった。
そして、念願の騒音寺。
もっとハードロックかパンクよりのダークでへヴィーな音楽性を想像したが違った。
8ビート、4ビート、シャッフル、いろんなリズムで、関西弁MC、横ノリが持ち味。
楽しいバンドだ。
自分で言うくらい、スティーブンタイラーにそっくりだ。
「エアロスミスに入れるんちゃうかな、別に好きなバンドちゃうねんけど」
てっきり意識してマネしてると思ってたので爆笑してしまった。
大役を果たし、ライブを楽しんだ。
こんな夜も悪くない。