「スメハラ」、スメル(におい)・ハラスメントの略語だそうな。
おそらく日本にしか通じない造語と思われる。はっきり云えば臭公害だ。
あの洗濯洗剤の匂い。メーカーは「香り」のつもりらしい。
自分も、しがない公団アパート住まいで、春から秋にかけて窓を開放して暮らす時期はこれに悩まされる。
洗濯日和ともなると、プンプンとキツーイ香料の匂いが漂ってくるのだ。
なんでこんなに人工香料を入れる必要があるのだろうか。
お隣さんに「あんさんとこ、洗剤どこのメーカーのもの使うてまんの、ものすごい匂いキツイねぇ」なんてなかなか云えるものではない。
トイレットペーパーもそうだ。うっかり「花の香り付き」を買おうものなら、使い切るまでトイレに入る度に買ったことを後悔しながらキバルことになる。
メーカーさんよ、付加価値もほどほどに、あんまり余計なことしないように願います。
良心的なメーカーさん、是非無臭タイプを、大きな「無臭」マークを付けて売上伸ばしてください。
ついでに云うと・・もう通勤電車には乗らなくなったが、化粧品の匂いのキツイ人いたなぁ。あれもスメハラだな。
おそらく日本にしか通じない造語と思われる。はっきり云えば臭公害だ。
あの洗濯洗剤の匂い。メーカーは「香り」のつもりらしい。
自分も、しがない公団アパート住まいで、春から秋にかけて窓を開放して暮らす時期はこれに悩まされる。
洗濯日和ともなると、プンプンとキツーイ香料の匂いが漂ってくるのだ。
なんでこんなに人工香料を入れる必要があるのだろうか。
お隣さんに「あんさんとこ、洗剤どこのメーカーのもの使うてまんの、ものすごい匂いキツイねぇ」なんてなかなか云えるものではない。
トイレットペーパーもそうだ。うっかり「花の香り付き」を買おうものなら、使い切るまでトイレに入る度に買ったことを後悔しながらキバルことになる。
メーカーさんよ、付加価値もほどほどに、あんまり余計なことしないように願います。
良心的なメーカーさん、是非無臭タイプを、大きな「無臭」マークを付けて売上伸ばしてください。
ついでに云うと・・もう通勤電車には乗らなくなったが、化粧品の匂いのキツイ人いたなぁ。あれもスメハラだな。
日本で「鼻戦争」が勃発―香り付き柔軟剤に苦情も 2013/12/13
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303747904579255870357771580.html?reflink=Goo&gooid=nttr
By MAYUMI NEGISHI AND PHRED DVORAK
【東京】日本の環境省は今夏、省エネ対策でエアコンのあまり効いていないオフィスで働く女性向けに、奇抜な暑さ対策を考え出した。女性のクールビズのポイントについて説明したウェブサイトで、汗の臭いを抑えるために香り付きの柔軟剤を使うことを提案したのだ。
香料好きな米国では柔軟剤の香りは数ある香りの1つにすぎないかもしれないが、さりげない香りを好む日本では、ちょっとした問題を引き起こした。
バラ戦争ならぬ「鼻戦争」だ。
近年、多くの日本の消費者が、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の柔軟剤「ダウニー」をはじめとする香り付きの柔軟剤を使用し始めている。そのため、1年を通して日本中至る所で物干しざおに春の花の香りが漂うようになった。しかし、香り付きの製品の人気が高まるにつれ、それに異議を唱(とな)える人たちも出てきている。そうした人たちはダウニーや日本の同様の製品を「近所迷惑」や「公害」、「ハラスメント」になぞらえ、自治体当局や規制当局に働きかけている。その結果、小さいものではあるが、いくつか勝利を収めている。
環境省の香り付き柔軟剤の推奨を受け、化学物質過敏症支援センターや「香料自粛を求める会」などの団体が行動に乗り出した。また、受動喫煙ならぬ「受動ダウニー」についてブログで怒りをあらわにする人も登場している。日本のメディアからは「スメル(臭い)」と「ハラスメント」と組み合わせた「スメハラ」という造語も飛び出した。
反農薬東京グループは環境省宛てに要望書を提出した。ネットに公開された要望書によると、その中で同グループの辻万千子代表は「『匂い対策となる香り付き柔軟剤』については、開いた口がふさがりませんでした。貴省は、大勢の人たちが柔軟剤や香料で健康被害を受けていることをご存知なかったのですか」と述べている。
