風のBLOG

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2014年秋『ハムレット』ツアー 最終週

2014-11-08 18:07:17 | 全国巡回公演

九月下旬から始まった『ハムレット』ツアー、いよいよ最終週のご報告です。

11月4日 太田第二高校(茨城県)

   5日 三和高校( 〃 )

   6日 牛久高校( 〃 )

   7日 土気高校(千葉県)

 

太田第二高校

週のスタートは常陸太田市の太田第二高校から。開演前に校長先生から「上演は一瞬かもしれませんが、400年も前から紡がれてきた物語を感じて欲しい」という素敵な挨拶がありました。

その言葉どうり子どもたちは最初から最後までその眼差しを舞台に向けてくれました。最後に感想を代表で述べてくれた生徒会長さんも自分の感じたことを一生懸命言葉にして下さり、とても嬉しい気持ちになりました。

公演後、校内の合宿所にて生徒会役員と演劇部の皆さんとでの座談会を行いました。三年生の元演劇部部長さんは「本当にこの日を楽しみにしていました。風邪をひいて学校を休むかどうか聞かれても「今日だけは絶対に休まない!」といってきて、公演を観たらすっかり元気になりました。」という話を聞かせてくれました。

また体育館では片付けの中での交流、クローディアス役の柳瀬がどうやって体育館の天井に照明を設置したのか体験を交えて説明しています。

沢山の柳瀬ポスター。彼女たちは嬉しそうに持ち帰り、どこに飾ってくれているのでしょうか。

片付けを手伝ってくれた生徒さんと演劇部の皆さんとの記念撮影・・・をする先生の後ろ姿です。本当にありがとうございました。

 

三和高校

太田高校を出て、そのまま次の三和高校での仕込み作業へ。夜間にも関わらず沢山の先生方が搬入作業を手伝ってくれました。

公演当日、この日は午前中は本来の体育館ステージでメッセージライブ。

午後は生徒たちは180度向きを変え、『ハムレット』を観劇。

三年に一度のこの日は、まさに学校にとって特別な1日なのでしょう。『ハムレット』の公演中は笑い、驚き、様々なリアクションを客席が返してくれました。

涙を流し、声に詰まりながら最後に代表の挨拶をしてくださった女の子の姿がとても印象的でした。

上演後は沢山の生徒さん、先生方と共に片付けをしました。昨夜の経験から先生方も生徒たちに運び方のレクチャーなどもしてくれていました!

 

牛久高校

今年の『ハムレット』ツアー最後の体育館公演となった牛久高校。

午前中の準備の段階から「体育館が凄いことになってる」と覗く子たちも。彼らの期待の高さがうかがえました。

上演後はその興奮も最高潮に、カーテンコールでは「二年に一度の芸術鑑賞会。二年生にとっては最初で最後の機会、出来ることなら毎年観たいと本当に思いました」という言葉を頂きました。

僕らも是非再会をしたいです!

片付けの後は体育館のあちこちで劇団員との記念撮影が行われていました。

 

 

土気高校

ツアーの千秋楽は千葉県の土気高校。創立記念行事と親子研修会を兼ねた公演ということで会場となった千葉県文化会館にはおよそ100人の保護者の皆さんもご来場下さいました。

「本物の芸術を体験する数少ない機会。ぜひ今日のことを家庭に帰って親子で話してほしい。」、校長先生のこの言葉により幕が開き、客席に座る生徒も保護者も先生も1000人以上の客席が『ハムレット』の世界を体感してくれました。

カーテンコールでも生徒会長さん、PTA会長さんそれぞれから温かい言葉を頂き、素晴らしい千秋楽になりました。

上演後は有志の皆さんと舞台裏見学と座談会。ここでは小道具を手にした彼らの姿をご紹介。

 

 

今年の『ハムレット』ツアーでは約一月半の間に南は島根県の松江から、北は本州最北端の青森県の大間まで30公演を行いました。残念ながら台風の影響により来年度に延期になってしまった学校も一校ありましたが、素晴らしい出会いと笑顔に溢れた公演だったと思います。

400年前に書かれたこの作品の中の「to be or not to be このままでいいのかいけないのか」という問いは間違いなく今の子どもたちの心の中にも繋がっていくものでした。

このツアーの経験を経て、いよいよ来月23日~25日に拠点劇場レパートリーシアターKAZEでの『ハムレット』凱旋公演を行います。沢山の方のご来場をお待ちしております。お楽しみに!

 

ハムレット役 佐野準