中東では、シリアのように内戦で崩壊した国もある。
難民がドイツなどに押し寄せ、新たな軋轢が生まれている。
平和な日本では想像を絶する事態だ。
一見平和な日本でも、2012年尖閣諸島が国有化されて以降、中国公船が尖閣諸島領海侵入が増した。↓
■尖閣諸島周辺海域における中国公船等の動向と我が国の対処
http://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/senkaku/senkaku.html
一方、航空自衛隊のスクランブルもH26年度は943回。冷戦が続いていた昭和59年度に記録した過去最多(944回)に匹敵する回数で、中国軍機に対するスクランブルは国別の統計を取り始めた平成13年度以降の過去最多を更新した。(産経2015/04/15)↓
http://www.sankei.com/politics/print/150415/plt1504150017-c.html
中共は経済面では衰退期に入っているにもかかわらず、南シナ海の岩礁を埋め立て軍事施設を構築している。
中韓は慰安婦問題や旧日本軍による南京大虐殺などの宣伝を繰り返し歴史戦を挑んでいる。
安倍首相は海上自衛隊観艦式で観閲艦から訓示し隊員を激励した。
難民がドイツなどに押し寄せ、新たな軋轢が生まれている。
平和な日本では想像を絶する事態だ。
一見平和な日本でも、2012年尖閣諸島が国有化されて以降、中国公船が尖閣諸島領海侵入が増した。↓
■尖閣諸島周辺海域における中国公船等の動向と我が国の対処
http://www.kaiho.mlit.go.jp/mission/senkaku/senkaku.html
一方、航空自衛隊のスクランブルもH26年度は943回。冷戦が続いていた昭和59年度に記録した過去最多(944回)に匹敵する回数で、中国軍機に対するスクランブルは国別の統計を取り始めた平成13年度以降の過去最多を更新した。(産経2015/04/15)↓
http://www.sankei.com/politics/print/150415/plt1504150017-c.html
中共は経済面では衰退期に入っているにもかかわらず、南シナ海の岩礁を埋め立て軍事施設を構築している。
中韓は慰安婦問題や旧日本軍による南京大虐殺などの宣伝を繰り返し歴史戦を挑んでいる。
安倍首相は海上自衛隊観艦式で観閲艦から訓示し隊員を激励した。
【安倍首相観艦式訓辞】「海に囲まれ、海に生きる。一心に平和を守り続けた自衛隊員は日本の誇りだ!」 2015/10/18産経新聞
http://www.sankei.com/politics/print/151018/plt1510180019-c.html
写真:海上自衛隊観艦式で観閲艦である護衛艦「くらま」に乗艦した安倍晋三首相=18日午前、城ヶ島沖(酒巻俊介撮影)
安倍晋三首相は18日、神奈川県沖の相模湾で行われた海上自衛隊の観艦式に出席し、安全保障関連法の成立を踏まえ、「積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献していく決意だ」と強調した。詳細は以下の通り。
「本日の観艦式に臨み、堂々たる艦隊、清々たる航空機、そして高い練度を誇る隊員職員のりりしい姿に接し、自衛隊の最高指揮官として大変心強く頼もしく思います」
「海に囲まれ、海に生きる。海の安全を自らの安全とする国が日本です。われわれには自由で平和な海を守る国としての責任がある。その崇高なる務めを諸君は立派に果たしてくれています。この大海原の真ん中にあって、波涛(はとう)をもろともせず、正確無比なる海の防人としての雄姿を目の当たりにし、その感激もひとしおであります。
荒波を恐れず、乱気流を乗り越え、泥まみれになってもなお、ただ一心に日本の平和を守り続けてきた全ての隊員職員。この困難な任務につく道を自らの意志で進み、自衛隊員となった諸君は日本の誇りであります」
「この夏、先の大戦から70回目の8月15日を迎えました。この70年間、日本はひたすらに平和国家としての道を歩んできました。それは諸君たち自衛隊の存在なくして語ることはできません。先人たちは変転する国際情勢の下、平和を守るために、そして平和を愛するが故に自衛隊を創設したわけであります」
「諸君の先輩は心ない多くの批判にさらされてきた」