また、あるブロガーも「近所迷惑!ダウニー臭い!」と題したブログで、「環境省として、あまりにも、浅はかな提案が含まれているようです」と同様の意見を示した。
辻氏の要望書に対し、環境省は文書で、柔軟剤は調査で女性が挙げた問題の解決策として提案したもので、健康被害との関連性を示す十分な証拠はないと回答した。
しかし、環境省は数日後、物議を醸した提案を「元気に夏を乗り切るには旬の食材を―夏野菜で体の中からクールダウン」という文言に差し替えた。
この件について、米オハイオ州シンシナティにあるP&G本社の広報担当者にコメントを求めたところ、東京オフィスに問い合わせるよう促された。東京オフィスの広報担当者は、敏感な問題だとしてコメントを控えた。
この香りをめぐる争いの一因は、日本の消費者文化の変化にある。欧米人の好きな石けんからアフターシェーブローションに至るまであらゆるものに使用されている鼻を突くブーケの香りを、日本人は長年鼻であしらってきた。香の煙の控えめな香りを良しとする日本文化の中で、香水やオーデコロンの売り上げは苦戦している。調査会社ユーロモニター・インターナショナルによると、日本は美容・パーソナルケア製品に関しては世界第2位の市場だが、香水や芳香剤の消費に関しては19位だ。
奈良市の薬師寺と公益財団法人「お香の会」の事務局長を務める三井正昭氏は、香道では目覚めや異なる世界観を得るために「心で香りを聞く」とし、「欧米では、においは嫌な臭い、臭いものを隠すために用いられる。全然違う」と話す。「お香の会」は日本文化と香の良さを伝えるために2009年に創設された。
柔軟剤市場で世界をリードする「ダウニー」が日本で発売されたのは2002年。米国での発売から実に40年後だ。
しかも、「ウルトラダウニー」を日本に持ち込んだのはP&Gではなく、パーソナルケア製品の輸出入を手掛けるシービックだ。P&Gジャパンの広報担当者によると、ダウニーの香りは「日本の市場には適していない」と判断し、同社の欧州向け柔軟剤「レノア」の香りを抑えた日本独自の製品を販売した。
しかし、シービックは商機を嗅ぎ取っていた。ダウニーの売り上げは急増し、10年以上にわたって毎年2桁から3桁の伸びを見せている。女性誌でも人気の男性タレントがダウニーを使用しているという記事が取り上げられた。
花王やライオンなど日本の柔軟剤メーカーも、「フレア フレグランス フローラル&スウィート」や「ソフラン アロマリッチ」といった名称の従来より香りの強い柔軟剤を販売し始めた。また、ネイチャーラボは「香りのセレブ」とうたった柔軟剤「ランドリン」を販売している。
日本香料工業会(JFFMA)によると、柔軟剤や石けんなどの商品に使用されている香料の年間生産量と輸入量は08年から12年の間に合わせて22%増加し1万2502トンに達している。ある業界団体によると、今年9月30日までの半年間で、香り付き柔軟剤市場は前年の2倍を超える規模にまで成長している。
また、柔軟剤の香りが最大限に出るようにするためのコツ(洗濯物を屋外ではなく室内に干す)から、衣類のかびの臭いを取り除くための方法(それら衣類を柔軟剤に浸したタオルで拭く)まで、柔軟剤のあらゆる活用方法を紹介したブログムもあふれている。
しかし、臭いに関して従来的な考えを持つ人たちは、もうたくさんだと述べ、アロマ拡大競争の終息を訴えている。
東京近郊在住の木村優子さんは、「この1年で香りは本当に強くなった」と話す。木村さんは、電車で男子高校生の一団を見かけると慌てて降りている。柔軟剤の香りを最も強く漂わせているのが男子高校生だという。「普通の空気が恋しい」と木村さん。
過去1年で、国民生活センターのホットラインに寄せられる、香り付き柔軟剤をはじめとする香料で頭痛や吐き気をもよおしたとする苦情の電話は急増している。
同センターでは、さまざまな柔軟剤をテストし、健康被害の有無を確認したが、その結果は何とも言えないという。しかし、同センターは9月、柔軟剤使用者に注意を促した。時間の経過と共に嗅覚が鈍り、柔軟剤を多く入れすぎている可能性があるとし、「他人は不快に感じることもあるということを認識」するよう促した。
