尾方 剛(中国電力) 1973.5.11生
熊野高校~山梨学院大卒
'04 福岡 2:09:10(優勝)
'05 世界選手権 2:11:16(3位)
'06 ロンドン 2:19:17(26位)
'06 福岡 2:10:48(6位)
'07 世界選手権 2:17:42(5位)
大崎悟史(NTT西日本) 1976.6.4生
清風高校~山梨学院大卒
'04 福岡 2:10:56(2位)
'06 びわ湖 2:10:49(3位)
'06 アジア大会 2:15:36(3位)
'07 世界選手権 2:18:06(6位)
'08 びわ湖 2:08:36(3位)
佐藤敦之(中国電力) 1978.5.8生
会津高校~早稲田大卒
'05 シカゴ 2:19:44(16位)
'06 びわ湖 途中棄権
'07 別府大分 2:11:16(2位)
'07 福岡 2:07:13(3位)
男子のマラソン代表はシドニー以降、毎回総入れ替えしている。そんな中、今回の代表3人の大きな特徴は、全員が30代(レース当日の満年齢)にして、全員が五輪初出場。尾方は、これまでの川嶋伸次さんの34歳というマラソンの五輪初出場最高年齢の新記録を更新した。
そして、全員が箱根駅伝出場経験者。それも、山梨学院大に早稲田大と、優勝争いに加わる強豪校の出身者である。実際、尾方は'94年の同校の優勝のゴールテープを切っているし、大崎は区間賞も獲得している。実は全員が箱根経験者が代表を占めるのは、これが初めてのことである。ちなみに、ローマ五輪代表の広島庫夫さん、貞永信義さん、渡辺和己さん、いずれも九州一周駅伝経験者だったが、アテネに北京、2大会連続して、マラソン代表から九州一周駅伝経験者が消えた。
さらに、この3人共通のキーワードは「広島」である。中国電力から2人選ばれ、大崎の所属するNTT西日本の本拠地は大阪だが、全日本実業団駅伝の出場回数から見ると、このチームはかつての電電近畿ではなく、電電中国~NTT中国の流れを継ぐチームが大阪に移転したものであるようだ。広島出身で、NTT中国のエースとして世界選手権に3度出場した清水康次氏が監督(思えば彼と尾方、佐藤は5年前の世界選手権代表メンバーだった。)だけに、今回の代表トリオを「チーム広島」と呼んでも差し支えないのではないか?
そして、もう一つの、これが最も重要なポイント。3人とも前回アテネ五輪の代表選考レースで自己ベストとなる2時間8分台の記録を出しながら代表に選ばれなかった。思えば、それだけアテネ五輪の選考レースがハイレベルだった(サブテンランナーが13人も輩出!)ということだが、佐藤と大崎は今回の選考レースで自己記録を更新してみせた。3人の経歴を見ると、
「経験の尾方、安定感の大崎、スピードの佐藤」
というのがそれぞれのキーワードだと思う。
中電コンビ、海外の都市マラソンで失速しているのが引っ掛かるが五輪は万全の体勢を整えてくるであろう。
個人的な思い入れを書くと、山梨学院時代の尾方は、本当にかっこ良かった。まだ「イケメン」などという言葉はなかったが、アイドル的な人気も獲得できそうな雰囲気があった。実はその後の箱根には出走しなかったが、後でスランプに陥っていたと知った。その後、卒業後も中国電力で競技を続けていることを知って、胸を撫で下ろした。'01年のベルリン、高橋尚子の世界記録誕生の陰で、4位入賞の尾方の姿が全くテレビに映らなかったことをひたすら憤慨していた。
土佐礼子の夫となる、村井啓一さんと地元のランナーのサイトを通じてメールを交換しあう仲となり、大会会場等で出会って言葉を交わすようになっていたが、広島出身の村井さんが尾方とは高校時代からの親友だと聞いて驚いた。土佐にとっては初めての海外遠征だった'99年の世界ハーフマラソン選手権に、村井さんはイタリアまで応援に出かけたそうだが、そこで男子の代表だった尾方と久しぶりに会ったという。とにかくびっくりしていたそうだ。
大崎も山梨学院大のエース格ながら、同好会サークルに近かった当時のNTT西日本大阪に入社していたことで、密かに注目していた。かつてはフロントランナーで、僕も出場した'01年の長野マラソンなどでは前半は速いペースで先頭集団につく走りをしていた。
村井さんがNTT四国から大阪に転勤した時、大崎の練習でのレベルの高さに驚かされたというメールをいただいた。'02年の防府でのサブテン、'03年ベルリンでの健闘も同じ部署で仕事をしていた村井さんは予測していた。そして、翌年の東京での2位。翌月の名古屋を目指していた土佐に村井さんは、この時の東京のレースをDVDに録画して見せたのだという。
尾方に大崎。学生時代から注目していた二人のランナーが共に、村井さんと親交が深かったというのが僕には嬉しい偶然に思えたのだ。村井さんには
「3人揃って、北京に行けたらいいですね。」
と言っていたのだが、去年の大阪で3人とも代表入り、そして北京の代表入りも実現、となれば今回のマラソン代表は僕にとってはある意味で「ドリーム・チーム」である。
こんなにマラソン代表ランナーたちを身近に感じるのは初めてのことだ。文字通り、彼らの「サポーター」になりたい、と思う。とりあえず僕に出来ることは、このサイトを通じて、彼らにエールを送ること。応援の輪を少しでも広げていくことだ。
6人のランナーたちの戦いを注目していこう。
熊野高校~山梨学院大卒