「残念なことに諸君の先輩たちは心ない多くの批判にさらされてきました。中には自衛隊の存在自体が憲法に違反するといった議論すらありました。しかし、そうした批判に歯を食いしばり、国の存立を全うし、国民を守るために黙々と任務を果たしてきた諸君の先輩たち。現在の平和はそのたゆまぬ努力の上に築かれたものであります」
「相次ぐ自然災害、そこには必ず諸君たちの姿がありました。先月の関東・東北豪雨におけるヘリコプター部隊による懸命の救助活動、逃げ遅れた人々を救うため、危険も省みず濁流へと飛び込む自衛隊員の姿は多くの国民の目に焼き付いております。豪雪、地震、火山噴火、自衛隊の災害派遣は実に4万回に達します。そして今や自衛隊に対する国民の信頼は揺るぎないものであります。その自信をもって、これからもあらゆる任務で全力で当たってほしいと思います」
「われわれにはもう一つ忘れてはならない8月15日があります。『緊急発進せよ』。16年前の8月15日、宮崎県新田原基地に夜明け前のしじまを切り裂くサイレンが鳴り響きました。国籍不明機による領空接近により近者明宏・2等空佐と森山将英・3等空佐は、F4戦闘機でスクランブル発進しました。稲妻がとどろく悪天候も、上昇性能ぎりぎりの高い空も、2人は全く恐れることはありませんでした」
「そして、『目標発見』の声。領空侵犯は決して許さないという2人の強い決意が国籍不明機を見事に追い詰め、わが国の危険を守りました。しかし、その直後、突然、交信が途絶えてしまった。2人が再び基地に戻ることはありませんでした」
「『事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる』の宣誓にたがうことなく、近者2等空佐と森山3等空佐は、文字通り命を懸けて、自衛隊員としての強い使命感と責任感を私たちに示してくれました」
「アジア太平洋地域における諸君の確固たるプレゼンスが、米国や志を共にする民主主義国とともに冷戦を勝利へと導き、そして日本の平和を守ってきた。そのことは歴史が証明しています」
「諸君を前にするたびに私は一つの言葉を思い出します。『雪中の松柏、いよいよ青々たり』。雪が降り積もる中でも、青々と葉をつける凛とした松の木のたたずまい。いかなる困難に直面しても、強い信念をもって立ち向かう人をたたえる言葉であります。ただひたすら国民のため、その志を抱いて、24時間、365日、大きなリスクもいとわず、任務を全うする。諸君の崇高なる覚悟に、改めて心から敬意を表します。どうか諸君にはこれからも、どんな風雪にもびくともしない、松の木のごとく、いかなる厳しい任務にも耐えてもらいたい。そして常に国民のそばにあって、安心と勇気を与える存在であってほしいと願います」
「ソマリア沖の襲撃事案はゼロに…献身的努力の結果です」/futoji> 「はるかかなた、アフリカ・ソマリア沖、海の大動脈、アデン湾はかつて年間200件を上回る海賊襲撃事案が発生していた危険な海でした。ここを通過するある船の日本人船長は、海賊への不安を口にする乗員やその家族に、こう語ったそうであります。『海上自衛隊が守ってくれるから大丈夫だ。安心していいんだ』」
「今年ついに海賊による襲撃事案はゼロになりました。諸君の献身的な努力の結果であり、世界に誇るべき大成果であります。そして、戦後初めて自衛隊から多国籍部隊の司令官が誕生しました。それはこれまでの自衛隊の活動が、国際的に高く評価され、信頼されている何よりの証でありましょう」
「先日来日したフィリピンのアキノ大統領は、国会で演説を行い、このように語っています。『かつて戦艦伊勢が、史上最大の海戦に参加するため、フィリピンの海域を航行しました。しかし、2年前の台風のとき、同じ名前、護衛艦いせは、救援、思いやり、そして連帯を被災者に届けてくれました』」
「これまでの自衛隊の国際協力は間違いなく、世界の平和と安全に大きく貢献している。大いに感謝されている。世界が諸君の力を頼みにしています。その大いなる誇りを胸に、諸君にはより一層の役割を担ってもらいたいと思います」
「さて、本日の観艦式には、オーストラリア、フランス、インド、韓国、そしてアメリカの艦艇が参加してくれていています。全ての乗組員の皆さん、はるばるご参加いただきありがとうございます。また、本日は、アメリカの空母、ロナルド・レーガンも日米共同訓練の途中、姿を見せてくれました。東日本大震災のとき、被災地にかけつけてくれたトモダチであります。今月から横須賀を母港に、再び日本の守りについてくれる。ありがとう、ようこそ日本へ。心から歓迎します」
