ウサイン・ボルトが男子100mで自らが昨年の北京五輪でマークした世界新記録をさらに0.11秒更新して金メダルを獲得した。
男子100mの世界新記録は、新聞の運動面をはみ出す事件だ。本来なら、五輪やFIFAワールドカップと並ぶ世界的スポーツイベントであるはずの、世界陸上選手権だが、日本では民放局が1局独占中継するために、他局のスポーツニュースでは、しばしば競技の結果が軽く扱われることがあったが、さすがに世界新記録のニュースは他局もNHKも、大きく扱い、朝日新聞の「天声人語」など、新聞の1面のコラムでも取り上げられた。
やはり、陸上競技の華は、「人類最速」を決める100m走だなと、つくづく思った。100mを秒速12.4m、時速44.6km/hで駆け抜けた「人類史上最速のアスリート」に対して、多くの人は畏敬の念を抱き、人類の身体能力の持つ可能性に、想いを馳せる。
ボルトに比べると、マラソン最速の男、ハイレ・ゲブレセラシェの名前は陸上競技愛好者以外には浸透していないのではないかと、気になる。彼の世界最高記録が五輪や世界選手権で生まれたものでないせいである。北京五輪のマラソンで、カルロス・ロペスの持つ五輪記録を一気に2分49秒も更新したサムエル・ワンジル、実は彼とボルトは同い年なのだが、ハイレの世界最高記録や、ワンジルの金メダルについての報道は、ボルトの快挙についてのそれとはいささか違っていた。
人類初めて、42.195kmを2時間3分台で駆け抜けたハイレ。真夏の北京のロードをハーフマラソンのようなペースで走り金メダルを獲得したワンジル。新聞等の報道は、彼らの快挙に対する畏敬の念よりも、
「これでまた、世界との距離が広がった。」
という、日本のマラソン界の現状を嘆く論調ばかりが目立った印象がある。
マラソンは過去に日本が五輪でメダルを獲得し、世界最高記録をマークしたこともある競技であるからしれない。
日本のスプリンターたちも、年々レベルは向上している。今回は100mに200m、全員A標準突破者で代表を組めるようになった。かつては考えられないことだった。今回も4×100mリレーにはメダルが期待されている。おそらく、男子のマラソンよりは、メダルの可能性は高いと思う。しかしながら、今回も100mでの決勝進出は届かなかった。世界の頂点との差がかけ離れていることは周知の事実なので、今さらボルトとの比較論など誰も唱えたりしないのだろう。
世界選手権では'99年セビリア大会以来、毎回入賞者を出し、この10年で2個もメダルを獲得しているのに、毎回、
「王国復権」と言われ続けている日本男子マラソン勢は大変だと思うが、世界を驚かせて欲しい。
一応、このサイトは、「日本の長距離ランナーたちにエールを送る」ことをポリシーとしているので、ここでも、長距離とマラソンについて書いていこうと思う。
男子100mの世界新記録は、新聞の運動面をはみ出す事件だ。本来なら、五輪やFIFAワールドカップと並ぶ世界的スポーツイベントであるはずの、世界陸上選手権だが、日本では民放局が1局独占中継するために、他局のスポーツニュースでは、しばしば競技の結果が軽く扱われることがあったが、さすがに世界新記録のニュースは他局もNHKも、大きく扱い、朝日新聞の「天声人語」など、新聞の1面のコラムでも取り上げられた。
やはり、陸上競技の華は、「人類最速」を決める100m走だなと、つくづく思った。100mを秒速12.4m、時速44.6km/hで駆け抜けた「人類史上最速のアスリート」に対して、多くの人は畏敬の念を抱き、人類の身体能力の持つ可能性に、想いを馳せる。
ボルトに比べると、マラソン最速の男、ハイレ・ゲブレセラシェの名前は陸上競技愛好者以外には浸透していないのではないかと、気になる。彼の世界最高記録が五輪や世界選手権で生まれたものでないせいである。北京五輪のマラソンで、カルロス・ロペスの持つ五輪記録を一気に2分49秒も更新したサムエル・ワンジル、実は彼とボルトは同い年なのだが、ハイレの世界最高記録や、ワンジルの金メダルについての報道は、ボルトの快挙についてのそれとはいささか違っていた。
人類初めて、42.195kmを2時間3分台で駆け抜けたハイレ。真夏の北京のロードをハーフマラソンのようなペースで走り金メダルを獲得したワンジル。新聞等の報道は、彼らの快挙に対する畏敬の念よりも、
「これでまた、世界との距離が広がった。」
という、日本のマラソン界の現状を嘆く論調ばかりが目立った印象がある。
マラソンは過去に日本が五輪でメダルを獲得し、世界最高記録をマークしたこともある競技であるからしれない。
日本のスプリンターたちも、年々レベルは向上している。今回は100mに200m、全員A標準突破者で代表を組めるようになった。かつては考えられないことだった。今回も4×100mリレーにはメダルが期待されている。おそらく、男子のマラソンよりは、メダルの可能性は高いと思う。しかしながら、今回も100mでの決勝進出は届かなかった。世界の頂点との差がかけ離れていることは周知の事実なので、今さらボルトとの比較論など誰も唱えたりしないのだろう。
世界選手権では'99年セビリア大会以来、毎回入賞者を出し、この10年で2個もメダルを獲得しているのに、毎回、
「王国復権」と言われ続けている日本男子マラソン勢は大変だと思うが、世界を驚かせて欲しい。
一応、このサイトは、「日本の長距離ランナーたちにエールを送る」ことをポリシーとしているので、ここでも、長距離とマラソンについて書いていこうと思う。
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