幾度となく繰り返した情事の後、果てた気怠い体を持て余す。まだ甘い嬌声が耳に残ったまま今は幸せの只中、まどろみから深い眠りに落ちるその瞬間、隣で動く気配がする。
暗闇の中、淡いオレンジが瞼の向こうでほんのりと浮かび上がった。
隣を気遣うように、静かに擦れるシーツの音。いつもだったらその気遣いを当たり前に受け取ることもまた気遣いとして、閉じた瞼の向こうを知らぬふりで、静かな息遣いもそのままに…
そう、本当にいつもならこれで済んだはず。だが
<シュッ>という擦れる音の後、薄らぼんやり揺らめく炎。すると
「ケホッ、ケホッ!」
ベッドが小さく軋んだ。
こうなると重くなっていた瞼も、自ずと開く。
俺は寝つきもいいが寝入ると深い。兵士として敵意や殺気を向けられれば感じとってすぐに身動きを取れる自信もある。
しかし現在、二人の女神によって均衡が保たれているこの世界で、敵意も殺気もほとんど向けられることは無くなった。
その分―――違うことで直ぐに覚醒するようになった。
自分の事ではない。もちろん、それは「彼女」の事だ。
翡翠が黒のシルクのキャミソール一枚を纏った彼女を捕えた。
柔らかなオレンジのダウンライトにすらそのシルクの光沢は、黒と相まって彼女の白い肌を余計に闇から切り取ってくれる。
肩を揺らして咳き込む彼女の指には、細い煙草がゆっくりと紫煙を上らせている。
「…」
俺は無言で上半身だけ起き上がり、そっと彼女を背後から抱きすくめる。
―――つづきはこちらから。
***
久々にちょっと黒強めの短編なぞお届け。
実際にやっているシーンはないので、ギリRにならずにUPしてみました。
何というか、姫が手慣れたように細い煙草を指に挟んで、でも体はやっぱり受け付けないので、バレバレ―――というシーンが頭に浮かんだので、それを書いて見たくなったのです。
ついでにアスランも吸わせてみましたw アスランの方が馴染みそうですね。マッパでセクシー✨にタバコ吸うシーンをご想像いただければ、頭の中だけでRをイメージしてください(笑)
何と言いますか、ストイックな二人なので、こうした治安の悪そうなことは絶対しないと思うんです。でも、たまーに理性の箍が外れたとき、こんな風に一番しないであろう事をやってみせたくなる、という妄想がつい働いてしまって💦
もっと文才があれば、このシーンももっとセクシーな表現で(*´Д`)ハァハァして書けたのでしょうが、文才ないとこんなものです。
GWが終わって、親族も帰ってちょっとだけ時間ができたので、カキカキしてみました♥