落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

「中国海軍の新戦略の始まり」

2010年04月23日 | 政治・外交
小鳩政権で日米同盟が危うい中、シナ人民解放軍海軍が活発化している。
シナの属国になるのか、米に頼らず自前の国防を行うのか、憲法9条教念仏でことたりるのか。
我が国は依然として行く末がはっきりしない。
新党ラッシュだが、シナの軍事脅威や日米安保に言及する政党は皆無。
沖縄近海航行 中国海軍 新戦略の始まり 2010.4.20 13:04 産経
http://sankei.jp.msn.com/world/china/100420/chn1004201308005-n1.htm
(1/2ページ)
 □米「国際評価戦略センター」フィッシャー氏
 【ワシントン=古森義久】駆逐艦2隻、潜水艦2隻、フリゲート艦3隻など計10隻の中国艦隊が10日、沖縄近海を南下したことについて、米国のシンクタンク「国際評価戦略センター」のリチャード・フィッシャー主任研究員は、産経新聞とのインタビューで「中国海軍の新戦略の始まりであり、米軍への挑戦と日本の反応の探察を目的としている」との見解を明らかにした。
 同研究員は、今回の動きが中国人民解放軍海軍としてはこれまで沿岸から最も遠い距離に出ての最大規模の演習行動だと特徴づけ、「日本は中国海軍のこの種の拡大行動にこれから定期的に直面する」と述べた。

 中国側の戦略的狙いについて同研究員は、中国海軍が
(1)遠洋活動能力を高め、多元的な艦隊、機能の確立を目指す新戦略のスタートとしている
(2)訓練は東アジア、西太平洋での米海軍の覇権への挑戦を目指している
(3)今回の艦隊の動きに日本がどう反応するかを考察することを意図している
という諸点をあげた。

 とくに日本への意味については「中国海軍は今回の訓練航行が象徴する拡大活動を今後定着させ、日本との領有権紛争を抱える東シナ海での海軍力の増強によって、主権の主張に、より強い実効を発揮させることを意図している」と述べ、中国が沖縄諸島に関しても日本の領有権を明確には認めていない点を指摘した。
(2/2ページ)
 また、今回の中国艦隊の保有兵器に関連して
(1)キロ級潜水艦が搭載する超音速のSS-N22サンバーン艦対艦ミサイルが有事の際、日本の自衛隊艦艇への大きな脅威となる
(2)ソブレメンヌイ級駆逐艦が搭載する超音速SS-N27シズラー艦対艦ミサイルも自衛隊への脅威となるほか、米軍艦艇への接近拒否の威力を発揮できる
ことを指摘した。


【主張】中国ヘリ異常接近 危険な挑発行為非難する 2010.4.23 02:59 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100423/plc1004230259003-n1.htm
 沖縄南方で活動中の中国海軍艦艇の艦載ヘリコプターが海上自衛隊の護衛艦に異常接近し、外務省は「危険な行為」として中国側に抗議した。
 中国艦載ヘリによる異常接近は8日に次いで2度目で、意図的な示威行動の疑いもある。言語道断の危険な挑発行為として強く非難する。

 それにもまして日本の対応も問題だ。
外務省の抗議は最低限当然だが、最初の接近への対処は4日も遅れ、鳩山由紀夫首相は日中首脳会談でこの問題を回避した。結果的に2度も接近を許したのは極めて遺憾である。中国艦艇の活動海域は沖ノ鳥島にも近く、鳩山政権は日本の主権と海洋権益を守る毅然(きぜん)たる態度を示すべきだ。

 中国艦艇はミサイル駆逐艦やキロ級潜水艦などからなる。東シナ海での訓練を経て10日夜、沖縄本島西南西の公海をこれ見よがしに南下し、日本の領土である沖ノ鳥島の周辺で活動を続けている。
 最初の接近は8日、東シナ海で警戒中の護衛艦「すずなみ」に艦載ヘリが90メートルまで接近した。また、2度目は21日午後、沖縄南方の公海上で護衛艦「あさゆき」から90メートルに接近した上に周囲を2周するなどしており、明らかに初回よりも挑発的といえる。

 外務省は最初の接近で当日夜に防衛省から連絡を受けたものの、「抗議すべきか慎重に検討」(岡田克也外相)していたため、中国側に事実確認を求めたのは4日後の12日になってからだった。
 しかもワシントンで翌日(現地時間12日)行われた日中首脳会談は、首脳レベルで胡錦濤国家主席に抗議と注意を喚起すべき機会だったにもかかわらず、鳩山首相はこの問題に触れなかった。
 岡田氏によれば「首相と周辺で総合判断した結果、首脳会談の議題にしなかった」というが、この説明には疑義を呈さざるを得ない。異常接近は「安全航行上、極めて危険」(防衛省)であるだけでなく不測の事態を誘発しかねない重大なリスクを伴うからだ。

 中国海軍は近年、沖縄や尖閣諸島を含む海域で活動を強化している。国際法に違反した原潜の日本領海潜没航行や米空母への異常接近、駆逐艦隊の津軽海峡通過などの例をみても、日米による警戒と監視を怠れば日本の海洋権益への脅威はさらに増すだろう。
 鳩山首相と岡田外相は根底から認識を改め、国益を守ることが国家の責務と肝に銘じるべきだ。