平成最後のマラソン大賞の講評、平成が終わるまでにアップしなくてはと思っていたが、「明日出来ることは今日するな。」をモットーとして生きている故に令和までずれこんでしまった。。
まずは新人賞。2018年は新人が豊作の年と言えた。男子は初マラソンのびわ湖で7位に入賞(日本人トップ)で、2度目のマラソンとなるベルリンでは初マラソンの記録を2分以上上回る2時間8分14秒で4位に入賞した富士通の中村匠吾を選んだ。そして、女子にはナゴヤウイメンズ3位の関根花観と北海道マラソン優勝の鈴木亜由子の日本郵政コンビ。トラックで五輪に出場した2人が揃って上々のマラソン・デビューを飾った。さすが、積水化学では高橋尚子を、UFJ銀行では大南姉妹を育成した手腕は伊達ではない。自分の勤務している会社から五輪のマラソン代表が出るか、楽しみが増えてきた。何かと問題の多い日本郵政グループで一番きちんと仕事している部署は女子陸上部かと思えるほどである。
功労賞には前田和浩。ドーハアジア大会、大阪世界陸上ではトラック代表。2011年の東京マラソンでは佐々木精一郎の持つ九電工のマラソン最高記録を45年ぶりに更新。世界陸上のマラソン代表に3度選ばれながら、五輪出場は果たせなかった。ニューイヤー駅伝をラストランに引退。
ベストカップル賞には、駒澤大学からトヨタ自動車に入り活躍している窪田忍と、ダイハツの前田彩里。現役選手同士の結婚となった。前田の父親(故人)は本田技研熊本でランナーとして活躍し、母親も市民ランナーとして愛媛マラソンに優勝歴もある。「マラソン・ファミリー」の今後が楽しみである。
毎年、「選びたくない賞」と前置きする特別功労賞。まさか、この人を選ぶことになるとはと思わせた真木和の突然の訃報。実は長きに渡って乳癌との闘病生活を送っていたとはいえ、49歳とはあまりにも早過ぎた。今治北高校からワコールに入り、バルセロナ五輪に10000mで代表となり、1996年の名古屋国際女子マラソンで初マラソン初優勝し、アトランタ五輪代表へ。愛媛県出身者初の女子マラソン代表だった。
話題賞。思いもかけぬ形で原裕美子の名前を聞くこととなった。2005年のヘルシンキ世界陸上で、優勝したポーラ・ラドクリフに食らいつく走りを見せていた彼女が「万引きで逮捕
」との一報を聞いた際には「そんなに生活に困っていたのか?」と驚いたが、実は現役時代の苛酷な食事制限がもたらした摂食障害が原因で万引き常習者となったという報道に更に驚かされた。かつて大きな問題になった、女子アスリートの摂食障害が今も未解決のまま健在であるという実態が明らかになった。その点で彼女に「話題賞」を贈ることとした。この問題を取り上げたジャーナリストの江川紹子氏には、ぜひ、彼女の発病からリハリビまでの軌跡を書籍化していただきたい。なお、原は公判で執行猶予付きの有罪判決を受けるも、再犯で再逮捕。社会復帰の道はなかなか厳しい。そして、彼女を追いこんだ指導者は今も高校の女子駅伝を指導している。ネットでもその高校の選手の「やせ過ぎた身体」が話題になっていた。
審査員特別賞には100kmマラソンの世界最高記録を更新した風見尚と、マラソンレース出場の多さから「女川内優輝」の異名を取るが、11月には3日間で2度マラソン完走という川内も驚くような快挙を成し遂げた吉富博子を選んだ。
優秀外国人賞は今回も東京マラソンの男女優勝コンビに。特別外国人賞にはベルリンで世界最高記録を更新したエリウド・キプチョゲ。
カムバック賞には佐藤悠基。トラックでは「最強」を誇ったがマラソンでは今ひとつという感じだったがベルリンではトラックで見せるような後半上げる走りを見せ、東京五輪代表争いに名乗りを上げてきた。
努力賞には北海道マラソン初優勝の岡本直己、シカゴで8位の藤本拓、大阪2位の前田穂南とMGC資格獲得者が揃う中、新興チーム岩谷産業の今田麻里絵を選んだ。記録の出にくいさいたまで2時間29分台は立派だが、プリンセス駅伝で四つん這いで襷を渡すランナーから受け取って走った、メンタルの強さを買った。
敢闘賞にはアジア大会代表コンビの園田隼と田中華絵。殊勲賞にはアジア大会金メダルの井上と銀メダルの野上恵子を選んだがこの2人、いずれも長崎県の実業団の所属選手である。
優秀選手には、東京で日本最高を更新した設楽悠太、大阪国際女子マラソン優勝の松田瑞生、福岡国際マラソン優勝の服部雄馬。
そして、マラソン大賞、今回はボストンマラソン優勝の川内優輝と、東京マラソンで設楽がマークした日本最高記録を更新して、日本人初の2時間5分ランナーとなった大迫傑を選んだ。
東京五輪2年前、MGC1年前ということもあって、2018年は実に充実した1年だったと思う。
あと10分後、MGCがスタートする。長年のマラソンファンの夢、「天下一マラソン会」が実現した。何とか間に合った。