日本石鹸洗剤工業会の広報担当者は、メーカーに柔軟剤の1度の使用量の目安を少なくするよう要請することも検討していると述べた。シービックは年内に、同社で扱う柔軟剤に「香りの感じ方や好みが個人により異なるので、適正な使用量を守って、香りを楽しんでください。誰かに迷惑をかけるのはやめて、楽しんでください」といった内容の文書を添付する予定だという。
岐阜県在住の元教師で、現在「香料自粛を求める会」の代表を務める小沢祐子氏は「現代社会の公害にも値する」と話す。「香料自粛を求める会」は香料アレルギーや嗅覚過敏に対する意識向上を目的に3年前に創設された。小沢氏は、鋭い鼻を突く香りを漂わせたファッショナブルな女性の横を通り過ぎた後に気を失ったことが2度あると話し、そんなことは2度と起こらせないと意気込む。
小沢氏は岐阜市に対し、ガスマスクを付け、自らの症状を説明しながら、人々に芳香剤の使用抑制を呼びかけるサインを市役所の各所に掲示するよう訴えた。
岐阜市当局者は現在、自分たちは香水や整髪剤の使用は避けていると話す。しかし、ある職員は「柔軟剤は難しい。他の人が買うケースが多いので。うちはかみさんが決めている」と話す。
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702303747904579255870357771580.html?reflink=Goo&gooid=nttr
By MAYUMI NEGISHI AND PHRED DVORAK
【東京】日本の環境省は今夏、省エネ対策でエアコンのあまり効いていないオフィスで働く女性向けに、奇抜な暑さ対策を考え出した。女性のクールビズのポイントについて説明したウェブサイトで、汗の臭いを抑えるために香り付きの柔軟剤を使うことを提案したのだ。
香料好きな米国では柔軟剤の香りは数ある香りの1つにすぎないかもしれないが、さりげない香りを好む日本では、ちょっとした問題を引き起こした。
バラ戦争ならぬ「鼻戦争」だ。
近年、多くの日本の消費者が、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)の柔軟剤「ダウニー」をはじめとする香り付きの柔軟剤を使用し始めている。そのため、1年を通して日本中至る所で物干しざおに春の花の香りが漂うようになった。しかし、香り付きの製品の人気が高まるにつれ、それに異議を唱(とな)える人たちも出てきている。そうした人たちはダウニーや日本の同様の製品を「近所迷惑」や「公害」、「ハラスメント」になぞらえ、自治体当局や規制当局に働きかけている。その結果、小さいものではあるが、いくつか勝利を収めている。
環境省の香り付き柔軟剤の推奨を受け、化学物質過敏症支援センターや「香料自粛を求める会」などの団体が行動に乗り出した。また、受動喫煙ならぬ「受動ダウニー」についてブログで怒りをあらわにする人も登場している。日本のメディアからは「スメル(臭い)」と「ハラスメント」と組み合わせた「スメハラ」という造語も飛び出した。
反農薬東京グループは環境省宛てに要望書を提出した。ネットに公開された要望書によると、その中で同グループの辻万千子代表は「『匂い対策となる香り付き柔軟剤』については、開いた口がふさがりませんでした。貴省は、大勢の人たちが柔軟剤や香料で健康被害を受けていることをご存知なかったのですか」と述べている。
また、あるブロガーも「近所迷惑!ダウニー臭い!」と題したブログで、「環境省として、あまりにも、浅はかな提案が含まれているようです」と同様の意見を示した。
辻氏の要望書に対し、環境省は文書で、柔軟剤は調査で女性が挙げた問題の解決策として提案したもので、健康被害との関連性を示す十分な証拠はないと回答した。
しかし、環境省は数日後、物議を醸した提案を「元気に夏を乗り切るには旬の食材を―夏野菜で体の中からクールダウン」という文言に差し替えた。
この件について、米オハイオ州シンシナティにあるP&G本社の広報担当者にコメントを求めたところ、東京オフィスに問い合わせるよう促された。東京オフィスの広報担当者は、敏感な問題だとしてコメントを控えた。
