落葉松亭日記

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天津爆発-4

2015年08月27日 | 世相
12日の天津爆発から2週間、時間が経つにつれその実像と中共の隠蔽体質が明らかになってきている。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成27年(2015)8月28日(金曜日)通算第4637号    <前日発行>
http://melma.com/backnumber_45206/

天津大爆発の真相究明をさせない中国共産党の体質
21トンTNT火薬に相当する爆発力とはスカッドミサイル100本


 スカットミサイルに搭載できる爆薬は200キロから250キロとされる。
 天津812大爆発は一回目がTNT火薬に換算して一トン、二回目が21トンと推定された。となるとスカッドミサイルおよそ100本が一定箇所に集中して撃ち込まれたと想定していいだろう。 まるで戦争、ビルが木っ端微塵と吹き飛び、爆発現場には大穴があいた。

 もし巡航ミサイル「トマホーク」の通常装備に置き換えると3本分にあたる。
 トマホークミサイルに搭載の爆弾は通常454キロ爆弾が16個。ミサイル一本につき、およそ7・3トン。
したがって天津大爆発の規模を比較すれば、トマホーク三本分に相当することになる。

 産経新聞(8月27日)に寄稿した石平氏の論文によれば、中国国務院は天津の事故究明特別チームを送り込んだが、なんとこの現場検証責任の楊棟梁(元天津副市長)を「重大な規律違反」というイチャモンをつけて中央規律委員会が身柄を拘束し連行したという。
習近平主流派にとっては、国務院特別チームに捜査され、原因が究明されることを懼れての措置である。

 前号でも指摘したように、天津は各派閥の利権の巣窟と化けており、前書記の張高麗は江沢民に胡麻をすって政治局常務委員入りしている。張高麗はいま、シルクロード構造大プロジェクトの責任者である。
 天津を地盤とする政治家は李瑞環(元政治局常務委員)である。かれは大工出身で、庶民に人気があり、胡錦涛に近かった。かれの一族が天津利権に関与した。
  前の市長だったのは戴相龍で、かれは女婿のスキャンダルに揺れて失脚寸前、いま拘束されているとされる。
戴相龍は、しかも中国人民銀行総裁だった人である。

 爆発した倉庫は危険物取り扱い許可を得た、資本金の小さな利権集団であるが、会社情報は事故直後からネットから削除された。役員リストが消え、責任の所在が分からない。逮捕された「経営者」というのは雑魚である。
 背後にいる大物政治家らの名前は、一切でてこないため、共産党はなんとしても、原因を究明させない腹づもりなのだ。

天津事故に見た習近平体制の綻び
http://www.sankei.com/column/news/150827/clm1508270009-n1.html
産経2015.8.27 12:50更新【石平のChina Watch】

 中国発の株安が世界経済にパニックを引き起こした。中国経済の自壊が始まるなかで、私が注目したのが、今月12日に起きた天津市の大爆発事故の処理に当たっての政権側の混乱ぶりである。
 たとえば「神経ガス検出」の一件、中国中央テレビは現場に出動した北京公安消防総隊幹部の話として、「爆発が起きた付近の大気から神経ガスの成分が検出された」と伝えたのに対し、天津市環境保護局は「検出されていない」と否定した。さらに、新華社通信は専門家の話として「爆発現場では神経ガスは生成できない」と報じた。

 中央テレビの報道に対する天津市当局および新華社の否定と反論は、「不都合な情報」に対する隠蔽(いんぺい)工作の疑いもあるが、問題は「不都合な情報」であるなら、同じ政権側の中央テレビがなぜそれを出してしまったのか、である。結果的には共産党宣伝部直轄の中央テレビが伝えた重要情報を、同じ宣伝部管轄下の新華社が否定し、打ち消すという前代未聞の異常事態が起きたのである。

 政権内部の乱れが見えてきた別の出来事もある。
 爆発事故直後に、中国政府(国務院)は「事故対応チーム」を編成し、楊棟梁・国家安全生産監督管理総局長をチーム責任者として現場に派遣した。楊氏は天津市の副市長を長く務めた人物で国家の「安全生産」の総責任者だから、この人事は妥当と見るべきであろう。そして楊氏は実際、17日まで現場で事故処理の指揮をとっていた。

 ところが18日になって共産党中央規律検査委員会は突如、楊氏に対し「重大な規律違反と違法行為で調査している」と発表した。楊氏はただちに現場から連れ去られ、拘束されたという。
 規律検査委が楊氏の「違法行為」を調べているなら当然、天津事故以前から始まっているはずだ。つまり事故発生後、国務院が彼を責任者として現場に派遣したということは、規律検査委の調査が中国政府の中枢であり、楊氏所属の国務院にすら知らされていないということだ。
 そして、事故処理の最中に現場の責任者をいきなり失脚させるとは、あたかも政府が急ぐ事故処理を、党の規律検査委が横から妨害しているようにも見える。

 習近平国家主席が自ら「事故の迅速かつ円満な処理」を指示したにもかかわらず、規律検査委はなぜこのような唐突な「妨害行動」に出たのか。
 真相は不明だが、少なくとも、「国家的危機」ともいうべき天津爆発事故への処理に当たって、党の機関と政府が歩調を合わせず、むしろバラバラになって互いを邪魔し合うような状況となっているのは明らかである。

 共産党政権成立以来、何事に当たっても中央指導部の「一元的指導下」で党と政府、宣伝機関などが一枚岩となって行動することは「優良なる伝統」であった。習近平政権になって、習氏自身が指導部に対する全党幹部の「無条件従属」を求め、毛沢東並みの権限集中を図ってきたことも周知の事実である。
 しかし、今回の天津爆発事故の処理に際し、中央テレビや新華社、そして国務院と規律検査委の取った一連の行動には「一元的指導」のかけらも感じられない。むしろ、政権内部の乱れと習氏自身の統率力の欠如が露呈されているだけである。

 こうした中で、政権が全力を挙げて展開してきた「上海株防衛戦」も既に敗色濃厚となっている。習氏肝いりで政権の浮揚策としていた「9月3日反日行事」も世界の主要先進国からソッポを向かれそうな状況である。
 成立から3年足らず。一時に強固な権力基盤を固めたかのように見える習近平体制は早くも綻(ほころ)びを見せて、転落への下り坂にさしかかっているようである。

【プロフィル】石平
 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。

鳴霞氏:「月刊中国」ジャーナリスト
天津大爆発の真相は習近平暗殺未遂事件!〈鳴霞〉
https://www.youtube.com/watch?v=uFxwvg_2P50

2015/08/23 に公開
2015年8月12日に発生した天津大爆発は、習近平国家主席暗殺に失敗した反・習近­平派が、証拠隠滅のために起こした爆破事件だったことを、「月刊中国」編集長の鳴霞氏­が、都内のセミナーで明らかにしました。
8月22日に都内で開催された、鳴霞氏の新刊『中国 驚愕の性奴隷』出版記念講演会(JAPAN+主催)において、鳴霞氏は独自の取材によ­って、今回の爆発事件の真相と、共産党内部で現在何が起きているのかを、1時間半にわ­たって講演。
そのごく一部の抜粋映像をお届けします。
(全編DVDは鳴霞公式サイトにて準備中)
※鳴霞公式サイト
http://meikaschool.sakura.ne.jp/db/