「日本は皆さんの母国をはじめ、国際社会と手を携えながら、自由で平和な海を守るため全力を尽くします。積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄に、これまで以上に貢献していく決意であります。平和は人から与えられるものではありません。自らの手で勝ち取るものであります」
「国民を断固守り抜く。そのための平和安全法制であります」/futoji> 「イギリスの元首相チャーチルは、ヨーロッパがミュンヘン会談など安易な宥和政策を重ねながら、最終的に第二次世界大戦へと進んでいってしまったその道のりを振り返り、次のように述べています。『最初は全てが容易であったが、のちには事態が一段と困難になって、そしてこの戦争ほど防止することが容易だった戦争はかつてなかった』。こう反省しています」
「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。そのために私たちは常に最善を尽くさなければなりません。国際情勢の変化に目をこらし、必要な自衛の措置とは何かを考え抜く。そして不断に抑止力を高め、不戦の誓いをより確かなものとしていく。私たちにはその大きな責任があります」
「日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。望むと望まざるとに関わらず、脅威は容易に国境を越えてくる。もはやどの国も一国のみでは対応できない時代です。そうした時代になっても国民の命と平和な暮らしは断固として守り抜く。そのための法的基盤が、先般成立した平和安全法制であります。積極的な平和外交も今後一層強化してまいります」
「私たちの子供たち、そしてそのまた子供たちへと、戦争のない平和な日本を引き渡すため、諸君にはさらなる任務を果たしてもらいたいと思います。私は諸君とともに、その先頭に立って全力を尽くす覚悟であります」
「ご家族の皆さま、大切な伴侶やお子さま、ご家族を隊員として送り出してくださっていることに、最高指揮官として心から感謝申し上げます。皆さんの支えがあるからこそ、彼らは全力を出し切って、国民の命と平和な暮らしを守ることができる。本当にありがとうございます。彼らがしっかりと任務を遂行できるよう、万全を期すことを改めてお約束いたします。さらに、常日ごろから自衛隊にご理解とご協力を頂いているご来賓の方々をはじめ、関係者の皆さまに対しても、この場を借りて感謝申し上げたいと思います」
「隊員の諸君、諸君の前にはこれからも荒れ狂う海が待ち構えているに違いない。しかし、諸君の後ろには、常に諸君を信頼し、諸君を頼りにする日本国民がいます。私と日本国民は全国25万人の自衛隊とともにある。その誇りと自信を胸に、それぞれの持ち場において自衛隊の果たすべき役割を全うしてください。大いに期待しています」
「平成27年10月18日、自衛隊最高指揮官、内閣総理大臣、安倍晋三」
http://www.sankei.com/politics/print/151018/plt1510180019-c.html
写真:海上自衛隊観艦式で観閲艦である護衛艦「くらま」に乗艦した安倍晋三首相=18日午前、城ヶ島沖(酒巻俊介撮影)
安倍晋三首相は18日、神奈川県沖の相模湾で行われた海上自衛隊の観艦式に出席し、安全保障関連法の成立を踏まえ、「積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献していく決意だ」と強調した。詳細は以下の通り。
「本日の観艦式に臨み、堂々たる艦隊、清々たる航空機、そして高い練度を誇る隊員職員のりりしい姿に接し、自衛隊の最高指揮官として大変心強く頼もしく思います」
「海に囲まれ、海に生きる。海の安全を自らの安全とする国が日本です。われわれには自由で平和な海を守る国としての責任がある。その崇高なる務めを諸君は立派に果たしてくれています。この大海原の真ん中にあって、波涛(はとう)をもろともせず、正確無比なる海の防人としての雄姿を目の当たりにし、その感激もひとしおであります。
荒波を恐れず、乱気流を乗り越え、泥まみれになってもなお、ただ一心に日本の平和を守り続けてきた全ての隊員職員。この困難な任務につく道を自らの意志で進み、自衛隊員となった諸君は日本の誇りであります」
