落葉松亭日記

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石原氏引退表明

2014年12月17日 | 政治・外交
次世代の党顧問の石原慎太郎氏が記者会見で引退表明をした。
82歳、まだまだ政界で活躍できるお歳と思うが・・・。
「憎まれて死にたい」「橋下首相あり得る」「「私が首相なら(中国船を)追っ払う」 など石原節も健在なだけに惜しい。
石原慎太郎氏の引退会見詳報 中国共産党独裁、壊滅させなければ  産経新聞2014年12月17日(水)07:59
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/snk20141217073.html

 ■言いたいこと言い、憎まれ死にたい
 ■「歴史の十字路」に身をさらした
 ▼冒頭発言
 大してニュースバリューもないこの私が、大がかりな記者会見を申し込んだ理由は、私も延べ50年以上政治に携わってきて、今度の衆院選でああいう(落選の)結果になって、引退を決心したからだ。
 かねがね私は衆院解散をきっかけに引退するつもりだった。私自身も肉体的にひびが入り、見回してみると国会議員の中の最高齢者になっていた。かつては奥野誠亮さんという尊敬すべき大先輩が、90歳を過ぎるまでかくしゃくとして国会議員を務められたが、とても私にはその自信も能力もないので、引退を声明しようと思った。

 振り返ってみると、参院の全国区から始まって、衆院議員を25年務め、思うところあって東京都知事に就任した。できるだけのことはやったつもりだ。どの国も物書きが政治に参画、コミットするのは例がないわけではない。
 今までのキャリアの中で、「歴史の十字路」に何度か自分の身をさらして立つことができたことは、政治家としても物書きとしてもありがたい、うれしい経験だった。
 それをもって、私が欣快(きんかい)として、わりと晴れ晴れとした気持ちで政界を去れるな、という気でいる。
                   ◇
 ■演説うまい「橋下首相」あり得る

 ▼質疑応答
 --選挙では石原氏も、次世代の党も討ち死にした
 「次世代の党という党名そのものに私は異議を唱えていた。説明しなくてはなかなか意思が伝わらないネーミングだった。政党の名前としてはどうも問題がある。いくつか他にも案があって、『新党富士』や『新党ヤマト』でいけばよかったと思う。(選挙戦に)時間がなかったこと、日本維新の会が分党したことも結果につながった」

 --自主憲法制定は
 「憲法は良い意味でも悪い意味でも、これだけ日本社会に定着してしまうと、国民の関心はあまり憲法にないという気がする。本当に憲法を変えなくてはいけないと考えている人は、残念ながら希少な存在でしかなくなった」
 「あの醜い前文ひとつを見ても、助詞の間違いがたくさんある。例えば『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し』。せめて『に』だけは国文学者を集めて、変えようじゃないかと、俺がアリの一穴となって憲法を変えることができるんじゃないかと(衆院予算委員会で安倍晋三首相に)いったら、安倍さんは残念ながら答えませんでしたな」

 --今日は田中角栄元首相の命日だが、宿敵の田中元首相と安倍首相に何を言い残すか
 「安倍さんには初志貫徹してもらいたい。角栄という人物は素晴らしかった。あんな面白い人はいない」

 --(石原氏が参加した自民党政策集団の)青嵐会をやっているころは河野洋平氏のような憲法改正反対派が自民党内にもいた
 「さあ。河野君というのはまったく例外的な人物で、私は大嫌いだ」

 --今回の選挙で民意は何を示したか
 「共産党の躍進だと思う。共産党への支持は、自分たちを囲んでいる社会的な現実に対する、漠として感じている現況への不満の社会心理学的なリアクションだ。これから日本を担っていく20、30代の人にあまり希望がない、自分の人生に対して大きな期待を持てない現象だ。その不満や不安がこの結果になった」

 --橋下徹(大阪市長)という政治家と出会った
 「彼は天才だ。私は絶対、(衆院選に)彼は出るべきだと思った。前日まで私は何度も電話をして口説いたが、出なかった。本当に残念だ。私は彼に『君は大阪の井戸の中にいて、なかなか大海が見えていない。一回井戸から出て、国会議員になって日本を全部眺めろよ』といったが、残念ながら忌避した」

 --橋下氏が首相になる可能性はあるか
 「あると思う。あんなに演説のうまい人をみたことがない」

 --忘れ得ない「歴史の十字路」は
 「(元首相の)佐藤栄作さんに随行してワシントンに行ったとき、日本の国会議員として初めて米国の戦略基地を訪れた。佐藤はすごい人だと思う。非核三原則を唱えながら、米大統領のジョンソンに『日本は核を持ちたい』といって断られている。それをあきらめた後、ニクソン(米大統領)と丁々発止やりながら、ドイツと一緒に核開発しようと持ちかけている。これだけの大きな二枚舌を使った政治家はいない」
 「私は米国の核の傘は全く信用できないということを暴いた。そのおかげで核保有論者にされたが、あの体験は日本に覚醒をもたらしたし、自分にとっても歴史的な十字路に立ったポイントだと思っている」

 --中国が嫌いか
 「嫌いだ。共産主義を好きな人はいない。共産中国は嫌いだ。(中国は)チベットをなくした」

 --日中関係はこれからどうすればいいか
 「(中国人は)もうちょっと頭を冷やして、共産党の独裁というのを壊滅させる。それが、幸せなことではないか」

 --中国の若者にメッセージを
 「自分の人生を自由闊達(かったつ)に開いていくために、共産党の独裁というのを壊滅させなければだめだ」

 --尖閣諸島(沖縄県石垣市)での日本と中国の衝突で、自分が首相ならどう対応していたか
 「私が首相なら(中国船を)追っ払う。けんかを仕掛けているのは向こう(中国)だ。頭を冷やした方がいいよ、シナの人は」

 --引退後は何をするか
 「若い内外の芸術家を育てたい。アラブや東南アジアなどの若い芸術家に日本に来てもらい刺激を受けて、新しい芸術を世界のために展開してもらいたい。来年もまだ生きてて元気だったら、ヨットのレースの試合をしたい」

 --今の心境は
 「いつ死ぬか知らないが間もなく死ぬのだろう。死ぬまでは言いたいことを言い、やりたいことをやる。人から憎まれて死にたい」
石原氏の足跡(同記事より)