北朝鮮はこれまで数回ミサイルの発射実験を行ってきたが、今回の軍事パレードでは発射はなかった。
日本では先月安保法案が成立したが、集団的自衛権の抑止効果とみる意見もみられた。
■【朝鮮半島ウオッチ】金正恩氏が10月10日に立党70周年の「祝砲=ミサイル」を発射できない3つの理由とは… 2015.10.8 16:30
http://www.sankei.com/premium/print/151003/prm1510030020-c.html
日本では先月安保法案が成立したが、集団的自衛権の抑止効果とみる意見もみられた。
北朝鮮、大規模な軍事パレード開始 改良型ICBMが登場する可能性も ミサイル発射の兆候はなし 2015.10.10 15:41
http://www.sankei.com/world/print/151010/wor1510100034-c.html
写真:朝鮮労働党創建70周年祝賀会で観閲する北朝鮮の金正恩第1書記(中央)=10日、平壌(テレビ映像から、AP)
【ソウル=藤本欣也】北朝鮮は10日、朝鮮労働党創建70周年記念日を迎え、祝賀ムードに包まれた。平壌の金日成(キム・イルソン)広場では同日午後、軍事パレードが始まった。金正恩(キム・ジョンウン)体制下で最大規模の軍事パレードになるとみられている。
平壌からの報道によると、軍事パレードは当初、10日午前に開催予定だったが、天候不良のため午後に延期されたという。
懸念されていた長距離弾道ミサイル発射の兆候は確認されていない。
軍事パレードでは、今年5月、発射実験に成功したと北朝鮮が主張する潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が初公開される可能性が指摘されている。また、移動式の大陸間弾道ミサイル(ICBM)で、2012年の軍事パレードで公開されたKN-08(最大射程1万2千キロ)の改良型が登場する可能性もある。
また、金第1書記が将兵を前に演説するかも注目されている。金第1書記は12年の金日成主席生誕100周年記念の軍事パレードでは初めて演説を行った。
中国からは中国共産党序列第5位の劉雲山政治局常務委員が出席。13年7月の朝鮮戦争休戦60年記念の軍事パレードには、中国から劉氏より格が下の政治局員、李源潮国家副主席が出席。金第1書記と並んで観閲した。
劉氏は平壌入りした9日夜、金第1書記らと会談した。金第1書記が中国の最高指導部メンバーと会談するのは初めて。双方は中朝関係の親善強化で一致した。
中国国営新華社通信によると、劉氏は金第1書記との会談で、北朝鮮の核問題を取り上げ、「中国は北朝鮮とともに6カ国協議再開のために努力する意思がある」として、6カ国協議の早期再開を呼び掛けた。
金第1書記は「わが国は現在、経済発展と人民の生活改善のために努力しており、平和で安定的な外部環境が必要だ」とした上で、「南北関係改善と朝鮮半島安定のために引き続き努力したい」と語ったという。
平壌からの報道によると、劉氏は、「協力を深化させたい」などとする習近平国家主席の親書を手渡した。金第1書記は「高いレベルの交流を継続し、実務的な協力を強化したい」と応じたという。
http://www.sankei.com/world/print/151010/wor1510100034-c.html
写真:朝鮮労働党創建70周年祝賀会で観閲する北朝鮮の金正恩第1書記(中央)=10日、平壌(テレビ映像から、AP)
【ソウル=藤本欣也】北朝鮮は10日、朝鮮労働党創建70周年記念日を迎え、祝賀ムードに包まれた。平壌の金日成(キム・イルソン)広場では同日午後、軍事パレードが始まった。金正恩(キム・ジョンウン)体制下で最大規模の軍事パレードになるとみられている。
平壌からの報道によると、軍事パレードは当初、10日午前に開催予定だったが、天候不良のため午後に延期されたという。
懸念されていた長距離弾道ミサイル発射の兆候は確認されていない。
軍事パレードでは、今年5月、発射実験に成功したと北朝鮮が主張する潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)が初公開される可能性が指摘されている。また、移動式の大陸間弾道ミサイル(ICBM)で、2012年の軍事パレードで公開されたKN-08(最大射程1万2千キロ)の改良型が登場する可能性もある。
また、金第1書記が将兵を前に演説するかも注目されている。金第1書記は12年の金日成主席生誕100周年記念の軍事パレードでは初めて演説を行った。
中国からは中国共産党序列第5位の劉雲山政治局常務委員が出席。13年7月の朝鮮戦争休戦60年記念の軍事パレードには、中国から劉氏より格が下の政治局員、李源潮国家副主席が出席。金第1書記と並んで観閲した。
劉氏は平壌入りした9日夜、金第1書記らと会談した。金第1書記が中国の最高指導部メンバーと会談するのは初めて。双方は中朝関係の親善強化で一致した。
中国国営新華社通信によると、劉氏は金第1書記との会談で、北朝鮮の核問題を取り上げ、「中国は北朝鮮とともに6カ国協議再開のために努力する意思がある」として、6カ国協議の早期再開を呼び掛けた。
金第1書記は「わが国は現在、経済発展と人民の生活改善のために努力しており、平和で安定的な外部環境が必要だ」とした上で、「南北関係改善と朝鮮半島安定のために引き続き努力したい」と語ったという。
平壌からの報道によると、劉氏は、「協力を深化させたい」などとする習近平国家主席の親書を手渡した。金第1書記は「高いレベルの交流を継続し、実務的な協力を強化したい」と応じたという。
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル 第208号(10月10日)
http://melma.com/backnumber_190875/
*我、抑止ニ成功セリ!