'04 福岡 2:09:10(優勝)
'05 世界選手権 2:11:16(3位)
'06 ロンドン 2:19:17(26位)
'06 福岡 2:10:48(6位)
'07 世界選手権 2:17:42(5位)
大崎悟史(NTT西日本) 1976.6.4生
清風高校~山梨学院大卒
'04 福岡 2:10:56(2位)
'06 びわ湖 2:10:49(3位)
'06 アジア大会 2:15:36(3位)
'07 世界選手権 2:18:06(6位)
'08 びわ湖 2:08:36(3位)
佐藤敦之(中国電力) 1978.5.8生
会津高校~早稲田大卒
'05 シカゴ 2:19:44(16位)
'06 びわ湖 途中棄権
'07 別府大分 2:11:16(2位)
'07 福岡 2:07:13(3位)
男子のマラソン代表はシドニー以降、毎回総入れ替えしている。そんな中、今回の代表3人の大きな特徴は、全員が30代(レース当日の満年齢)にして、全員が五輪初出場。尾方は、これまでの川嶋伸次さんの34歳というマラソンの五輪初出場最高年齢の新記録を更新した。
そして、全員が箱根駅伝出場経験者。それも、山梨学院大に早稲田大と、優勝争いに加わる強豪校の出身者である。実際、尾方は'94年の同校の優勝のゴールテープを切っているし、大崎は区間賞も獲得している。実は全員が箱根経験者が代表を占めるのは、これが初めてのことである。ちなみに、ローマ五輪代表の広島庫夫さん、貞永信義さん、渡辺和己さん、いずれも九州一周駅伝経験者だったが、アテネに北京、2大会連続して、マラソン代表から九州一周駅伝経験者が消えた。
さらに、この3人共通のキーワードは「広島」である。中国電力から2人選ばれ、大崎の所属するNTT西日本の本拠地は大阪だが、全日本実業団駅伝の出場回数から見ると、このチームはかつての電電近畿ではなく、電電中国~NTT中国の流れを継ぐチームが大阪に移転したものであるようだ。広島出身で、NTT中国のエースとして世界選手権に3度出場した清水康次氏が監督(思えば彼と尾方、佐藤は5年前の世界選手権代表メンバーだった。)だけに、今回の代表トリオを「チーム広島」と呼んでも差し支えないのではないか?
そして、もう一つの、これが最も重要なポイント。3人とも前回アテネ五輪の代表選考レースで自己ベストとなる2時間8分台の記録を出しながら代表に選ばれなかった。思えば、それだけアテネ五輪の選考レースがハイレベルだった(サブテンランナーが13人も輩出!)ということだが、佐藤と大崎は今回の選考レースで自己記録を更新してみせた。3人の経歴を見ると、
「経験の尾方、安定感の大崎、スピードの佐藤」
というのがそれぞれのキーワードだと思う。
中電コンビ、海外の都市マラソンで失速しているのが引っ掛かるが五輪は万全の体勢を整えてくるであろう。
個人的な思い入れを書くと、山梨学院時代の尾方は、本当にかっこ良かった。まだ「イケメン」などという言葉はなかったが、アイドル的な人気も獲得できそうな雰囲気があった。実はその後の箱根には出走しなかったが、後でスランプに陥っていたと知った。その後、卒業後も中国電力で競技を続けていることを知って、胸を撫で下ろした。'01年のベルリン、高橋尚子の世界記録誕生の陰で、4位入賞の尾方の姿が全くテレビに映らなかったことをひたすら憤慨していた。
土佐礼子の夫となる、村井啓一さんと地元のランナーのサイトを通じてメールを交換しあう仲となり、大会会場等で出会って言葉を交わすようになっていたが、広島出身の村井さんが尾方とは高校時代からの親友だと聞いて驚いた。土佐にとっては初めての海外遠征だった'99年の世界ハーフマラソン選手権に、村井さんはイタリアまで応援に出かけたそうだが、そこで男子の代表だった尾方と久しぶりに会ったという。とにかくびっくりしていたそうだ。
大崎も山梨学院大のエース格ながら、同好会サークルに近かった当時のNTT西日本大阪に入社していたことで、密かに注目していた。かつてはフロントランナーで、僕も出場した'01年の長野マラソンなどでは前半は速いペースで先頭集団につく走りをしていた。
村井さんがNTT四国から大阪に転勤した時、大崎の練習でのレベルの高さに驚かされたというメールをいただいた。'02年の防府でのサブテン、'03年ベルリンでの健闘も同じ部署で仕事をしていた村井さんは予測していた。そして、翌年の東京での2位。翌月の名古屋を目指していた土佐に村井さんは、この時の東京のレースをDVDに録画して見せたのだという。
尾方に大崎。学生時代から注目していた二人のランナーが共に、村井さんと親交が深かったというのが僕には嬉しい偶然に思えたのだ。村井さんには
「3人揃って、北京に行けたらいいですね。」
と言っていたのだが、去年の大阪で3人とも代表入り、そして北京の代表入りも実現、となれば今回のマラソン代表は僕にとってはある意味で「ドリーム・チーム」である。
こんなにマラソン代表ランナーたちを身近に感じるのは初めてのことだ。文字通り、彼らの「サポーター」になりたい、と思う。とりあえず僕に出来ることは、このサイトを通じて、彼らにエールを送ること。応援の輪を少しでも広げていくことだ。
6人のランナーたちの戦いを注目していこう。
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