女子マラソンの新たなスターを、探し出す(「発掘」というのは、違うと思った。)シリーズ、今回は全て、間もなくスタートする全日本実業団対抗女子駅伝にエントリーしているランナーになった。
④上野理恵(積水化学) 29歳
今回紹介するランナーの中では最年長である。'99年に積水入社した年のユニバーシアードの5000mで金メダルを獲得。シドニー五輪のマラソン代表有力候補を多数抱える名門チームでの飛躍を期待されながら、いつのまにかチームのメンバーから名前が消えていた。金メダリスト誕生の影で何があったのか?
その後、チームは分裂。金メダリストとその恩師が去り、残されたチームに彼女は復帰した。
この間、一体何があったのか?「アンチ小出」なマラソン・ファン(そんな奴おるんか?ワシ以外に)の邪推の的になりそうな経歴の持ち主だが、この数年、ようやくチームの中でも存在感が大きくなってきた。京都ハーフでは2年連続して優勝、そして今年9月のフィラデルフィア・ハーフでは、金メダリストに先着する3位でゴール。(この辺の事を、9月に書くつもりでしたが、立ち消えになっておりました。)年齢的には、土佐礼子、千葉真子らと同年だが、マラソンでの「遅咲き」を期待したくなるランナーだ。
⑤吉田香織(資生堂) 24歳
「タカハシさんから、たすきを受け取って駅伝を走りたい。」
という夢を抱いて、積水化学入りした選手である。増田明美さんに
「『将来何かやるな』という、吸いこまれそうな目の輝きを持つ」
と評されたこともあった。積水の分裂後、彼女が選んだのは、資生堂への移籍だった。
もともと、同社の美容部員だったママさんランナー、松田千枝さんのために設立したチームだけに、資生堂の女子陸上部はメンバーの年齢層が高い。あの谷川真理さんも25歳過ぎての中途入社だった。この数年は、チームの指導者の不祥事が元で所属先を退社した藤川亜希や、かつての「スーパー高校生」藤永佳子を受け入れ、「資生堂再生工場」の様相を呈している。彼女も選手層の厚いチームの中で、自己をアピールしたいところだろう。アイドル人気も持つ選手だけに、マラソン・デビューでいきなり結果を出せば、幅広い層に人気が広がりそうだ。
⑥大平美樹(三井住友海上・松山商業卒) 24歳
最後に、「愛媛の星」を(笑)。土佐礼子とは5学年下の後輩で、本来なら「接点」はないはずだが、松山大時代の土佐は、年の離れた後輩たちと一緒に練習していたという。彼女もその一人。169cmという、日本人の女子ランナーとしては長身の部類に入る彼女が肩をいからせつつ、大きく腕を振り走る姿を増田さんは「和製ラドクリフ」と呼んだが、世界陸上代表になったら、「オレンジ・エキスプレス」と呼びたい。(みかん農家の五人姉妹の次女だそうである。)今は宇和島市と合併した彼女の故郷、吉田町は駅伝が盛んなところであり、松山の高校駅伝の強豪校に進む女の子も多いし、彼女たちが自らを育てた町内の駅伝大会に「ドリーム・チーム」を結成して出場することもあるという。
1度、開催地が持ち回りの駅伝大会で、この町内を走ったことがあるが、沿道の応援が他の町とは異質だった。町の人たちが本当に駅伝が好きなのが走っていて伝わってきたのだ。
同じチームには、大山美樹という、よく似た名前の選手がいる。彼女は立命館大時代に、大学駅伝日本一、ユニバーシアードのハーフマラソン銀メダルという実績を土産に入社したが、大平と、「年上の後輩」大山の関係は、同じチームの土佐礼子と渋井陽子のライバル関係を思わせるようなところがある。
(大平も、インタビューで、大山のことを「大山センパイ」と呼んでいた。)
“ダブル・ミキティー”揃って、世界の大舞台を駆け抜けて欲しい。当然ながら、この中で一番注目株!!
