kankoのひとりごと

外出できず、ネットと電話・ラジオで日々が過ぎています

柿本人麻呂、文字で残した長歌

2022年07月23日 | 古典聞きかじり
NHKラジオの古典講読:歌と歴史でたどる『万葉集』を聞いている。

「そうだったのか!」と思うことが度々で、楽しい。

前回は、
「柿本人麻呂の高市皇子挽歌(たかちのみこばんか)」だった。

講師は、「非常に長いので、テキストを見ながら聞いて下さい」
と言った。
5・7調で長々述べたのを「長歌」と言うが、確かに長い。

それは、人麻呂が「文字で歌を書く歌人だったから」、との解説。

「万葉集」の時代は、かな文字がなかった。
口頭で伝えられた歌を、字の書ける人が、漢字にあてて書き残していた。
当然、長い歌はなかった。

人麻呂は枕詞を多用する。
例えば、「鳥が鳴く」は「あづま」の枕詞。
「あづま」の人は「鳥が鳴く」ように、
分からない言葉を発するから。(失礼ね!)


『万葉集』の本、近くの本屋さんに適当なのがなく、
古い本(昭和8年発行)を使っている。
初版は大正14年(1925年)だから、100年近く前に出版された本。

数年前、本の整理をしていた人から、もらった。
奥様の叔母さんが使っていた本、とのことだった。

もらったものの、そのまま本棚にしまい込んでいた。
きれいな本で、ちゃんと読めるし、何より、正確。
90年ぶりに、やっと陽の目を見たのかな?


閑話休題:60年前の話。

人麻呂の『百人一首』の歌
あしびきの 山鳥の尾の しだり尾のながながし夜を ひとりかも寝む

これを、高校で古文の先生は、次のように解説してくれた。

「長い夜をひとりで寝るのだろうか」と言うことを、
枕詞や形容詞で飾った歌だ。

そうかなあ…。このもやもや、近々晴れるかも。





   昭和8年8月25日 7版発行
   定価 1 円 80銭

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