この香りをめぐる争いの一因は、日本の消費者文化の変化にある。欧米人の好きな石けんからアフターシェーブローションに至るまであらゆるものに使用されている鼻を突くブーケの香りを、日本人は長年鼻であしらってきた。香の煙の控えめな香りを良しとする日本文化の中で、香水やオーデコロンの売り上げは苦戦している。調査会社ユーロモニター・インターナショナルによると、日本は美容・パーソナルケア製品に関しては世界第2位の市場だが、香水や芳香剤の消費に関しては19位だ。
奈良市の薬師寺と公益財団法人「お香の会」の事務局長を務める三井正昭氏は、香道では目覚めや異なる世界観を得るために「心で香りを聞く」とし、「欧米では、においは嫌な臭い、臭いものを隠すために用いられる。全然違う」と話す。「お香の会」は日本文化と香の良さを伝えるために2009年に創設された。
柔軟剤市場で世界をリードする「ダウニー」が日本で発売されたのは2002年。米国での発売から実に40年後だ。
しかも、「ウルトラダウニー」を日本に持ち込んだのはP&Gではなく、パーソナルケア製品の輸出入を手掛けるシービックだ。P&Gジャパンの広報担当者によると、ダウニーの香りは「日本の市場には適していない」と判断し、同社の欧州向け柔軟剤「レノア」の香りを抑えた日本独自の製品を販売した。
しかし、シービックは商機を嗅ぎ取っていた。ダウニーの売り上げは急増し、10年以上にわたって毎年2桁から3桁の伸びを見せている。女性誌でも人気の男性タレントがダウニーを使用しているという記事が取り上げられた。
花王やライオンなど日本の柔軟剤メーカーも、「フレア フレグランス フローラル&スウィート」や「ソフラン アロマリッチ」といった名称の従来より香りの強い柔軟剤を販売し始めた。また、ネイチャーラボは「香りのセレブ」とうたった柔軟剤「ランドリン」を販売している。
日本香料工業会(JFFMA)によると、柔軟剤や石けんなどの商品に使用されている香料の年間生産量と輸入量は08年から12年の間に合わせて22%増加し1万2502トンに達している。ある業界団体によると、今年9月30日までの半年間で、香り付き柔軟剤市場は前年の2倍を超える規模にまで成長している。
また、柔軟剤の香りが最大限に出るようにするためのコツ(洗濯物を屋外ではなく室内に干す)から、衣類のかびの臭いを取り除くための方法(それら衣類を柔軟剤に浸したタオルで拭く)まで、柔軟剤のあらゆる活用方法を紹介したブログムもあふれている。
しかし、臭いに関して従来的な考えを持つ人たちは、もうたくさんだと述べ、アロマ拡大競争の終息を訴えている。
東京近郊在住の木村優子さんは、「この1年で香りは本当に強くなった」と話す。木村さんは、電車で男子高校生の一団を見かけると慌てて降りている。柔軟剤の香りを最も強く漂わせているのが男子高校生だという。「普通の空気が恋しい」と木村さん。
過去1年で、国民生活センターのホットラインに寄せられる、香り付き柔軟剤をはじめとする香料で頭痛や吐き気をもよおしたとする苦情の電話は急増している。
同センターでは、さまざまな柔軟剤をテストし、健康被害の有無を確認したが、その結果は何とも言えないという。しかし、同センターは9月、柔軟剤使用者に注意を促した。時間の経過と共に嗅覚が鈍り、柔軟剤を多く入れすぎている可能性があるとし、「他人は不快に感じることもあるということを認識」するよう促した。
日本石鹸洗剤工業会の広報担当者は、メーカーに柔軟剤の1度の使用量の目安を少なくするよう要請することも検討していると述べた。シービックは年内に、同社で扱う柔軟剤に「香りの感じ方や好みが個人により異なるので、適正な使用量を守って、香りを楽しんでください。誰かに迷惑をかけるのはやめて、楽しんでください」といった内容の文書を添付する予定だという。
岐阜県在住の元教師で、現在「香料自粛を求める会」の代表を務める小沢祐子氏は「現代社会の公害にも値する」と話す。「香料自粛を求める会」は香料アレルギーや嗅覚過敏に対する意識向上を目的に3年前に創設された。小沢氏は、鋭い鼻を突く香りを漂わせたファッショナブルな女性の横を通り過ぎた後に気を失ったことが2度あると話し、そんなことは2度と起こらせないと意気込む。
小沢氏は岐阜市に対し、ガスマスクを付け、自らの症状を説明しながら、人々に芳香剤の使用抑制を呼びかけるサインを市役所の各所に掲示するよう訴えた。
岐阜市当局者は現在、自分たちは香水や整髪剤の使用は避けていると話す。しかし、ある職員は「柔軟剤は難しい。他の人が買うケースが多いので。うちはかみさんが決めている」と話す。