落葉松亭日記

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TPP交渉参加の判断基準

2013年02月09日 | 政治・外交
関税例外、オバマ氏と確認=TPPで安倍首相 2013年 2月 08日 15:01 JST 更新
http://jp.wsj.com/article/JJ10299246297244674309816387296601298226118.html

 安倍晋三首相は8日の衆院予算委員会で、環太平洋連携協定(TPP)交渉について「私自身が『聖域なき関税撤廃』を(参加の)前提としているのか確認する必要がある」と述べ、今月下旬に予定しているオバマ米大統領との首脳会談で議題として取り上げる意向を示した。首相は「(関税撤廃の例外があるか)感触を得ることができるかが重要なポイントだ」とも語った。日本維新の会の山田宏氏への答弁。
[時事通信社]

「聖域なき関税撤廃」あらゆる品目について関税を撤廃とは、素人でもホンマに大丈夫かと云いたくなる。
昨年一月頃、 「軽自動車規格」廃止要求というのもあった。 日本の文化破壊まで起こされてはかなわない。

安倍さんは其処を確認すると仰っている。
学者やジャーナリストが賛否両論を出して、凡夫にはなかなか解りにくい。
中には日米安保にも言及するものもある。
人気の経済ジャーナリスト三橋貴明氏のブログより
TPPの「メリット」は何なのか? 2013-02-09 07:49:19
http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11466649991.html

・・・・・(前略)・・・
『TPP交渉参加の判断基準
① 政府が、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対する。
② 自由貿易の理念に反する自動車等の工業製品の数値目標は受け入れない。
③ 国民皆保険制度を守る。
④ 食の安全安心の基準を守る。
⑤ 国の主権を損なうようなISD条項(注)は合意しない。
⑥ 政府調達・金融サービス等は、わが国の特性を踏まえる。
(注)ISD条項…外国政府の差別的な政策により何らかの不利益が生じた場合、投資家(Investor)である当該企業が相手国政府(State)に対し、差別によって受けた損害について賠償を求める(Dispute)権利を与えるための条項。これが濫用されて、政府・地方自治体が定める社会保障・食品安全・環境保護などの法令に対し、訴訟が起こされる懸念があります。』

 前にも書きましたが、上記が守られるのであれば、別にTPP交渉参加に反対したりは致しません。と言いますか、
「自民党はTPP交渉参加の判断基準を明確にしています。 」
 と断言して、上記の六条件を提示したわけですから、これをそのまま持っていけばいいんじゃないですかね。
まず、アメリカに「じゃ、イラね」と言われるでしょうが。
 いずれにしても、TPPは西田先生のビデオじゃないですが、
「デメリットは100でも上げられる(わたくし、本当に100以上あげられます)が、メリットがない。
デメリットを回避する手段を示されても、メリットがない以上、交渉に参加する意味もない
 というのが、現実の日本が置かれた状況です。

 そして、TPP推進派は、
「TPPに入れば物価が下がる!」←デフレの国が物価下げてどうしたいの?
「TPPに入ればアメリカが日本を守ってくれる!」←アメリカ議会が「日本がTPPに入れば、核攻撃を受けるリスクを冒しても、尖閣諸島という日本国の辺境の島を守るために大統領に武力行使の権限を与える」保証を下さいな。
「TPPは中国包囲網だ!」←別に中国を自由貿易圏から締め出すわけでも、アメリカが中国と敵対するわけでもないのに、なぜ包囲網・・・・?
 などなど、中二病の妄想や、戦後を象徴する「お花畑思考」なメリットしか提示してくれません。

 デメリットがあれば、やらないのは当然ですが、「メリットがない」場合も同じなのですよ。これまた当たり前でしょ、そんなこと。