「この夏、先の大戦から70回目の8月15日を迎えました。この70年間、日本はひたすらに平和国家としての道を歩んできました。それは諸君たち自衛隊の存在なくして語ることはできません。先人たちは変転する国際情勢の下、平和を守るために、そして平和を愛するが故に自衛隊を創設したわけであります」
「諸君の先輩は心ない多くの批判にさらされてきた」
「残念なことに諸君の先輩たちは心ない多くの批判にさらされてきました。中には自衛隊の存在自体が憲法に違反するといった議論すらありました。しかし、そうした批判に歯を食いしばり、国の存立を全うし、国民を守るために黙々と任務を果たしてきた諸君の先輩たち。現在の平和はそのたゆまぬ努力の上に築かれたものであります」
「相次ぐ自然災害、そこには必ず諸君たちの姿がありました。先月の関東・東北豪雨におけるヘリコプター部隊による懸命の救助活動、逃げ遅れた人々を救うため、危険も省みず濁流へと飛び込む自衛隊員の姿は多くの国民の目に焼き付いております。豪雪、地震、火山噴火、自衛隊の災害派遣は実に4万回に達します。そして今や自衛隊に対する国民の信頼は揺るぎないものであります。その自信をもって、これからもあらゆる任務で全力で当たってほしいと思います」
「われわれにはもう一つ忘れてはならない8月15日があります。『緊急発進せよ』。16年前の8月15日、宮崎県新田原基地に夜明け前のしじまを切り裂くサイレンが鳴り響きました。国籍不明機による領空接近により近者明宏・2等空佐と森山将英・3等空佐は、F4戦闘機でスクランブル発進しました。稲妻がとどろく悪天候も、上昇性能ぎりぎりの高い空も、2人は全く恐れることはありませんでした」
「そして、『目標発見』の声。領空侵犯は決して許さないという2人の強い決意が国籍不明機を見事に追い詰め、わが国の危険を守りました。しかし、その直後、突然、交信が途絶えてしまった。2人が再び基地に戻ることはありませんでした」
「『事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる』の宣誓にたがうことなく、近者2等空佐と森山3等空佐は、文字通り命を懸けて、自衛隊員としての強い使命感と責任感を私たちに示してくれました」
「アジア太平洋地域における諸君の確固たるプレゼンスが、米国や志を共にする民主主義国とともに冷戦を勝利へと導き、そして日本の平和を守ってきた。そのことは歴史が証明しています」
「諸君を前にするたびに私は一つの言葉を思い出します。『雪中の松柏、いよいよ青々たり』。雪が降り積もる中でも、青々と葉をつける凛とした松の木のたたずまい。いかなる困難に直面しても、強い信念をもって立ち向かう人をたたえる言葉であります。ただひたすら国民のため、その志を抱いて、24時間、365日、大きなリスクもいとわず、任務を全うする。諸君の崇高なる覚悟に、改めて心から敬意を表します。どうか諸君にはこれからも、どんな風雪にもびくともしない、松の木のごとく、いかなる厳しい任務にも耐えてもらいたい。そして常に国民のそばにあって、安心と勇気を与える存在であってほしいと願います」
「ソマリア沖の襲撃事案はゼロに…献身的努力の結果です」/futoji> 「はるかかなた、アフリカ・ソマリア沖、海の大動脈、アデン湾はかつて年間200件を上回る海賊襲撃事案が発生していた危険な海でした。ここを通過するある船の日本人船長は、海賊への不安を口にする乗員やその家族に、こう語ったそうであります。『海上自衛隊が守ってくれるから大丈夫だ。安心していいんだ』」
「今年ついに海賊による襲撃事案はゼロになりました。諸君の献身的な努力の結果であり、世界に誇るべき大成果であります。そして、戦後初めて自衛隊から多国籍部隊の司令官が誕生しました。それはこれまでの自衛隊の活動が、国際的に高く評価され、信頼されている何よりの証でありましょう」
「先日来日したフィリピンのアキノ大統領は、国会で演説を行い、このように語っています。『かつて戦艦伊勢が、史上最大の海戦に参加するため、フィリピンの海域を航行しました。しかし、2年前の台風のとき、同じ名前、護衛艦いせは、救援、思いやり、そして連帯を被災者に届けてくれました』」
