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KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
2022年は積極的に更新していく心算です。

日本選手権展望~女子長距離

2005年06月03日 | その他のスポーツ
今年の8月にヘルシンキで行われる世界選手権の代表選考会でもある、日本選手権大会が2日より国立競技場で行われる。短距離やフィールド種目については門外漢なので、ここでは長距離種目を中心に、僕なりの見どころというか注目点を紹介していきたい。

とは言うものの、五輪の陸上競技で日本唯一のメダル(or入賞)がマラソンだった時代を知る者としては、室伏広治、末續慎吾、為末大、澤野大地らの活躍ぶりは驚異である。彼ら、実力もさることながら、スター性というか「華」のあるアスリートだ。

このところすっかり地味というか注目度が薄い長距離陣の健闘を祈りたい。

さて、今年の春季サーキットの長距離種目は、マラソン・ランナーのトラックでの活躍が目立つ。世界選手権のマラソン代表のうち、高岡寿成、入船敏、弘山晴美、小まり、大島めぐみの5人は五輪や世界選手権に10000mで出場歴のあるランナーであるが、高岡は織田記念の5000mで日本人トップ、弘山も静岡国際の10000mで、土佐礼子と日本人トップの座を争った。兵庫リレー・カーニバルでは、マラソン代表の原裕美子と小がA標準記録(31分40秒)を突破した。

他のレースでも、静岡の男子10000mの日本人トップは、パリ世界選手権マラソン代表の佐藤敦之、関西実業団選手権の女子10000mは、マラソン金メダリストの野口みずきが優勝、国際グランプリ大阪大会で4位に入ったのは、大南ツインズの姉、博美だった。

こうした、マラソン・ランナーたちのトラックでの活躍ぶりについて、友人と語っていた際に一致した意見があった。

「もう、有森さんのようなランナーがオリンピックでメダルは取れないだろうし、代表にもなれないだろうな。」

有森裕子さんを貶めているわけではない。よく知られた話だが、彼女はトラックでの実績がなく(僕の持っている資料では、彼女の10000mのベストはバルセロナの直後の時点で36分台だった!)、小出監督からマラソンを勧められたランナーである。もはや、彼女のようなメダリストは現れないのではないだろうか?

静岡で弘山にかわされた土佐も、記録は自己ベストである32分7秒66である。アテネの5位という結果、少なくとも僕の周囲では好意的に受けとめられている(地元だから当然か)。
しかし、彼女自身は、決して満足していないのだろう。だからこそ、昨秋には駅伝、今春にはトラックで、スピードを向上させようとしているのだろう。原裕美子も、初マラソン初優勝から約1ヶ月で、10000mの自己ベストを大幅に更新した。

女子の10000mのA標準突破者は8人。そのうち5人がマラソン・ランナーである。野口に原、大島、弘山、小のマラソン代表組である。日本選手権の結果次第では、マラソンと10000mにダブル・エントリーする選手も出るだろうか?

他の3人はアテネ五輪代表の福士加代子に、原の後輩、阿蘇品照美に羽鳥智子。この8人の中で、今春記録を出したのは阿蘇品と原と小である。

陸連は代表選考に際して、今年度に標準記録を突破した選手を優遇するとの方針を打ち出した。要は昨年のアテネ五輪のマラソン代表選考のように、過去の実績よりも選考レースの結果に重きを置く選考を行うということなのだろうが、そうなると、故障で今年に入ってからのロード・レースに姿を見せなかった、福士と羽鳥は「一発大逆転」を狙ってきそうである。既に2人とも21日のGGNで久々のレ-スでありながら、5000mで15分30秒台を出してきた。

そして、注目のランナーがもう1人。兵庫で初10000mで31分41秒60の好タイムをマークした宮井仁美。千葉真子、高橋尚子が離脱した「小出軍団」の若き新星である。

既に、「Qちゃん二世」との声も上がっているが、もし、A標準で入賞し、代表入りともなれば、マラソン代表選手以上に注目を集めそうだ。高橋との直接対決を待望する声も高まるだろう。

31分台前半、あわよくば30分台が出るよう
なハイレベルなレースを期待したい。

・・・のだが、2日に行われる女子10000m、なんとNHKのハイビジョンでしか放映されないというではないか!どういうつもりだ!?

昨年から続いている、社員の不祥事や会長のワンマン体制に端を発したヒステリックなNHKバッシングには、僕は距離を置いてきたのだが、今度ばかりは
「会長、説明せんかい!」
と、JR西日本の幹部を罵倒した新聞記者のような気分にならざるを得ない。

↑上記の件についてですが、先月14日発売の「月刊陸上競技」誌掲載の、「テレビ放映予定」において、2日と3日のレースはNHKのハイビジョンのみの放映との記載がありましたが、実際には深夜0時15分より総合第一テレビにて放映がありました。




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