風のBLOG

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2018年秋「ヘレン・ケラー〜ひびきき合うものたち」西日本・東日本ツアー [第4週目]

2018-10-24 22:27:00 | 全国巡回公演

 

『ヘレン・ケラー』の旅公演もいよいよ中日を迎える週となりまた。

あれだけ暑かったのに、この頃は朝夕に肌寒さを感じます。公演も順調に毎回の本番を迎えられています。

 

10月9日(火) 【島根県】大社高校 同校体育館

10月10日(水) 【兵庫県】猪名川高校 同校体育館

10月11日(木) 【香川県】高瀬高校 同校体育館

10月12日(金) 【香川県】多度津中学校 多度津市民会館〈会館自主事業〉

 

 

大社高校

 

三連休のあと島根県出雲市の大社高校・体育館での公演でした。

 

風の上演は6年ぶり、5回目となる学校です。900人の大きな学校ですが、その一人一人の集中力には驚くほどのものがあり、後ろの生徒さんたちまで自分の目で見逃すまいという気迫を、舞台上からもオペレータ席からも感じられた時間でした。開演前校長先生のお話では、自分の小学校6年生の時出会った芸術が時間を経て、その後の自分の心をほぐしてくれたという経験談から芸術の楽しさや歓びを語ってくださいました。あれだけの集中力で観てくれたみなさんですから、何年かしてふと今日感じた自分の姿を思い起こしてくれる日がくるでしょう。

 

終演後も授業時間を使って2クラスの生徒さんたちがお手伝いに来てくれました。女子生徒さんの力強さには本当にびっくりでした。一年三組・二年五組の皆さん、ありがとうございました!

 

 

 

猪名川高校

 

翌日は兵庫県・猪名川高校の体育館での公演です。

芝居をリラックスして楽しみながら観ている姿が印象的でした。バックステージの見学も大変盛り上がり、後片付けにもたくさんの部活の皆さんが集まって元気に手伝ってくださり、私たちもその元気をいっぱいもらいました。

 

生徒さん同士の仲のいい感じがこちらにも伝わってきて、学校生活を楽しんでる雰囲気が素敵でした。この学校内には[こやの里特別支援学校]があり、一緒に観てくださいました。終演後真っ先に舞台見学にきていただき、ありがとうございます。

 

 

 

高瀬高校


瀬戸大橋を渡り香川県三豊市へ。

高瀬高校は“風”3回目の上演です。『ヘレン・ケラー』は6年ぶりの上演でみなさん楽しみに待っていてくださいました。吹奏楽部の活動がとても活発な学校です。その吹奏楽部のみなさんが朝から搬入を手伝ってくださり、元気いっぱいで礼儀正しいみなさんとの交流から本番への期待感の大きさを感じます。一日中朝から降り続く雨でしたが、高瀬高校のみなさんの熱気のなかで公演は大好評でした。

希望者がほぼ全校生徒とも言えるバックステージの見学とバレー部をはじめとしたたくさんのお手伝いで熱い体育館となりました。座談会には吹奏楽部・生徒会をはじめ40名を超える生徒さんがアニー役の高階ひかりを囲み、大いに盛り上がったようです。照明と音響の学校に進学する生徒さんもいて、音響チーフの渡辺雄亮と照明チーフの江田健に熱心に質問していました。

 

校長先生とたくさんの生徒さんたちに雨の中を見送っていただき、同じく香川県の多度津町民会館での準備に向かいます。

 

 

 

 

多度津中学校

今年はこれまで大きな災害や地震が全国各地で発生しています。

一学期に上演予定だった学校も五校が順延となり、その中のひとつの多度津町民会館主催による多度津中学校の公演をやっと迎えることが出来ました。

以前、文化庁主催の(文化芸術による子供の育成事業)『肝っ玉おっ母とその子供たち』でお世話になった、当時多度津小学校の校長先生と、多度津中学校の校長先生として再会しました。あれから四年経っているので『肝っ玉おっ母とその子どもたち』を小学生の頃に観た子どもたちとの再会とも言える公演です。ちょっと緊張して入場してきた彼らでしたが、始まりの音楽とともにぐっと存在感を出してきた客席を受け取っての本番となりました。

終演後、にこやかに劇場をあとにしていくみなさんを劇団員全員でお見送り。

校長先生・教頭先生と握手を交わし、今日の日を迎えられた歓びを分かち合いました!

四時間の移動ののち、翌日公演の大阪市の相愛中学校・高校の準備へと向かいます。

 

 

相愛中学校・高校

6月の大阪北部地震の影響で開演一時間前に中止となり、公演ができないまま後片付けをした学校です。

その日交通機関が止まっていくということで、下校途中の何人かの生徒さんたちが講堂に設置された舞台を見学に来てくれました。高校三年生の生徒さんが残念そうに話しかけてくれたのを覚えています。「ぜひ今年度中にまた来て欲しい。来年だと卒業しているから‥楽しみにしていました。」

やっとその願いに応えられることができて、わたしたちも感激でした。

女子校独特の華やいでおだやかな雰囲気と、こじんまりとお互いを身近に感じられる劇場空間の中、役者もしっかり客席を感じることができたと思います。保護者の方も多く観劇してくださり、バックステージには真っ先に舞台見学に上がってくださったぐらい興味を持って頂けたようです。

 

わたしたちは土曜日の公演を終え、日曜日の公演地である東京・立川市へ向かいました。

旅公演の折り返しを過ぎた『ヘレン・ケラー』。健康にも気をつけて後半に向かいます。

 

アナグノス校長役   緒方一則