「これまでの自衛隊の国際協力は間違いなく、世界の平和と安全に大きく貢献している。大いに感謝されている。世界が諸君の力を頼みにしています。その大いなる誇りを胸に、諸君にはより一層の役割を担ってもらいたいと思います」
「さて、本日の観艦式には、オーストラリア、フランス、インド、韓国、そしてアメリカの艦艇が参加してくれていています。全ての乗組員の皆さん、はるばるご参加いただきありがとうございます。また、本日は、アメリカの空母、ロナルド・レーガンも日米共同訓練の途中、姿を見せてくれました。東日本大震災のとき、被災地にかけつけてくれたトモダチであります。今月から横須賀を母港に、再び日本の守りについてくれる。ありがとう、ようこそ日本へ。心から歓迎します」
「日本は皆さんの母国をはじめ、国際社会と手を携えながら、自由で平和な海を守るため全力を尽くします。積極的平和主義の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄に、これまで以上に貢献していく決意であります。平和は人から与えられるものではありません。自らの手で勝ち取るものであります」
「国民を断固守り抜く。そのための平和安全法制であります」/futoji> 「イギリスの元首相チャーチルは、ヨーロッパがミュンヘン会談など安易な宥和政策を重ねながら、最終的に第二次世界大戦へと進んでいってしまったその道のりを振り返り、次のように述べています。『最初は全てが容易であったが、のちには事態が一段と困難になって、そしてこの戦争ほど防止することが容易だった戦争はかつてなかった』。こう反省しています」
「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。そのために私たちは常に最善を尽くさなければなりません。国際情勢の変化に目をこらし、必要な自衛の措置とは何かを考え抜く。そして不断に抑止力を高め、不戦の誓いをより確かなものとしていく。私たちにはその大きな責任があります」
「日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しています。望むと望まざるとに関わらず、脅威は容易に国境を越えてくる。もはやどの国も一国のみでは対応できない時代です。そうした時代になっても国民の命と平和な暮らしは断固として守り抜く。そのための法的基盤が、先般成立した平和安全法制であります。積極的な平和外交も今後一層強化してまいります」
「私たちの子供たち、そしてそのまた子供たちへと、戦争のない平和な日本を引き渡すため、諸君にはさらなる任務を果たしてもらいたいと思います。私は諸君とともに、その先頭に立って全力を尽くす覚悟であります」
「ご家族の皆さま、大切な伴侶やお子さま、ご家族を隊員として送り出してくださっていることに、最高指揮官として心から感謝申し上げます。皆さんの支えがあるからこそ、彼らは全力を出し切って、国民の命と平和な暮らしを守ることができる。本当にありがとうございます。彼らがしっかりと任務を遂行できるよう、万全を期すことを改めてお約束いたします。さらに、常日ごろから自衛隊にご理解とご協力を頂いているご来賓の方々をはじめ、関係者の皆さまに対しても、この場を借りて感謝申し上げたいと思います」
「隊員の諸君、諸君の前にはこれからも荒れ狂う海が待ち構えているに違いない。しかし、諸君の後ろには、常に諸君を信頼し、諸君を頼りにする日本国民がいます。私と日本国民は全国25万人の自衛隊とともにある。その誇りと自信を胸に、それぞれの持ち場において自衛隊の果たすべき役割を全うしてください。大いに期待しています」
「平成27年10月18日、自衛隊最高指揮官、内閣総理大臣、安倍晋三」
鍛冶俊樹の軍事ジャーナル第209号(10月19日)
http://melma.com/backnumber_190875/
*決戦は南シナ海
安倍総理は昨日、自衛隊観艦式で訓示したが、その中で16年前の、ある事件に言及した。1999年8月15日早朝、航空自衛隊のF4ファントム戦闘機2機が日本領空に国籍不明の飛行機が接近中との報を受け、九州西方海上に緊急発進したが、うち1機が行方不明となった。 当時、中国軍の最新戦闘機スホーイ27によって撃墜されたのではないかとの未確認情報があった。もし、そんな事があれば日本政府は当然何らかの反応を示す筈と読者はお思いだろう。 だが当時の自衛隊は交戦規定さえ整備されておらず、国籍不明機に攻撃されたとしても反撃すら儘ならない事は中国軍もよく知っていた。しかもこの時の九州西方沖は天候が極めて悪く、視界不良だった。
