落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

またかいな、ジェンダーフリー

2010年04月16日 | 政治・外交
ジェンダーフリーがゾンビのように復活してきたそうだ。
夫婦別姓ともからめて家族の絆を弱め、伝統破壊、日本解体政策。
ケイコさん、ミズホさん、もう何にもせんでいい。
【主張】男女共同参画案 家族の絆を壊すつもりか 2010.4.16 03:09 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100416/stt1004160309002-n1.htm
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 政府の男女共同参画会議が、来年度から実施する次期基本計画の土台となる中間整理案(計画案)を公表した。家族より個人を重視した制度・慣行を促し、家族の絆(きずな)を壊しかねない選択的夫婦別姓にも「民法改正が必要」と明記するなど問題が多い。
 平成11年にできた男女共同参画社会基本法により、5年ごとに国の基本計画が策定されている。自治体も男女共同参画に関する条例などをつくってきた。
 しかし、男女差別の廃止を強調するあまり、合理的な男女の役割分担や男らしさ女らしさまで否定する傾向が、基本計画や条例に反映され、問題となってきた。
 これに対し、行き過ぎたジェンダーフリー(性差否定)教育に歯止めをかけ、伝統的家族観を盛り込んだ条例をつくる自治体が出るなど是正の動きもでてきた。
 自民党政権時代の16年に、福田康夫官房長官(当時)が「ジェンダーフリー」という言葉を使わないよう自治体を指導する考えを示したこともある。

 現行計画では、行き過ぎたジェンダーフリー教育や過激な性教育への批判を踏まえ、「国民が求める社会と異なる」と戒める文言が入っている。それが今回の案では削られた。是正の流れを妨げはしないか心配だ。
 選択的夫婦別姓について「民法改正が必要」と踏み込んだことも疑問だ。現行計画では「国民の議論が深まるよう努める」との表現にとどめている。内閣府の世論調査でも賛否が拮抗(きっこう)する問題であり、働く女性の中にも別姓制度には反対の意見がある。別姓制度が男女共同参画社会につながるという考え方は、安易すぎないか。
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 さらに気がかりなのは、家族形態の変化やライフスタイルの多様化に触れ、「世帯単位から個人単位の制度・慣行への移行」などの必要性を指摘していることだ。
 たしかに共働き世帯や結婚しない単身者の増加などで社会保障制度の見直しなどが課題になっている。しかし、個人重視が男女共同参画社会にどうつながるのだろう。家族や家庭を軽視することになりかねない。
 相談相手がおらず子育てに悩んで孤立化する若い母親が多い。経済状況から仕事に出ざるをえない母親も増えている。  家族や周囲の支えはますます重要になっている。むしろ家族の絆を重視する視点が必要だ。

自分の子供を虐待死に追いやる信じられぬ事態が多発している。
「いのちを守りたい」を連発した小鳩政権、これも前政権のなせるわざですか。
【虐待 救え子供の命】大阪 悲劇の連鎖はなぜ... 2010.04.16 産経関西
http://www.sankei-kansai.com/2010/04/16/20100416-022876.php
 幼い子供が犠牲になる虐待事件が全国的に後を絶たない。大阪ではこの1カ月間だけでも5件、6人が逮捕される異常な事態となった。夫に子育てを協力してもらえない主婦がストレスをため込んだり、親になる心構えのない若者が思い通りにならない幼児に腹を立てたり、生活苦の不満を子供へぶつけたり…。事件の背景には、今の社会が抱える課題が潜んでいた。・・・・

食料自給率改善(2)

2010年04月16日 | 政治・外交
昨日に続き、農業に関する論説のメモ(抜粋)。

諸君! 2009/04 より
「食料自給率改善に秘策有り 農水官僚を即刻、農村に”下法”せよ」
養老孟司 東大名誉教授 解剖学者

■財界人は「」農業を工業化して生産性を上げていかなければならない」とよく云いますが、私は完全に錯覚しているとおもう。生き物は、カメラやコピー機、クルマといったモノとは違う。生物のシステムが持つ複雑さ精妙さは、デジカメの構造などとは比較すべくもない。・・・生き物を扱う産業である第一次産業を舐めているのではないかといわざるをえないですね。もちろん、農業にもある種の経営感覚が必要なのは当然だが。

■さしあたり食糧自給率なんてものは、第一次産業の危機の本質とは殆ど関係がない。第一次産業の危機とは、とりもなおさず地球環境の危機であり、人間の身体の危機でもあるということ。

