日曜日の朝、ラジオ深夜便「明日へのことば」で元体操競技オリンピックメダリストの池谷幸雄さんの話を聴いた後、なぜか映画を観たくなり、ベッドに横たわったままアマゾンプライムで検索。すると樹木希林さんと永瀬正敏さんが出る「あん」を見つけた。面白そうだ。
さっそく、独り映画を見始めた。永瀬正敏さんが演ずる暗い過去を引き摺るドラ焼き屋さんの店主と樹木希林さん演ずる元ハンセン病患者の老女が美味しい粒あんを通して二人が心を通わせ、生きる尊厳を考えさせてくれるとてもいい映画だった。市川悦子さんも元ハンセン病患者の親友として登場した。
ここ2年ほどの間に樹木希林さんも市川悦子さんも鬼籍に入られたけど、お二人とも素晴らしい女優さんだったと再認識。この映画「あん」を制作された映画監督河瀬直美さんもすごいなあ。舞台はどら焼き屋さんと安アパートと元ハンセン病施設だけなのに、美しい自然の風景を挟みながら丁寧に話が展開されていく。老女が亡くなった後、残された録音テープを聴くシーンではつい涙ぐんでしまった。
いい映画に出会えた。すばらしい休日の朝。