北朝鮮は遂に長距離弾道弾を発射出来なかった。一部報道では中国が制止した為だとされるが、今までいつも中国の反対を押し切って長距離弾道弾を発射してきたのが北朝鮮であったのを思い起こせば、この報道は媚中派の提灯記事に過ぎないと直ぐに分かる。
本メルマガ7月23日号「抑止失敗の教訓」で、今まで日米が北朝鮮の長距離弾道弾の発射を抑止できなかった原因が、日本の「集団的自衛権を行使できない」とする憲法解釈にあることを詳述した。
http://melma.com/backnumber_190875_6239130/
さすれば今回の不発が、先月成立した安保法制による抑止効果であるのは火を見るよりも明らかだ。左翼はこれを戦争法案と呼び反対の大合唱であったが、実の所「戦争法案」ではなく戦争抑止法であったと早速証明された訳だ。
安保法成立の効果は米国の対中戦略の変化にも顕われている。米海軍は南シナ海に中国が建設した人工島周辺に艦艇・航空機を派遣する計画をオバマ大統領に提示した。この計画は5月にも提示されており、その時は却下された。
一旦却下された計画がなぜ10月に再提示されたのか?といえば9月に安保法が成立し米国が日本の助力を期待できる状況になったために他ならない。つまり安保法が米国の対中政策を妥協から抑止に変化させたのである。
計画は大統領の承認待ちだが、もし実行されれば中国は人工島を放棄するしか道はなくなる。中国共産党は今頃ホワイトハウスに電話して、「建設を今すぐ中止するから計画の実行だけは見送ってくれ」と泣きを入れているに違いない。
軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中:「地図で見る第二次世界大戦」
http://www.nicovideo.jp/watch/1441391428
文庫新刊:「図解大づかみ第二次世界大戦」
http://www.kadokawa.co.jp/product/321502000376/
著書:
「領土の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321212000089
「国防の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201203000167
「戦争の常識」(文春新書)
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166604265
「エシュロンと情報戦争」(文春新書、絶版)
監修:
「イラスト図解 戦闘機」
http://www.tg-net.co.jp/item/4528019388.html
「超図解でよくわかる!現代のミサイル」
http://www.tg-net.co.jp/item/486298102X.html?isAZ=true
インターネット動画配信中:
「現代戦闘機ファイル」
http://www.nicovideo.jp/watch/1411697197
「よくわかる!ミサイル白書」
http://www.nicovideo.jp/watch/1383640409
http://melma.com/backnumber_190875/
*我、抑止ニ成功セリ!
北朝鮮は遂に長距離弾道弾を発射出来なかった。一部報道では中国が制止した為だとされるが、今までいつも中国の反対を押し切って長距離弾道弾を発射してきたのが北朝鮮であったのを思い起こせば、この報道は媚中派の提灯記事に過ぎないと直ぐに分かる。
本メルマガ7月23日号「抑止失敗の教訓」で、今まで日米が北朝鮮の長距離弾道弾の発射を抑止できなかった原因が、日本の「集団的自衛権を行使できない」とする憲法解釈にあることを詳述した。
http://melma.com/backnumber_190875_6239130/
さすれば今回の不発が、先月成立した安保法制による抑止効果であるのは火を見るよりも明らかだ。左翼はこれを戦争法案と呼び反対の大合唱であったが、実の所「戦争法案」ではなく戦争抑止法であったと早速証明された訳だ。
安保法成立の効果は米国の対中戦略の変化にも顕われている。米海軍は南シナ海に中国が建設した人工島周辺に艦艇・航空機を派遣する計画をオバマ大統領に提示した。この計画は5月にも提示されており、その時は却下された。
一旦却下された計画がなぜ10月に再提示されたのか?といえば9月に安保法が成立し米国が日本の助力を期待できる状況になったために他ならない。つまり安保法が米国の対中政策を妥協から抑止に変化させたのである。
計画は大統領の承認待ちだが、もし実行されれば中国は人工島を放棄するしか道はなくなる。中国共産党は今頃ホワイトハウスに電話して、「建設を今すぐ中止するから計画の実行だけは見送ってくれ」と泣きを入れているに違いない。
軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中:「地図で見る第二次世界大戦」
http://www.nicovideo.jp/watch/1441391428
文庫新刊:「図解大づかみ第二次世界大戦」
http://www.kadokawa.co.jp/product/321502000376/
著書:
「領土の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321212000089
「国防の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201203000167
「戦争の常識」(文春新書)
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166604265
「エシュロンと情報戦争」(文春新書、絶版)
監修:
「イラスト図解 戦闘機」
http://www.tg-net.co.jp/item/4528019388.html
「超図解でよくわかる!現代のミサイル」
http://www.tg-net.co.jp/item/486298102X.html?isAZ=true
インターネット動画配信中:
「現代戦闘機ファイル」
http://www.nicovideo.jp/watch/1411697197
「よくわかる!ミサイル白書」
http://www.nicovideo.jp/watch/1383640409
■【朝鮮半島ウオッチ】金正恩氏が10月10日に立党70周年の「祝砲=ミサイル」を発射できない3つの理由とは… 2015.10.8 16:30
http://www.sankei.com/premium/print/151003/prm1510030020-c.html