駆け足で6人のランナーを紹介した。果たして彼女たちがマラソンでブレイクするかどうかは分からない。しかし、「北京での金メダリスト対決」などを待望するよりも、彼女たちのランナーとしての成長を見守る方が、よっぽど「マラソン&駅伝を10倍楽しく見れる」と思う。
3年も先の方ばかり見ていないで、1年1年のレースを楽しく見よう。
おっと、彼女たちが登場する女子駅伝、このあとすぐスタートだ。
④上野理恵(積水化学) 29歳
今回紹介するランナーの中では最年長である。'99年に積水入社した年のユニバーシアードの5000mで金メダルを獲得。シドニー五輪のマラソン代表有力候補を多数抱える名門チームでの飛躍を期待されながら、いつのまにかチームのメンバーから名前が消えていた。金メダリスト誕生の影で何があったのか?
その後、チームは分裂。金メダリストとその恩師が去り、残されたチームに彼女は復帰した。
この間、一体何があったのか?「アンチ小出」なマラソン・ファン(そんな奴おるんか?ワシ以外に)の邪推の的になりそうな経歴の持ち主だが、この数年、ようやくチームの中でも存在感が大きくなってきた。京都ハーフでは2年連続して優勝、そして今年9月のフィラデルフィア・ハーフでは、金メダリストに先着する3位でゴール。(この辺の事を、9月に書くつもりでしたが、立ち消えになっておりました。)年齢的には、土佐礼子、千葉真子らと同年だが、マラソンでの「遅咲き」を期待したくなるランナーだ。
⑤吉田香織(資生堂) 24歳
「タカハシさんから、たすきを受け取って駅伝を走りたい。」
という夢を抱いて、積水化学入りした選手である。増田明美さんに
「『将来何かやるな』という、吸いこまれそうな目の輝きを持つ」
と評されたこともあった。積水の分裂後、彼女が選んだのは、資生堂への移籍だった。
もともと、同社の美容部員だったママさんランナー、松田千枝さんのために設立したチームだけに、資生堂の女子陸上部はメンバーの年齢層が高い。あの谷川真理さんも25歳過ぎての中途入社だった。この数年は、チームの指導者の不祥事が元で所属先を退社した藤川亜希や、かつての「スーパー高校生」藤永佳子を受け入れ、「資生堂再生工場」の様相を呈している。彼女も選手層の厚いチームの中で、自己をアピールしたいところだろう。アイドル人気も持つ選手だけに、マラソン・デビューでいきなり結果を出せば、幅広い層に人気が広がりそうだ。
⑥大平美樹(三井住友海上・松山商業卒) 24歳
最後に、「愛媛の星」を(笑)。土佐礼子とは5学年下の後輩で、本来なら「接点」はないはずだが、松山大時代の土佐は、年の離れた後輩たちと一緒に練習していたという。彼女もその一人。169cmという、日本人の女子ランナーとしては長身の部類に入る彼女が肩をいからせつつ、大きく腕を振り走る姿を増田さんは「和製ラドクリフ」と呼んだが、世界陸上代表になったら、「オレンジ・エキスプレス」と呼びたい。(みかん農家の五人姉妹の次女だそうである。)今は宇和島市と合併した彼女の故郷、吉田町は駅伝が盛んなところであり、松山の高校駅伝の強豪校に進む女の子も多いし、彼女たちが自らを育てた町内の駅伝大会に「ドリーム・チーム」を結成して出場することもあるという。
1度、開催地が持ち回りの駅伝大会で、この町内を走ったことがあるが、沿道の応援が他の町とは異質だった。町の人たちが本当に駅伝が好きなのが走っていて伝わってきたのだ。
同じチームには、大山美樹という、よく似た名前の選手がいる。彼女は立命館大時代に、大学駅伝日本一、ユニバーシアードのハーフマラソン銀メダルという実績を土産に入社したが、大平と、「年上の後輩」大山の関係は、同じチームの土佐礼子と渋井陽子のライバル関係を思わせるようなところがある。
(大平も、インタビューで、大山のことを「大山センパイ」と呼んでいた。)
“ダブル・ミキティー”揃って、世界の大舞台を駆け抜けて欲しい。当然ながら、この中で一番注目株!!
駆け足で6人のランナーを紹介した。果たして彼女たちがマラソンでブレイクするかどうかは分からない。しかし、「北京での金メダリスト対決」などを待望するよりも、彼女たちのランナーとしての成長を見守る方が、よっぽど「マラソン&駅伝を10倍楽しく見れる」と思う。
3年も先の方ばかり見ていないで、1年1年のレースを楽しく見よう。
おっと、彼女たちが登場する女子駅伝、このあとすぐスタートだ。
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