緊急発進した自衛隊機は国籍不明機を目視で確認することを任務とするから、視界不良の状況下でかなり接近した事は間違いない。そこで仮に撃墜されたとしても僚機がそれを目視確認することすら困難な状況だった。
天候不良により操縦不能に陥って墜落したと報告されたが、空自関係者の間ではその後も撃墜説は根強く囁かれた。なぜ撃墜説が払拭されなかったのかと言えば、仮に攻撃されても反撃すらできない法的状況が背景にあったためである。
攻撃されたら直ちに反撃する以外に有効な手段はない。攻撃は瞬時であり、相手が攻撃してきたと言う確かな証拠を上司に提出しようとしているうちに殲滅されてしまうのが戦争の常識である。
だが重要なのは、安倍総理が敢えて16年前のこの事件に言及した点だ。事件は8月15日であり、この10月ではない。犠牲になったのは空自であって、総理が訓示をした海自ではない。では何故、この日、この場所でこの事件に言及したのか?
それは中国の脅威を明確に意識しているからだ。昨日、観艦式に参加した米空母ロナルド・レーガンに安倍総理は乗艦した。現職の総理が米空母に乗艦するのは初めてである。レーガンはこの後、韓国との共同訓練に参加する。
インド洋では日米印の共同演習が展開中で、米空母セオドア・ルーズベルトが参加している。おそらくこの2隻の米空母はその後、南シナ海に向かうではないか。もしそうなれば海上自衛隊も同行することになろう。
中国外務省が、南シナ海に中国が建設した人工島への接近を許さないとヒステリックに反発している、正にその海域である。
総理は訓示をこう結んでいる。
「隊員の諸君。諸君の前には、これからも荒れ狂う海が待ち構えているに違いない。しかし、諸君の後ろには、常に諸君を信頼し、諸君を頼りにする日本国民がいます。私と日本国民は、全国25万人の自衛隊と共にある。その誇りと自信を胸に、それぞれの持ち場において、自衛隊の果たすべき役割を全うしてください。大いに期待しています。」
軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中:「地図で見る第二次世界大戦」
http://www.nicovideo.jp/watch/1441391428
文庫新刊:「図解大づかみ第二次世界大戦」
http://www.kadokawa.co.jp/product/321502000376/
著書:
「領土の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321212000089
「国防の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201203000167
「戦争の常識」(文春新書)
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166604265 「エシュロンと情報戦争」(文春新書、絶版)
監修:
「イラスト図解 戦闘機」
http://www.tg-net.co.jp/item/4528019388.html
「超図解でよくわかる!現代のミサイル」
http://www.tg-net.co.jp/item/486298102X.html?isAZ=true
インターネット動画配信中:
「現代戦闘機ファイル」
http://www.nicovideo.jp/watch/1411697197
「よくわかる!ミサイル白書」
http://www.nicovideo.jp/watch/1383640409
http://melma.com/backnumber_190875/
*決戦は南シナ海
安倍総理は昨日、自衛隊観艦式で訓示したが、その中で16年前の、ある事件に言及した。1999年8月15日早朝、航空自衛隊のF4ファントム戦闘機2機が日本領空に国籍不明の飛行機が接近中との報を受け、九州西方海上に緊急発進したが、うち1機が行方不明となった。 当時、中国軍の最新戦闘機スホーイ27によって撃墜されたのではないかとの未確認情報があった。もし、そんな事があれば日本政府は当然何らかの反応を示す筈と読者はお思いだろう。 だが当時の自衛隊は交戦規定さえ整備されておらず、国籍不明機に攻撃されたとしても反撃すら儘ならない事は中国軍もよく知っていた。しかもこの時の九州西方沖は天候が極めて悪く、視界不良だった。
