風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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2013『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』第7週目

2013-07-14 14:21:36 | 全国巡回公演


トップの写真は、学校を出るバスの窓からの一枚。
最後まで手を振ってくれる生徒さんと先生方。みなさんと会えて嬉しかったです。ほんとうにありがとうございました!!


第7週目の旅となる今週は

大阪府 大阪星光学院高校・中学校
岐阜県 恵那南高校
島根県 島根中央高校
鳥取県 岩美高校


での公演でした。



大阪星光学院高校・中学








土曜日の夕方、学校に到着すると「ここ数年、演劇を鑑賞する機会はなかったので、とても楽しみにしています。」と教頭先生が迎えてくれました。
前日の公演準備から当日にかけて、学校前の大通りでは大阪の夏祭りの始まり“愛染祭り”で大賑わい。
そんな中、中学・高校に分けての2回公演を行いました。
中・高それぞれに、客席の生徒さんたちが舞台上の人間が起こす事を様々な角度から深い関心を持って観察、批評しながら参加してくれました。
公演後には、行事担当の先生が受け持つクラスの生徒さん(高校生)と、文化祭で舞台発表をする中学2年の生徒さんたちが、5階にある講堂から一緒に大道具を運んでくれました。
クラスの雰囲気、先輩と後輩の関係にも自由であたたかいものを感じました。


恵那南高校








今回のツアーで最後の体育館公演。夜中から降っていた雨も止み、7月とは思えない涼しい日で、生徒の皆さんとじっくり向き合えた公演でした。
公演後には、バレー部、バスケ部、テニス部、スピードスケート部、卓球部などの生徒さんが片付けに参加し、皆さんとても生き生きと楽しんで手伝ってくれました。
劇団のトラック、バスが学校を出る時にも、たくさんの生徒さんが見送りに駆け付けてくれました。
担当をされた先生は以前、他の学校でも『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の公演を企画・担当でお世話になった方でした。またどこかでお会いできたら嬉しいです。


島根中央高校
(島根中央高校の皆さんと、今回写真を撮ることができませんでした、ごめんなさい!皆さんとの公演は、私たちの記憶にしっかりと焼き付いています!)

こちらの学校は今まで『星の王子さま』『Touch』『肝っ玉おっ母とその子供たち』の公演もしており、『ヘレン・ケラー』の公演は、なんと3度目の上演となりました。
生徒代表の女子生徒さんから「一人ひとりが葛藤する姿がとても印象に残っています。そして、人への想いは諦めなければいつか伝わるのだと思いました。」と言葉を頂きました。
先生も公演後すぐに「今日の君たちの鑑賞態度は最高だった。」と話されました。
またいつか新しい作品を持って伺える日を楽しみにしています。


岩美高校




先月に引き続き、鳥取県文化振興財団主催による3校目の公演でした。
公演前の教頭先生の挨拶で「一年に一度は君たちが“本物”に触れる機会をつくれるようにと思い、昨年のうちから応募していました。」と、鳥取県と財団の取り組みに感謝の言葉を話されました。
公演後には生徒会執行部の皆さんとの座談会を行いました。
岩美高校は県内で初めて、生徒全員が部活動に加入するという試みを始めた学校だということで、生徒さん一人ひとりが部活動を通して挑戦したこと、自分自身の可能性に出会った経験などを話してくれました。
「人と上手く関わるのが苦手な自分だから、演劇をやってみたい」「人前に出るのが怖かった。放送部で少しだけ自信を持つことが出来たので、専門学校へ進んでみたい。」「吹奏楽で演奏する側だったので、将来はスタッフとして支える仕事をしたい」との3年生の言葉には、人と繋がっていきたいという想いが溢れていました。


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の西日本ツアーは残り2週間となりました。
一つ一つの出会いが、人の可能性を少しでも開けることを願って、旅は続きます。

ヘレン・ケラー役:稲葉礼恵



2013『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』第6週目

2013-07-14 14:04:56 | 全国巡回公演


毎日新しく出会う体育館、会館で公演を続けていますが、今週はこのツアーで2度目となるホールでの公演もあり「場との再会」の週でもありました。


今週の公演は
大阪府 千里高校
京都府 京都教育大付属高校
鳥取県 境高校


どの公演の客席からも演劇を楽しもうという雰囲気を感じました。




千里高校は、今ツアー2度目となる劇団のアナウンスから始まる一般公演の形態で行われました。終演後には演劇部の生徒さんたちと先生との座談会が多くの先生方が見守る中で行われました。演技や技術の話だけでなく、「友達・将来・社会」のことなどについて、あっという間の時間の中で大切なことを交感できた場となりました。




京都教育大付属高校は担当の先生の話で笑いも起こり、とてもなごやかに幕が開きました。
この日はクラス演劇を行う2年生代表の生徒さんたちが座談会に参加し、脚本のこと、演じること、それから「どのようにクラス全員で演劇発表に取り組むか」などの話をしました。その表情は真剣そのもの。皆さんの熱い気持ちが伝わります。苦しいこともあるかもしれませんが、そこを乗り越えたときの喜びを味わってほしいです。






境高校の担当の先生も、客席にいる皆も一緒に舞台をつくるんだよと話されていました。
終演後には演劇発表をすぐに控えた3年生が舞台見学を行いました。
まさに公演直後の舞台上で、驚き、楽しみ、また発見をしている生徒さんたち。
実は彼らの発表は今日、会場となっていた境港市民会館で行われるそうです。
「ここか、大きいな」「緊張するー!」と言った言葉には「待ち遠しい」という心の声の気持ちが溢れていました。



私が将来、演劇の道に進もうと決めたのは高校1年生の秋。
しかしその道は真っ直ぐでも平坦でもなく、自分自身に自信が持てたり、不安になる時もありました。
それでも「そうありたい自分」の像(イメージ)に向かって歩き続けるのだと思います。
カーテンコールでは2時間10分を共に過ごした客席と改めて向き合います。
舞台を見つめているのは私が将来を決めた頃の世代の皆さん。
皆さんがこれからの日々の生活の中でこの作品のことを、この作品を観た頃の自分や仲間や先生方のことを思い返してくれるときがあれば嬉しく思います。


ビニー役 清水菜穂子