■組織の論理に翻弄される・・・
 農協とは本来、農家の利益のために存在する協同組合です。いま全農家の8割を占める兼業農家の利益に関しては、農協はその利益をよく代表し、有効に機能しているといっていい。ところが、農業一筋で頑張っている農家が、もっといい農業をやろうと何か事を起こそうとする、農協の利害とぶつかるということがしばしば起こってくるのです。
 ・「有機農業」をやっていこうとすると、農協にとっては肥料や農薬が売れなくなり利益が減ってしまう。
 ・農地の転売は殆ど不可能。農家の後継者は、仮に他の収入の道があったとしても、高く売却出来るチャンスを待って「農地」をなかなか手放さない傾向がある。そのため不在農家が増えてしまった。耕作放棄地は急増していて、全農地に対する割合は1割、東京都の2倍近い面積に達している。農地は余っているのに、真面目に農業に取り組もうとする人に農地がまわらない。
 ・圃場整備の名目で次々に田んぼが潰されていく。(滋賀県の写真家今森光彦さん)

■奇跡のりんご園(NHKプロフェッショナル・仕事の流儀)
 農薬も肥料の一切使わず、雑草も刈らないという非常識なやり方で無事、果実を実らせた。
 肥料をやらないと、木は一生懸命、根を張って地中から栄養をとろうとし、最終的には大きな寿命の長い木に育つ。
 米国の先端農業では、古代さながらのやり方に回帰する考え方が出てきている。

■林業
 いまや、林政は、森や木、木材という現場から離れ、補助金分配を巡る方法論そのものになってしまった。
 林業復活のためには、まず単年度利益の考え方を棄てること。正反対の長期的視野を持ち、ひとうひとつの山や森、一本一本の木という現場のディテールに応じた取り組みを持つべき。全国一律の補助金制度ではだめ。
 林業は200年計画の世界。伊勢神宮の神宮林。
 長期計画は「家」制度の賜。(青森県屏風山防風林)

■水産業
 日本近海の大陸棚は生産力が低下している。絶えず魚が獲れるような環境保護が必要。

■田舎は最大のセーフティネット
 農家の数は30年前は500万戸あった。今はわずか200万戸で、殆どが兼業農家。その一方、農水省の人員削減は殆ど変わらないのは奇妙な話だ。
 自給率低下を叫んで国民を脅すのは、自分たちの存在意義を主張したいだけではないのか。本当に農業の行く末が心配なら今すぐ田舎へ行って自分で農業をやったらいい。

■地球温暖化
 世界中で「CO2削減、地球温暖化を防止せよ!」の大合唱がおきているが、所詮枝葉に属する問題だ。根本問題は、石油が遠からず枯渇するということだ。
 なぜ輸入品が国産品より安いのか、それは石油が安いからこそ成り立つ、本来あり得ない「常識」だ。原油価格が高騰すればイヤでも食糧自給率は上がるし、食物の「地産地消」もすぐに実現する。

■自然界を秩序という観点からみた、文明の2つのタイプ
 1 外部エネルギーに依存するもの
 石油を大量の消費し、冷暖房完備の快適な生活を享受するアメリカ型。石油を構成する分子結合をバラバラにすることで、人間の側が秩序を得ている。

 2 内部エネルギーをコントロールするもの
 日本はこの型を持つ文明に属すると云える。自然環境の中にある秩序に手を加えることをせず、寧ろ人間の内部エネルギーによってそれに順応していこうとする。「心頭滅却すれば火もまた涼し」。

 自らの脳には無秩序が溜まっていくが、睡眠中の働きによって整備され、秩序の回復がはかられる。だから寝ているときに脳が使うエネルギーの量は、起きているときと同じなのだ。
 外部エネルギーに依存して文明を構築した場合、こういう回復の過程が得られないから、無秩序が放り出されてままになる。それが私の考える環境問題の本質だ。

 極度に「脳化」が進んだ現代文明では、すべてが意識で覆い尽くされ、眠ることを知らない。経済活動では「寝ている時間」など、ゼロ査定だ。でも本当は、起きている時間と同じだけの仕事をやっているわけだ。
 石油枯渇後のエネルギー難の時代、日本的な、無意識な自己治癒作用によって環境問題を解消していくという方法論は再評価されるべきではないか。