市川昆監督の映画「東京オリンピック」の冒頭、アテネで点火された聖火が初めて、アジアの各都市を過ぎていくシーンがある。
イスタンブールからベイルート、ラホール、ニューデリー、ラングーン、香港、沖縄、そして広島。実は当初の予定では大阪市内の聖火リレーを入れる予定だったのだが、大阪市当局から撮影の許可が下りなかったのだという。
スポーツ・ジャーナリストの玉木正之氏によると、許可が下りなかった理由は、
「なんで、大阪が東京の行事に協力せなあかんのでっか?」
というものだったという!!「世紀の国家事業」だった東京五輪も、当時は東京と大阪ではここまで「温度差」(この言葉の生みの親は、筑紫哲也氏だと言う説がある。)があったというべきか。当時は大阪の反中央(東京)意識も、ここまで強烈だったというべきか。それとも、ただ単に「大人気無い」だけか。
東京と大阪が内戦を始め、それがテレビで実況中継さける様を描いた、筒井康隆の初期の名作短編小説「東海道戦争」が刊行されたのは、東京五輪の翌年のことだった。
あれから43年たった今も、この東京に大阪は意地でも協力なんぞしてやらへんど精神は健在なのだろうか?
今回の世界選手権、2016年に東京でもう一度オリンピックを開催しようと目論む人たちにとっては、絶好のアピールの場だと思うのだが、少なくとも各紙の報道を見る限り、それに関するイベントが行なわれたというニュースはない。
世界から203もの国と地域が一同に集い、地方で調整のための合宿も開催され、これで大会運営が滞りなく行なわれたら、日本の競技会運営力をIOCにアピールできる好材料になりえると思うのだが。
東京マラソンの時は握手していた陸連会長と東京都知事、やはり30年以上前からの犬猿の仲がそんなに簡単に解消されるわけはないよなと、余計な詮索をしてしまう。
それはともかく、明日よりいよいよ開幕される世界選手権。最初の種目である男子マラソン、
「大丈夫か?」
もはや、誰が勝つか負けるかよりも、無事にレースが終わることだけを望んでいる。前回も書いたように、来年の北京の心配をしている場合じゃない。もし、今年の大阪が何らかのアクシデントが発生したとしたら、それは、世界各国から大きなマイナス・イメージになる、ということである。
「地球温暖化はもはや東アジアにおける亜熱帯エリアを大幅に拡大するまでになった。もはや、同地域にて夏季五輪の開催は熱中症の危険を伴うものである。」
と、開催地選考に際してのマイナス要因になりかねないと思う。
まあ、僕はこれまで、2度目の東京五輪開催については批判的な見解を示してきた。あの東京マラソンも、五輪誘致に失敗すれば中止、となれば、大いに失望するであろう。
ただ、どうせするのなら、「きちんと」して欲しい。今回の世界選手権を誘致活動に取りこめないようでは、東京で五輪開催というのが、どこまで本気なのか疑わしく思う、ということである。
そして、東京で五輪を開きたいなら、北京五輪の成功に向けて、もっと日本が協力するというのが筋ではないのか?ボイコットなんて軽々しく口にするな。したところで中国にとっては痛くもかゆくもない。日本を最強のライバルと思っている競技の関係者を喜ばすだけで、自国の競技者の心にトラウマを残すだけである。
ともあれ、日本陸上競技協会登録競技者の端くれとして、大阪での世界選手権大会の成功を心より願う。
イスタンブールからベイルート、ラホール、ニューデリー、ラングーン、香港、沖縄、そして広島。実は当初の予定では大阪市内の聖火リレーを入れる予定だったのだが、大阪市当局から撮影の許可が下りなかったのだという。
スポーツ・ジャーナリストの玉木正之氏によると、許可が下りなかった理由は、
「なんで、大阪が東京の行事に協力せなあかんのでっか?」
というものだったという!!「世紀の国家事業」だった東京五輪も、当時は東京と大阪ではここまで「温度差」(この言葉の生みの親は、筑紫哲也氏だと言う説がある。)があったというべきか。当時は大阪の反中央(東京)意識も、ここまで強烈だったというべきか。それとも、ただ単に「大人気無い」だけか。
東京と大阪が内戦を始め、それがテレビで実況中継さける様を描いた、筒井康隆の初期の名作短編小説「東海道戦争」が刊行されたのは、東京五輪の翌年のことだった。
あれから43年たった今も、この東京に大阪は意地でも協力なんぞしてやらへんど精神は健在なのだろうか?
今回の世界選手権、2016年に東京でもう一度オリンピックを開催しようと目論む人たちにとっては、絶好のアピールの場だと思うのだが、少なくとも各紙の報道を見る限り、それに関するイベントが行なわれたというニュースはない。
世界から203もの国と地域が一同に集い、地方で調整のための合宿も開催され、これで大会運営が滞りなく行なわれたら、日本の競技会運営力をIOCにアピールできる好材料になりえると思うのだが。
東京マラソンの時は握手していた陸連会長と東京都知事、やはり30年以上前からの犬猿の仲がそんなに簡単に解消されるわけはないよなと、余計な詮索をしてしまう。
それはともかく、明日よりいよいよ開幕される世界選手権。最初の種目である男子マラソン、
「大丈夫か?」
もはや、誰が勝つか負けるかよりも、無事にレースが終わることだけを望んでいる。前回も書いたように、来年の北京の心配をしている場合じゃない。もし、今年の大阪が何らかのアクシデントが発生したとしたら、それは、世界各国から大きなマイナス・イメージになる、ということである。
「地球温暖化はもはや東アジアにおける亜熱帯エリアを大幅に拡大するまでになった。もはや、同地域にて夏季五輪の開催は熱中症の危険を伴うものである。」
と、開催地選考に際してのマイナス要因になりかねないと思う。
まあ、僕はこれまで、2度目の東京五輪開催については批判的な見解を示してきた。あの東京マラソンも、五輪誘致に失敗すれば中止、となれば、大いに失望するであろう。
ただ、どうせするのなら、「きちんと」して欲しい。今回の世界選手権を誘致活動に取りこめないようでは、東京で五輪開催というのが、どこまで本気なのか疑わしく思う、ということである。
そして、東京で五輪を開きたいなら、北京五輪の成功に向けて、もっと日本が協力するというのが筋ではないのか?ボイコットなんて軽々しく口にするな。したところで中国にとっては痛くもかゆくもない。日本を最強のライバルと思っている競技の関係者を喜ばすだけで、自国の競技者の心にトラウマを残すだけである。
ともあれ、日本陸上競技協会登録競技者の端くれとして、大阪での世界選手権大会の成功を心より願う。
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