まずは新人賞。2018年は新人が豊作の年と言えた。男子は初マラソンのびわ湖で7位に入賞(日本人トップ)で、2度目のマラソンとなるベルリンでは初マラソンの記録を2分以上上回る2時間8分14秒で4位に入賞した富士通の中村匠吾を選んだ。そして、女子にはナゴヤウイメンズ3位の関根花観と北海道マラソン優勝の鈴木亜由子の日本郵政コンビ。トラックで五輪に出場した2人が揃って上々のマラソン・デビューを飾った。さすが、積水化学では高橋尚子を、UFJ銀行では大南姉妹を育成した手腕は伊達ではない。自分の勤務している会社から五輪のマラソン代表が出るか、楽しみが増えてきた。何かと問題の多い日本郵政グループで一番きちんと仕事している部署は女子陸上部かと思えるほどである。
功労賞には前田和浩。ドーハアジア大会、大阪世界陸上ではトラック代表。2011年の東京マラソンでは佐々木精一郎の持つ九電工のマラソン最高記録を45年ぶりに更新。世界陸上のマラソン代表に3度選ばれながら、五輪出場は果たせなかった。ニューイヤー駅伝をラストランに引退。
ベストカップル賞には、駒澤大学からトヨタ自動車に入り活躍している窪田忍と、ダイハツの前田彩里。現役選手同士の結婚となった。前田の父親(故人)は本田技研熊本でランナーとして活躍し、母親も市民ランナーとして愛媛マラソンに優勝歴もある。「マラソン・ファミリー」の今後が楽しみである。
毎年、「選びたくない賞」と前置きする特別功労賞。まさか、この人を選ぶことになるとはと思わせた真木和の突然の訃報。実は長きに渡って乳癌との闘病生活を送っていたとはいえ、49歳とはあまりにも早過ぎた。今治北高校からワコールに入り、バルセロナ五輪に10000mで代表となり、1996年の名古屋国際女子マラソンで初マラソン初優勝し、アトランタ五輪代表へ。愛媛県出身者初の女子マラソン代表だった。
話題賞。思いもかけぬ形で原裕美子の名前を聞くこととなった。2005年のヘルシンキ世界陸上で、優勝したポーラ・ラドクリフに食らいつく走りを見せていた彼女が「万引きで逮捕
」との一報を聞いた際には「そんなに生活に困っていたのか?」と驚いたが、実は現役時代の苛酷な食事制限がもたらした摂食障害が原因で万引き常習者となったという報道に更に驚かされた。かつて大きな問題になった、女子アスリートの摂食障害が今も未解決のまま健在であるという実態が明らかになった。その点で彼女に「話題賞」を贈ることとした。この問題を取り上げたジャーナリストの江川紹子氏には、ぜひ、彼女の発病からリハリビまでの軌跡を書籍化していただきたい。なお、原は公判で執行猶予付きの有罪判決を受けるも、再犯で再逮捕。社会復帰の道はなかなか厳しい。そして、彼女を追いこんだ指導者は今も高校の女子駅伝を指導している。ネットでもその高校の選手の「やせ過ぎた身体」が話題になっていた。
審査員特別賞には100kmマラソンの世界最高記録を更新した風見尚と、マラソンレース出場の多さから「女川内優輝」の異名を取るが、11月には3日間で2度マラソン完走という川内も驚くような快挙を成し遂げた吉富博子を選んだ。
優秀外国人賞は今回も東京マラソンの男女優勝コンビに。特別外国人賞にはベルリンで世界最高記録を更新したエリウド・キプチョゲ。
カムバック賞には佐藤悠基。トラックでは「最強」を誇ったがマラソンでは今ひとつという感じだったがベルリンではトラックで見せるような後半上げる走りを見せ、東京五輪代表争いに名乗りを上げてきた。
努力賞には北海道マラソン初優勝の岡本直己、シカゴで8位の藤本拓、大阪2位の前田穂南とMGC資格獲得者が揃う中、新興チーム岩谷産業の今田麻里絵を選んだ。記録の出にくいさいたまで2時間29分台は立派だが、プリンセス駅伝で四つん這いで襷を渡すランナーから受け取って走った、メンタルの強さを買った。
敢闘賞にはアジア大会代表コンビの園田隼と田中華絵。殊勲賞にはアジア大会金メダルの井上と銀メダルの野上恵子を選んだがこの2人、いずれも長崎県の実業団の所属選手である。
優秀選手には、東京で日本最高を更新した設楽悠太、大阪国際女子マラソン優勝の松田瑞生、福岡国際マラソン優勝の服部雄馬。
そして、マラソン大賞、今回はボストンマラソン優勝の川内優輝と、東京マラソンで設楽がマークした日本最高記録を更新して、日本人初の2時間5分ランナーとなった大迫傑を選んだ。
東京五輪2年前、MGC1年前ということもあって、2018年は実に充実した1年だったと思う。
あと10分後、MGCがスタートする。長年のマラソンファンの夢、「天下一マラソン会」が実現した。何とか間に合った。
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