緊急発進した自衛隊機は国籍不明機を目視で確認することを任務とするから、視界不良の状況下でかなり接近した事は間違いない。そこで仮に撃墜されたとしても僚機がそれを目視確認することすら困難な状況だった。
天候不良により操縦不能に陥って墜落したと報告されたが、空自関係者の間ではその後も撃墜説は根強く囁かれた。なぜ撃墜説が払拭されなかったのかと言えば、仮に攻撃されても反撃すらできない法的状況が背景にあったためである。
攻撃されたら直ちに反撃する以外に有効な手段はない。攻撃は瞬時であり、相手が攻撃してきたと言う確かな証拠を上司に提出しようとしているうちに殲滅されてしまうのが戦争の常識である。
だが重要なのは、安倍総理が敢えて16年前のこの事件に言及した点だ。事件は8月15日であり、この10月ではない。犠牲になったのは空自であって、総理が訓示をした海自ではない。では何故、この日、この場所でこの事件に言及したのか?
それは中国の脅威を明確に意識しているからだ。昨日、観艦式に参加した米空母ロナルド・レーガンに安倍総理は乗艦した。現職の総理が米空母に乗艦するのは初めてである。レーガンはこの後、韓国との共同訓練に参加する。
インド洋では日米印の共同演習が展開中で、米空母セオドア・ルーズベルトが参加している。おそらくこの2隻の米空母はその後、南シナ海に向かうではないか。もしそうなれば海上自衛隊も同行することになろう。
中国外務省が、南シナ海に中国が建設した人工島への接近を許さないとヒステリックに反発している、正にその海域である。
総理は訓示をこう結んでいる。
「隊員の諸君。諸君の前には、これからも荒れ狂う海が待ち構えているに違いない。しかし、諸君の後ろには、常に諸君を信頼し、諸君を頼りにする日本国民がいます。私と日本国民は、全国25万人の自衛隊と共にある。その誇りと自信を胸に、それぞれの持ち場において、自衛隊の果たすべき役割を全うしてください。大いに期待しています。」
軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹(かじとしき)
1957年広島県生まれ、1983年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として11年間勤務。1994年文筆活動に転換、翌年、第1回読売論壇新人賞受賞。2011年、メルマ!ガ オブ ザイヤー受賞。2012年、著書「国防の常識」第7章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第5回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中:「地図で見る第二次世界大戦」
http://www.nicovideo.jp/watch/1441391428
文庫新刊:「図解大づかみ第二次世界大戦」
http://www.kadokawa.co.jp/product/321502000376/
著書:
「領土の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321212000089
「国防の常識」(角川学芸出版)
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201203000167
「戦争の常識」(文春新書)
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166604265 「エシュロンと情報戦争」(文春新書、絶版)
監修:
「イラスト図解 戦闘機」
http://www.tg-net.co.jp/item/4528019388.html
「超図解でよくわかる!現代のミサイル」
http://www.tg-net.co.jp/item/486298102X.html?isAZ=true
インターネット動画配信中:
「現代戦闘機ファイル」
http://www.nicovideo.jp/watch/1411697197
「よくわかる!ミサイル白書」
http://www.nicovideo.jp/watch/1383640409